「#名画で学ぶ連句会」

Twitterで流行中の「名画で学ぶ○○」を「連句会」で作ってみました。
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ミケランジェロ「アダムの創造」です。捌きが最後の連衆であるアダムの句を採ろうとする瞬間が描かれています。連句会のローカルルール「序盤は連衆全員が一句づつ付ける」に基づいています。

ギュスターヴ・クールベ「絶望」です。短句(77)と長句(575)を間違えて作ってしまった連句人が描かれています。

ヒエロニムス・ボス「放浪者」です。足りなくなった短冊を求める連句人が描かれています。背後に見える家は他の座とされていて、連句には短冊が必須であることを表現した作品です。

高松霞 @kasumi_tkmt

「うん、いい句なんだけどね、ちょっとね、今は採れないの」 #名画で学ぶ連句会 pic.twitter.com/91gBcLbcQY

2018-05-06 14:41:02
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ラファエロ・サンティオ「聖家族と仔羊」です。描かれているのは、連句の式目を教える聖母マリアと夫のヨセフ、句を作ろうとする幼子イエス。慈愛に満ちた作品です。

平山郁夫「月明の砂漠」です。月に照らされた連衆とラクダの姿には、連句人の月の座への憧れが描かれています。

高松霞 @kasumi_tkmt

「お菓子ばっかり食べてないで句を出してください」 #名画で学ぶ連句会 pic.twitter.com/jmtn6xsXDt

2018-05-06 15:25:51
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フランシスコ・デ・ゴヤ「我が子を食らうサトゥルヌス」です。連句人に語り継がれるサボり鬼です。自分の句がボツにされるという予言に恐れを抱き、次々にお菓子を呑み込んでいったという伝承をモチーフにしています。

ジャン・オノレ・フラゴナール「ぶらんこ」です。歌仙の裏または名残表で、ブランコで遊ぶ女性と、その足元でスカートを覗き込む男性、木陰には「もう少し恋の句を続けましょう」と声をかける捌きの姿が描かれています。

カール・ケーラー「わが妻の愛人たち」です。中央に見えるのは猫の王であり、連句一巻に猫一句をという、ひとりの連句人の深い猫愛が表現されています。

豊原国周「粧姫 嵐璃幸」「酒呑童子 片岡市蔵」です。酒好きなことからその名で呼ばれる連衆が、一貫して酒の句しか出さないため、呆れ返っている美人の捌きが描かれています。

レオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」です。一巻に打越があることを告げる捌きと、連衆に起こった驚きが描かれています。十七季に基づき、ひとりの連衆が「お捌きよ、それは私ですか」と訊ね、捌きが「私と一緒に同じ鉢に手を入れている者が一直するであろう」と答えた場面が描かれました。

高松霞 @kasumi_tkmt

「満尾からの打ち上げまでが連句会です」 #名画で学ぶ連句会 pic.twitter.com/jPjJ5tF7jr

2018-05-06 22:36:20
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ヤーコブ・ヨルダーンス「酒を飲む王」です。連句会における必須行事のひとつ「満尾からの打ち上げ」で、連衆の生活観豊かな描写と、中央で王冠を被る捌きの存在感が、居酒屋の有線放送の生き生きとした躍動感や生ビールの幸福感などによって相乗的に昇華されています。