経済はなぜ成長するのか

「経済はなぜ成長するのか」「経済活動はゼロサムゲームではないのか」という素朴な疑問に対する自分なりの仮説を考えました。 色々な経済関係の本を読んできましたが「これだ!」という説明に出会えなかったので、歴史関係の本、歴史シミュレーション的な小説、学校で学んできた社会科、経済関連の新書から得られた知識から自分で仮説を考えてみたものです。
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Takao Rival @takao_rival

経済の話ついでに戯言を。ちょっと前から「経済はなぜ成長するのか」と「経済活動はゼロサムゲームではないのか」というかなり重いテーマを素人的に色々と考えていました。

2011-04-08 22:28:30
Takao Rival @takao_rival

もしも経済活動が「誰かが得をしたら、その分誰かが損をする」というゼロサムゲームであれば、経済が成長するというのはおかしい事になります。トータルは変わらない筈ですから。経済が成長するとしたら、トータルは増える筈ですが、基本的には交換活動である経済活動で、なぜ総量が増えるのでしょう?

2011-04-08 22:31:10
Takao Rival @takao_rival

経済の基本は商取引で、交換だと思います。物やサービスをお金と交換する事ですね。お互いに損をしないように値段は折り合う筈ですから、トータルの金額は変わらない筈。でも歴史を見ると経済活動のトータルは確実に拡大し、成長しています。これが不思議でしょうがありませんでした。

2011-04-08 22:35:11
Takao Rival @takao_rival

私が今、考えている自分なりの仮説は、「古代から現代に至る技術革新による農業の生産性向上」と「貨幣の発明」と「信用取引(融資)」の3つがセットになって経済の成長を産み出しているのではないかというものです。

2011-04-08 22:37:53
Takao Rival @takao_rival

あ、最初にお断りすると私の専攻は経済学ではないですし、今の仕事も経済学関連ではありません。あくまでも普通の市井の社会人が色々な本の内容とかを参考に素朴な疑問の答えを仮説として考えただけです。これが正解!と確信を持っている訳ではないですがそれなりにもっともらしい物を思いついたので。

2011-04-08 22:40:27
Takao Rival @takao_rival

はるか昔、狩猟生活を行っていた頃は、人類は生きる為に必要なものを毎日採取しなければなりませんでした。

2011-04-08 22:41:27
Takao Rival @takao_rival

やがて人類は農耕を発明し、灌漑、家畜(牛・馬)による農耕作業の効率化といった大発明や継続的な品種改良を通じて、人類は生存に必要な量以上の食料を産み出す事が出来るようになりました。

2011-04-08 22:44:27
Takao Rival @takao_rival

自分の持っている「おまけ」と他人が持っている「おまけ」は交換が可能です。相手が穀物の「おまけ」を持っていて、自分が果物の「おまけ」を持っていて、お互いに相手の持っているおまけが欲しい場合、Win-Winの交換が可能です。

2011-04-08 22:49:40
Takao Rival @takao_rival

「おまけ」の交換自体は当事者同士にとってはイーブンな価値の交換になりますが、この「おまけ」は農業の生産性が拡大するにつれてどんどんたくさん産み出されるようになってきます。すなわち、世界における「おまけ」の総量が増えてきている訳です。

2011-04-08 22:51:56
Takao Rival @takao_rival

世界における経済成長の根源的な要因の一つは、この農業の生産性向上が生み出した「おまけの食料」の増加だと思います。

2011-04-08 23:06:04
Takao Rival @takao_rival

生産性が向上した事で、必ずしも全ての人が農業に従事する必要がなくなりました。それらの人は「おまけの食料」を原資として、それまでなかった職業を生み出しました。職人や商人、僧侶や役人など農業以外の職です。

2011-04-08 23:10:26
Takao Rival @takao_rival

職人は「おまけの食料」を貰って農具や住宅を作ってあげます。商人はおまけ同士の交換を仲立ちする事で手数料として「おまけの食料」を手に入れます。職人は第二次産業、商人は第三次産業の芽に該当します。

