2018年4月27日

東電原発事故刑事裁判第9回公判で添田孝史が気付いた新事実。電力会社は都合が悪い津波予測は無視する?

科学ジャーナリスト添田孝史(@sayawudon)氏のツイートをまとめました。
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添田孝史 @sayawudon

本日は、東電幹部の刑事裁判第9回公判。きょうも「うへー」というような新事実が出てきた。2008年3月5日に、東電、東北電力、日本原電、シーマスなどが参加して開かれた「津波バックチェックに関する打合せ」の議事記録に、こんな記録が残されていた。東北電力は、この時点で地震本部長期評価(2002)

2018-04-27 20:17:38
添田孝史 @sayawudon

に沿って明治三陸の波源を南にずらして計算しており、その結果、女川での想定津波高さが18.16m(Mw8.3の場合)、22.79m(同8.5)という結果を持っていた。長期評価に従うと、女川もNGだったのである。2008年3月時点では、東電は長期評価を取り込む方向で動いていたが、それをされると困るのは東北電力

2018-04-27 20:19:54
添田孝史 @sayawudon

だったのだ。311の時、女川原発への津波高さは約13m。敷地高さは14.8mあったが、地震に伴う地盤沈下が約1mあったので、ほとんど余裕はなくぎりぎり助かっていた。311の波源がもう少し異なるパターンだったら女川原発も水没していただろう。長期評価予測にもとづいて津波地震を想定していれば、22m

2018-04-27 20:23:17
添田孝史 @sayawudon

超えの津波が来ていてもちっとも不思議ではなかったからである。 というわけで2008年時点で、長期評価予測については、東北電力も東京電力も耐震BCに入れられると困る状況であった。まだ前向きに動いていた東電に、東北電力が反対している可能性、もしくは東電の先送りに賛成する状況であった。その後

2018-04-27 20:25:27
添田孝史 @sayawudon

貞観津波の取り扱いについては、両社の考え方は異なってくる。 東北電力は耐震BC最終に取り入れる方向で動いていた。想定しても14.8mには達しなかったから、ある意味痛くも痒くもなかったから。一方、東電は貞観を想定すると非常用ポンプ類が水没するので、これを耐震BCに盛り込むわけにはいかない。

2018-04-27 20:27:56
添田孝史 @sayawudon

だから、東北電力が報告書に貞観を入れるのをじゃまして、参考扱いに格下げさせたようだ。2社で足の引っ張り合いをしていたように見える。 要するに、本日のデータから言えることは二点。 一つは、あまり東北電力を持ち上げるのも考えものだ、ということ。これまで私の本を含めて、「東北電力は高い

2018-04-27 20:29:43
添田孝史 @sayawudon

津波を想定していて偉かった。だから福島第一のような事故は避けられた」という論調だったが、それはどうかなあ、ということである。地震本部の長期評価を避けたのは、東北電力も東電と同じ。たまたま、津波の重なり具合や波源の関係で、津波が敷地より数十センチ低かっただけなのだ。20m級の津波に

2018-04-27 20:31:42
添田孝史 @sayawudon

襲われて全電源喪失していても不思議ではなかった。偶然助かったにすぎない。 もう一点は、電力会社は、津波予測が敷地より低い時はどんどん採用するが、敷地を超えると「不確実だ」「信頼できない」などと難癖をつけて、その予測を採用しないことである。予測そのものの信頼性などは、実はあまり関係

2018-04-27 20:33:40
添田孝史 @sayawudon

ない。対策できる予測は取り入れ、対策できないものは「不確実」だとレッテル貼って見ないふり、あるいは対応先延ばししているだけなのである。

2018-04-27 20:34:57
添田孝史 @sayawudon

そういう大事なデータを、東電や東北電力は事故7年経っても隠し続けてきたわけだ。事故検証もできない、情報公開できない会社に、原発のような施設を託すのはあまりにおっかない。

2018-04-27 20:40:08
添田孝史 @sayawudon

2008年3月5日の女川22.79m予測が出てきたので、2002年8月に東北電力が保安院川原さんに示した計算結果というのが何だったのか、ますますわからなくなってきた。波源をずらしただけで、パラメーター振ってなかったのかしらん。南にずらしても敷地を超えなかった理由がわからん。 twitter.com/sayawudon/stat…

2018-04-27 20:44:43

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