現状のアンケート結果から言えばそんな感じか。何らかの美術作品だと思っていた人が1/4、毎日見てても記憶の片隅にも残らなかった人が1/2。
2018-04-30 22:06:311960年代以降の現代美術が歴史化・伝統化されていない、という事実を突きつけられているにも関わらず、まるですでに歴史化され伝統化された藝術作品が破壊されたかのようにふるまう関係者の鈍感さはなんなんだろう。単なるエリート主義とか狭い共同体の閉鎖性という以上の問題を含んでいるのだけれど。
2018-04-28 21:25:18あの絵を宇佐美圭司だと知らないことは必ずしも美術教育の失敗ではない。だがあの絵がアートっぽい、なんか価値がありそうだ、とすら思えなかったことはあの絵をアートたらしめる文脈を社会が共有できなかったことであり、それが私のいう歴史化・伝統化の失敗ということだ。
2018-04-28 21:32:37換言すれば、今回の事件で日本の現代美術史は宇佐美圭司を入れずに書き換えることを検討しなければならなくなったはずだ。80年代以降の日本演劇史において小劇場演劇とミュージカルの位置付けを書き換える必要があるのと同様、独自の感性は社会に浸透したのかと問い直すことをしなければならぬのでは。
2018-04-28 21:43:29一点ものの作品のアウラがなくなること、アートがその提示的性質によってはアート以外のものと見分けがつかなくなるってのは、まさに現代アートの目標の一つが実現した結果だと思うのだけれどね。
2018-04-28 22:46:12まさにそこに矛盾があるわけで。破棄されたのは目標が達成されたことだと関係者が喜ぶのではなく、怒り出すのは、現代美術が独自性・唯一性をその指標とする市場価値(とそれを支える個人崇拝への欲望)から手を切れていない証拠。だったら伝統化・歴史化して作品群を「守れ」よと。 twitter.com/MasahiroKitano…
2018-04-28 22:55:01むしろ事態はどうやら逆で、日本の現代美術史は今後宇佐美圭司の業績をより深く掘り起こして書き換えることを検討しなければならなくなるだろうと現代美術の素人ながらに予言してみたい。 twitter.com/hbnk/status/99…
2018-04-28 23:29:10「宇佐美圭司の作品を捨てちゃうの?あれあれ~?美術をそんなふうに扱って良いのかな~?」って、着物警察と同じだから!美術品は、買ったり捨てたりして良いんだよ!家宝みたいに丁寧に保存するのにもお金がかかるんだよ!そんなに捨ててほしくないなら、お前が作品を買い取れクズが!と思います!
2018-04-27 19:47:28宇佐美圭司の絵を東大生協が破棄した件「そんなすごい絵と思わなかった」「なんかあったぐらいだった」等の東大OBのtweetが流れてくる。生活の中の美術ってそんなものだろう。だがこの件、名のある画商が「市場に出たら●●円ぐらいの値が付く」とコメントしたら、今どころではなく炎上するだろうな。
2018-04-27 09:11:12宇佐美作品は最大数百万円とすると、あのサイズで一定以上の書き込み量で発注するとなると「今の新作でも」百万円はくだらないと思うので、現代の新作に比べ卓越していないうえに保管費がかかるということでその面での追及は無理っぽいのではないか。
2018-04-30 18:30:08写真の登場以来、アートは常に「何がアートをアートたらしめるのか?美とは何か?」という問いと、それに答えようとする塗炭の苦しみと常にともにあったわけだが、そこで「アートはアートだろ」みたいに呑気に言われると近代・現代芸術家の必死の戦いは何だったんだろうなとなりますわな
2018-05-01 00:38:43個人的にいえば、戦後のある時期に美術が著しく文脈依存になってしまった、ということにあまり良い顔をしないもので……インスタレーションが一定の位置を得ているのは文脈依存感覚軽視に対する揺り戻しだと思うし、岡本太郎や草間彌生が生き残っているのに……というのは感覚重視があるからよね
2018-04-30 22:26:18文脈を無視するなというのは分かるとして、文脈偏重が過ぎていたのなら文脈を社会と共有できなかった時点で芸術としては「オゲージツの人たちが内輪で過大評価してただけ」で終わる話だと思う。
2018-04-30 22:28:06@kyslog @dempacat まあ、しかし当時でも、「これ宇佐美圭司だよ」と言っても知らないのが多かったことは事実です。理学部だったから。文学系ならば知っていた人は多いと思います。セゾン文化の最盛期にそこで一番持ち上げられていた人の一人なので。
2018-04-30 17:38:11@syoiti 費用をかけて保存するほど卓越しているか、という観点で見ると、宇佐美個人の画業→不足、金銭的価値→不足、歴史的価値→セゾン文化全体の代表として保存、あたりかなあ、という感じがします。それでも今の人に「セゾン文化」と言って美術史上のエポックとして認識する人がどれだけいるか……
2018-04-30 18:38:33@kyslog 個人的には宇佐美圭司の絵は大好きです。92年の回顧展に行くまでは、正直に言って「セゾン文化」(というのは勿論蔑んで謂っていたのでした。当時は)呼ばわりしていたのですが、回顧展で特に後期の作品にかなり心を打たれました。
2018-04-30 19:48:30