2011-04-08 23:13:24
Takao Rival @takao_rival

やがて職人の末裔が動力機械を発明し、農業の生産性は更に加速します。全人口における農業従事者の必要数は激減し、第二次、第三次産業の従事者数が増大します。彼らはおまけの食料を代価として物やサービスを提供します。

2011-04-08 23:18:29
Takao Rival @takao_rival

さて、現代の経済成長の根源的な要因の二つ目を飛ばしてしまいました。それは貨幣の発明です。おまけの食料はいつかは腐敗してその価値を失いますが、貨幣は腐りませんので価値を殆ど永続的に維持する事ができます。

2011-04-08 23:20:33
Takao Rival @takao_rival

おまけの食料同士では考えられない交換も貨幣を仲立ちにすれば成立できます。また、貨幣は腐りませんので、どんどん蓄積する事が可能です。貨幣により毎年のおまけの食料の価値が貨幣の形で累積できるようになりました。

2011-04-08 23:23:31
Takao Rival @takao_rival

貨幣の蓄積は、いわば過去の「おまけの食料」を今、使える様に出来る事なので、これにより経済はさらに成長します。毎年のおまけの食料の内、使いきれなかった分がどんどん加算される訳ですので。

2011-04-08 23:25:56
Takao Rival @takao_rival

さて経済成長の根源的な要因の三番目は信用取引または融資の発明です。

2011-04-08 23:26:49
Takao Rival @takao_rival

貨幣をたくさん持っている人が、貨幣を必要としている農民に融資をします。農民は貨幣で肥料を買い、翌年の収穫を貨幣に替えて、一年後にそのお金を返します。この一年間、世界に出回っているお金の総量は融資分だけ増える事になります。銀行による信用創造と同じ事ですね。

2011-04-08 23:32:42
Takao Rival @takao_rival

一年後に返してもらう事を前提にお金を貸す訳ですから、融資元のお金がなくなった訳ではありません。でも農民はお金を手にしてます。お金が二倍になる訳です。不思議ですね。追加のお金はどこからきたのでしょうか?答は一年後の未来から来たのです。一年後の収穫が今のお金に化けたのです。

2011-04-08 23:35:39
Takao Rival @takao_rival

贈与ではなく、融資ですから融資元はお金が返ってくる見込みがある人にしか貸しません。この場合は来年におまけの食料が収穫出来るだろうとの判断で融資をする訳です。いわば融資元は未来から価値を調達した訳です。

2011-04-08 23:38:31
Takao Rival @takao_rival

貨幣の発明が気の遠くなる様な過去からの「おまけの食料」の価値を蓄積し、信用取引がさらに未来からの価値も調達できる様にしたのです。さらに農業生産性の向上は今でも進み続けていますので、「おまけの食料」の供給は止まらず、世の中の価値は今でも増え続けている訳です。

2011-04-08 23:42:02
Takao Rival @takao_rival

今までの話は世界経済の成長の根源的な要因に対する仮説です。この仮説が正しければ世界経済はゼロサムゲームではなく、成長を続ける事になります。前提は「おまけの食料が生産される事」「信用取引が行える事」「過去に蓄積した価値を使い切らない事」あたりでしょうか。

2011-04-08 23:46:21
Takao Rival @takao_rival

金融工学の発達による経済活動の拡大は二つのタイプに分かれると想像してます。一つは未来から価値を調達する際に、調達先である未来の範囲をはるか先まで広げたもの。もう一つはバブルだと思います。

2011-04-08 23:49:39
Takao Rival @takao_rival

経済活動はゼロサムゲームでは無いというのが私の仮説ですが、バブルはゼロサムゲームだと思います。誰かが得をして誰かが損をするわけです。バブルでトータルは増えません。

2011-04-08 23:51:12
Takao Rival @takao_rival

世界経済はバブルで成長する訳ではなく、太古からの「余剰な食料」の価値の蓄積と、未来の「余剰な食料の価値」の前借りを燃料に成長しているというのが私の仮説です。

2011-04-08 23:53:59