『人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇・オン・ツイッター』第三章 「仏教と人工知能」解説

4月に出版されました『人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇』 http://www.bnn.co.jp/books/9172/ を著者がツイッター上で解説して行きます。第一章の解説です。 続きを読む
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三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 『人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇』bnn.co.jp/books/9172/ が出版されました。 #AI #人工知能 #哲学 #ゲーム

2018-05-06 15:48:39
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 ツイッター上で各章を順番に解説しています。 紹介~はじめに togetter.com/li/1223876 第一章解説 togetter.com/li/1224184 第二章解説 togetter.com/li/1224614

2018-05-06 15:50:22
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 本日は第三章「仏教と人工知能」を解説して行きたいと思いまう。テーマは「時間」となります。

2018-05-06 15:55:43
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 時間と知能は深い関係があります。時間は常に物事の本質とつながっています。

2018-05-06 15:57:09
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 人工知能にとっての時間を考える時、そこにもまた本質的な問題が含まれています。

2018-05-06 15:58:50
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 人間にとっての時間が原子が刻む時間ではないように、人工知能にとっての時間はCPUが刻む時間ではありません。

2018-05-06 15:59:25
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 我々が主観的に感じているこの時間を、人工知能にも与えることは、我々にとっての時間とは何かを解き明かすことにもなります。

2018-05-06 16:01:11
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 仏教ではしばしば、時間は存在しない、と説きます。未来も過去も幻影であり、現在だけがある、と説きます。

2018-05-06 16:02:13
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 道元の「有時」は時間について語った論考です。これが書かれたのは13世紀のことですが、道元は、時は全存在のことであり、存在の隙間のない連なりが、時間の正体である、と言います。

2018-05-06 16:05:25
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 時というものはなく、人間が知覚することさえ難しい、存在の 連なりがそこにある。人間は、その連なりの中から、自分に都合の良い存在の在り方を選び出して、時間を作り出してます。

2018-05-06 16:06:51
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 たとえば、茶碗がある、というのは、茶碗があり続けているから茶碗があります。茶碗が落ちて壊れる時にも、存在のあり方は変容しながらずっと連なっています。

2018-05-06 16:08:20
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 人間は、あった、という状態と、壊れてしまった状態を抜き出して、茶碗は壊れた、というわけですが、このようなコンテクストは人間が生み出しているだけです。

2018-05-06 16:08:28
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 人は隙間なく変容する存在のスナップショットを取りながら、時間を作り出しています。また物事のスナップショットからさまざまなコンテクストを作り出していると言っていいでしょう。

2018-05-06 16:11:24
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 実はそれは人間存在を作るコンテクストでもあり、人は自らの内にさまざまなコンテクストを内包して、それをまとめあげて生きています。

2018-05-06 16:12:00
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 敵から逃げているなら敵から逃げているコンテクスト、喉をうるおそうとするコンテクスト、巣を作ろうとするコンテクスト、などです。その都度、優位なコンテクストが意識をのっとることになります。

2018-05-06 16:13:03
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 また、複数のコンテクストがあるということは、我々はコンテクストに応じた多重な時間を生きている、ということでもあります。

2018-05-06 16:15:57
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 御夕飯を作る時間、本を読む時間、お風呂に入る時間、電話をする時間がきっかりと分けられているわけではなく、いろいろな時間が自分の中に引っかかりながら生きています。

2018-05-06 16:16:14
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 生物はきっかりとスイッチングするわけではなく、さまざまなコンテクストが作る時間を生きています。

2018-05-06 21:51:41
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 知能を一点の時間に押し込むことはできません。知能の存在が空間の広がりを持つように、時間的にも広がりを持っています。知能はコンテクストの運動の慣性をたくさん引きずりながら、延びた時間の中を生きています。

2018-05-06 21:55:09
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 人工知能を作る時も、一点の時を考えるのではなく、複数のコンテクストの、複数の時間を想定することです。空間幅を持つように、時間幅を持つように人工知能を作る必要があります。

2018-05-06 21:59:30
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 時間幅を持つ人工知能とはどういうことかと言えば、一瞬一瞬に作られる自分、浜辺にくり返し打ち寄せる波のように生成される自分、が一瞬一瞬あるだけでなく、過去の自分が複数重なりながらある、ということです。

2018-05-06 22:04:56
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 浜辺では寄せる波が重なるように、今の波が前の波を飲み込みながら、前の前の波もまたその内に存在しているように、一瞬一瞬作られる自己もまた、過去から現在へ向かって重なり合った存在としてある、ということです。

2018-05-06 22:06:08
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

#ai哲学塾 『人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇・オン・ツイッター』第二章解説 - Togetter togetter.com/li/1224614 @togetter_jpさんから #AI #人工知能 #ゲーム

2018-05-06 00:15:07
三宅陽一郎MiyakeYouichiro @miyayou

ジュンク堂池袋本店におじゃましました。ぜひ、お越しください。『人工知能のための哲学塾』東洋哲学篇・西洋哲学篇に登場する、人工知能、西洋哲学、東洋哲学の78冊の本が一堂に会しています!78冊を解説した小冊子(数に限りがあります)も貰えます! #ai哲学塾 #AI #人工知能 #哲学 pic.twitter.com/1IrOnQ07TF

2018-05-02 12:13:35
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