日本社会にネット原住民のような暴論が蔓延する原因
- naobotaka_magi
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なぜ日本でネット原住民のような考えが常識化するのか
日本社会に偏った人ばかり蔓延するのはなぜか。まずは前提を理解してほしい。リベラルが普遍化した現代でも日本人の大半は常識人で、現時点では障碍者や変わり者のほうがごく少数。という現実を理解してほしい
2018-05-03 16:18:25ネット市民(あえて原住民とは言わない)の間である種のテーゼになっているのが「若者と社会の孤立」というものだ。つまり自分たちは一般よりも社会環境に不利な存在であり、「真の大人」は中高年にこそあり、残りのは変わり者しかいないのだという認識だが、これは現実に反している
2018-05-03 16:18:25そしてそんな若者は現実にはほとんど見かけない。芸能を消費して政治についてまったく考えない若者が友人や家族にいるか?会社の同僚や大学のゼミ仲間が(元)ギャルだとかネトウヨやネトサヨだとか気持ち悪い改造車を持っていて日常的に走らせている人なんてない筈
2018-05-03 16:18:26優劣が国籍でつけられないように、年齢を左程意識しないのが日本の大半の人だ。例えるなら、ネットを用いても、ネット市民空間には全く通じておらず、公に信頼される企業などがウェブ上で提供する記事を見るとか以外は、限定的な人付き合いしかないようなものだ
2018-05-03 16:18:26圧倒的多数の国民がそもそも部外者であるうちに、限られた層の「内輪」空間がネットなどでできあがっているのが現実だ。以前は日本文化が悪いと言われたこともあったが、隣国にも似た若者はいるし、日本より酷い似たような若者が外国にも大勢いるので、これもよくある思い違いにすぎない
2018-05-03 16:18:26少数のネット市民同士が、同じ人間が同じことを大量に書き込んでいるのである。複数のアカウントや手段を使い分けたりする人もいる。よくネトウヨ格言で「100匹いたら1匹と思え」というものがあるが実際そうなのだ。ネットではやたら若者に偏っているが、現実に若者人口は少ない
2018-05-03 16:18:27普通の人の感覚にある「相手にしたら負け」が暴論をまかり通らせる
長年高校社会に存在していた「バイクタブー」というものがあった。これは全国のPTAが正式に誤りであることを認めており、2000年以降はあまりにもばかばかしくなったのかPTAも黒歴史的に違反をも黙認するようになっているがこういうタブーがいつまでもまかり通り続けたのには理由がある
2018-05-03 16:18:27それはごく普通の人たちが持つ良心・良識的な発想だ。「金持ち喧嘩せず」という言葉があるように、普通の人は目で見てわかるあからさまにおかしなことは避けようとする。詐欺とか地下社会の勧誘のように。現実社会ではそれが賢明な手段ではあるが狭い空間だとこれをするほど暴論は野放しに
2018-05-03 16:18:27特に高校生と反対側にある大人は、常識があるのでそういう思想に慎重な人が多かった。いい人すぎて、「バイクタブーにも何か価値があるんじゃないか」と考える人さえいた。この沈黙やゆるやかなタブー容認が、ネット市民に好都合な言論空間を作った
2018-05-03 16:18:28最近日本人は「オタク」や「ユダヤ」タブー撲滅に取り組んでいる。これらも普通の人の感覚からすると、その文字列を見た時点で「大衆化オタクをタブー視するなんて時代錯誤」って思うだろうし、「ネオナチ撲滅の声を封殺するためのカルトっぽい幼稚な理論」と認識するはず
2018-05-03 16:18:28しかし頭ではばかばかしいと思っても、ネット上で変なネット市民に絡まれたくないので、あえてその話題を避けたりしてきたし、その手の界隈から標的にされないための自分を守る盾として、あえてそういう暴論をも「ヘイトとタブーはネットの華」と苦笑いしながら庇った人もいたわけである
2018-05-03 16:18:28そしてもし言いづらくないことでも、自分にとって当たり前すぎることはわざわざネットでは言わないもんである。通学中に「制服JKが二輪乗ってる」ってつぶやく人は一切いない。朝でも膨大な書き込みがあるけど、誰もツイートしない。そういう感覚と同じで
2018-05-03 16:18:29社会人の大の大人相手に「円周率は無理数です」と説明してやるくらいにばかばかしい当たり前の言説の発信が高校バイクタブーやオタクタブーのような暴論相殺のために必要なのに、当たり前すぎたり、ばかばかしすぎたりして、誰もそれをやらなかった。結果、暴論の総量が一般論を超えた
2018-05-03 16:18:29アナログメディアの同調が一気に加速させる
それでも、ここまでの時点ではまだネットのネット市民空間に限られている。ネット市民空間の発言量・一方的言説の塊がいくら多くても、市民文化に一切無縁の人からするとないも同然だし、地球規模で存在するインターネットの中では非常に片隅に過ぎなかった。これを一線超えさせる要因がある
2018-05-03 16:45:31それが市民皆記者社会の存在だ。たとえば朝日新聞は電車男ブームの時くらいからニコニコ動画などのネット市民文化にやたら好意的な記事を頻繁に発信してきた印象がある。最近はそうでもなくなっているが、ライバル紙の毎日が昔からサブカル的なものと対抗して厳しく臨んだ姿勢とは異なる
2018-05-03 16:45:31テレビやアナログの時代なら、都会の大規模書店の膨大な棚の片隅にしかないか、それこそおおむね都会になければない空間のやはり一部でなければそもそも入手できなかったが、ネットの時代あたりは話が違いすぎる
2018-05-03 16:45:325年前くらいから多いのは、ネット市民空間でだけその時バズっていた話題が、いくら限られた人たちだけの話や、まともに取り合う価値のないことでも、ネットのマスメディアやアナログメディアが積極的に後追いで取り扱うようになったことだ。そういう情報の回路の存在はあまりに危険である
2018-05-03 16:45:32ネット市民は「アナログ嫌い」の度が過ぎるあまりに多メディア化した一般の国民以上にアナログコンテンツに敏感になっている。そのコンテンツが、自分たちのカルチャーを好意的に取り上げたり、自分たちが最初に話題にしたことをあとからテレビの枠の中で伝えるのをみるとどうなるか
2018-05-03 16:45:33自分たちが国の情報空間の一次ソースを担っているような「錯覚」が起きる。結果、暴走する。歯止めが利かなくなる。全能感を得るようになる。最近にもポルノオタク叩きがバズった時、サブカルの風評被害が起きたことがあった。これを招いたのはマスメディアですらネット市民に甘いからだ
2018-05-03 16:45:33以前、テレビで旧車会や集団ストーカーがネタ消費され、BPOなどで批判されたことがあった。こういうものがネット市民に与える影響は大きい。必ずしもB層ではなくても、ネット市民的言論空間に親和性が高い存在がマス社会に出来上がると問題なのだ
2018-05-03 16:45:33そうすると、ある種の「クーデター的意識」が発生する。つまり、それまで敵視していた大きな存在を自分たちがジャックしたような感覚になる。テレビも元はネット市民から冷笑がうざったいというだけでマスゴミ扱いされていたが、そのテレビがああいう放送をすれば事情は変わる
2018-05-03 16:45:34アナログ媒体は日本で長らく大衆に与えていたメディアだった。娯楽もよかったが、しかし低俗ものだらけだったので、そこは割り切って見ている人が大半だと思う。だがマスメディアは別次元なので事情は違う。娯楽を毛嫌いする階層でも、この情報源は重宝するからだ
2018-05-03 16:45:34