新・メディアが報道しない本当のシリア/中東　⑴「瓦礫の下に真実を探して〜ドゥーマ、そして医師は化学兵器事件を疑う」（ロバート・フィスク、グローバル危機の中心点・シリアに地下病院を尋ねる）

The Sun Snores Press @taiyonoibiki

新・メディアが報道しない本当のシリア/中東　⑴ 「瓦礫の下に真実を探して〜ドゥーマ、そして医師は化学兵器事件を疑う」（ロバート・フィスク、グローバル危機の中心点・シリアに地下病院を尋ねる） ロバート・フィスク/ ドゥーマ、シリア/ 2018年4月17日（火）18：30英国夏時間 pic.twitter.com/LvCZIqhHYD

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②The search for truth in the rubble of Douma – and one doctor’s doubts over the chemical attack Robert Fisk visits the Syria clinic at the center of a global crisis Robert Fisk/ Douma, Syria/ Tuesday 17 April 2018 18:30 BST/ INDEPENDENCE（全訳） independent.co.uk/voices/syria-c…

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③本文 　これは破壊された街ドゥーマと、そこで起きたある出来事についての物語である。 潰れたアパートの瓦礫が山塊のように連なる一画の、噎せ返る粉塵の強い臭気の中に、その地下病院はしょんぼりと佇んでいた。

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④あの日、世界の三列強をしてシリア空爆へと駆り立てた、衝撃の映像はまさにそこで撮影されたのだった。私は緑色の上着を着た一人の医師を見つけると、さっそく取材を開始した。私のしつこい質問に少しも閉口した様子を見せることなく、彼は親切にそして積極的にわたしの取材に応じてくれた。

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⑤「世界中を震撼させた、例の＜毒ガス＞のビデオテープのことですね。真偽を疑う声があるようですが、あのビデオは確かに正真正銘、本物です」と、彼は言った。

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⑥　戦争の話というのは、しかしながら、一方的に悪化する性格を持っているようだ。と言うのも、そう話した直後、58歳の医師は、こちらが心の底から気詰まりを覚えるようなトンデモない証言をそこに付け加えることを忘れなかったからである。

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⑦「その患者たちを」と、彼は言った。「苦しめたものは毒ガスなどではありませんでした。彼らは、この狭いトンネル状の地下病院にいたために、そこに充満した粉塵によって呼吸を妨げられ、急性酸素欠乏症に陥ってしまったのです。

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⑧あれはとても風の強い夜で、しかも一晩中、激しい砲撃が続いていて、猛烈に粉塵がまき上げられていましたからね」

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⑨　医師アッシム・ラハイバニのあまりにも尋常でない証言のおかげで、まず彼自身が認めているように彼は現場の目撃証人ではないこと、そして彼が英語に極めて堪能だということ、

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⑩そしてさして長くもないインタビューの中で2回、ドゥーマにいるジャイシュ・エル・イスラム（イスラムの軍隊）のジハーディストたちについて彼が触れたということここで念のために述べておく意味が生まれたようだ。

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⑪そしてさして長くもないインタビューの中で2回、ドゥーマにいるジャイシュ・エル・イスラム（イスラムの軍隊）のジハーディストたちについて彼が触れたということここで念のために述べておく意味が生まれたようだ。

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⑫彼によれば、ジャイシュ・エル・イスラムはシリア政府、そしてシリア中の多くの人々のなかで共通して、文字通り＜彼らの敵＞という意味を持っているという。

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⑬さて、彼の言葉を彼の口から今じかに聞いている私自身の耳を私は信用してもいいのだろうか？この事件について、どちらの言い分を信用すればいいのだろか？

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⑭○ロシアにさらなる制裁を課す計画をトランプは停止する？ ○もし、テレザ・メイが本当にシリアを助けるつもりなら、もっと多くの難民を受け入れるべきだ？

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⑮○爆撃の前にシリアの議論がなされてもなされなくても、結果は同じことだった？ ○EUはシリア空爆を正当な行為とみなしているが、同時に早急な平和交渉を呼びかけている？

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⑯あいにくなことに、アッシム・ラハイバニ医師を除いて、4月7日の夜、ここで夜勤をしていた医師全員が、化学兵器調査の取調べに応じるため、その日はダマスカスに行っていて不在だった。

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⑰いずれにせよ、彼らは来る数週間のうちにその疑問に対して誤解の隙いる寸分の余地もないほどの明確な回答を与えるつもりでいる。

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⑱　一方、フランスは化学兵器が使用された確かな証拠があると主張しているし、アメリカのメディアも尿と血液からその証拠を得たという引用を繰り返し述べている。WHOは、現場で約500名の患者を診察した結果、彼らが毒性ガスに晒されたことを示す証拠が認められたと述べたと言われている。

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⑲　一方、OPCW (Organization for the Prohibition of Chemical Weapons)の調査官たちは、ガス攻撃があったとされる、この現場にアクセスできないでいる。国連から正式の承認が得られないことがその表向きの理由とされている。

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⑳　話を先に話を進める前に、私から読者にぜひ知っておいてほしいことをここで述べておこう。それは、これはドゥーマに限った話ではないということである。瓦礫の中で私のインタビューに応じてくれた実に多くの人々が皆口々に、「ガス攻撃があっただなんて絶対に信じない」と話したのだった。

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㉑ちなみに、＜ガス攻撃＞という言葉は彼らの間では常に反政府イスラム武装組織の犯行という文脈の中で使われるのであった。反政府イスラム武装組織は付近の民家や地下深く掘られた塹壕に立てこもることで、政府軍の攻撃を耐え忍んできたのだった。

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㉒町の下には、囚人を使役して彼らが掘らせた地下３階ほどの広大な地下都市が広がっていると言われ、私は実際に昨日、自然岩を掘り抜いたそれらのトンネルの三つほどをゆっくり見て回った。自然岩の広大な回廊にはロシア製の、そう、ロシア製ロケットとそれから焼け焦げた車があった。

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㉓　そういうわけで、ひょっとしたら、毒ガス事件なんてなかったのかもしれないのである。

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㉔とにかくドゥーマの物語は、単純に＜毒ガス＞の話として片付かないのであり、むしろそれは、ドゥーマから彼らが望む場所へ彼らを運搬してくれるはずだったバスに乗ることを拒否して、ただ生き残るために原始時代の洞窟居住者のような不自由なトンネル生活を何ヶ月にもわたって耐え忍んだ数千の人々の

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㉕物語というべきなのではないか。