本当の…は~論法は誤謬

「本当の…」と言いたくなったときは、一般的な定義と「本当の…」が一致しているか、再考しましょう。
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御題

からすまゆうき @karasuma_yuuki

これは言葉遊びじゃないと信じてるんですけど「〜が本質」「本当は〜」と言う時、ただ単に話者が「〜を本質」「〜は本当」と定義しているだけだと思います。「〜と言われてるけど本当は〜〜」じゃなくて「(と話者が思っている)」にすぎないと思います。それが妥当か、そこから始めるのです。

2018-05-08 02:03:25

代表例

ultraviolet @raurublock

「感情をコントロールする」と言った場合、日本人の多くは「辛くても我慢して、自分のやりたいことを諦める」ことをイメージするようだ。それは実は間違っている。本当の感情コントロールとは、「一時の感情に流されず、自分が本当にやりたいことは何だったかを思い出す」ことだ

2011-12-26 10:43:07

以下、解説っぽいもの

からすまゆうき @karasuma_yuuki

このような「本当」の使い方のことです。氏の話していることは妥当だと思いますが「本当」かどうかは氏がそう定義しているに過ぎないと思います。

2018-05-08 02:12:12
nagato @nag_ato

「私はミリオタだけど、本当のミリオタというのは大好きな兵器が壊れることを嫌うので戦争は嫌いです(だから私は危険人物ではないです)」みたいのも典型的な説得的定義で一時期よく聞いた。

2017-05-08 20:41:37
nagato @nag_ato

「本当に頭のいいひとは〜だ」というのは説得的定義界の王だからね。

2017-05-30 09:28:54
ロードランナー様 @shinkai35

ああ、ウルトラヴァイオレットさんの主張はいいこと言ってると思うがこの「本当」を使ったいいまわしはあまり好きではない、というのはわかる。

2018-05-08 20:18:14
ロードランナー様 @shinkai35

よい感情コントロールと悪い感情コントロールがあり、後者のほうがよい感情コントロールだ、といういい方ならなんら引っかかりをかんじないので、「本当」という語に「よい」という意味をこめてるのが、なんか違和感覚えるところかな。レトリックの範疇といえばそうかもしれないが。

2018-05-08 20:25:26
ロードランナー様 @shinkai35

ああ、こういう「本当」の使い方を説得的定義というらしい。今流れてきた

2018-05-08 20:32:42
nagato @nag_ato

@shinkai35 No True Scotsman fallacy ということで、誤謬扱いされることもあります。

2018-05-08 20:38:38
まーにゃ・うらら姫 @lyricalium

「本当の感情コントロール」のツイート、確かに説得的定義の一例っぽいんだけど、「砂鉄カエル系の雑な断言でバスり狙いの言葉遣いだな」が第一印象で説得的という印象を全く受けない…。でも現にバズってるから説得されてしまった人が少なくないんだろうな。わからん。

2018-05-08 23:40:53

説得的定義の定義

ロードランナー様 @shinkai35

説得的定義、「『わたくしどもの愚かな主張をいつもご吟味いただきありがとうございます』といって毎月おれに五万支払うのが本当のポストモダニスト」とか、話者に都合のいい主張を正当化するのに便利なので気を付けたほうがいいっぽい

2018-05-08 20:40:41
uncorrelated @uncorrelated

Wikipediaの説明を読む限り、説得的定義はこっそり再定義する単語が、肯定的/否定的感情を呼び起こす情動的意味を持たないといけないみたいです。再定義した単語を誰かに貼り付け、誰かへの是非の感情を喚起させる論法ですね。 twitter.com/shinkai35/stat…

2018-05-09 06:21:47
uncorrelated @uncorrelated

No true Scotsmanは何かの集団に関する主張で反例が持ち出されたときに、「本当の…は~」とその場限りで…の定義を変えて反論を封じる間違った論証だそうなので、同じ言い回しだが文脈による違いがある模様。たぶん「日本人は納豆が好き」「オレは嫌い」「君は本当の日本人ではない」と言う感じ。

2018-05-09 06:30:56
gavagaiinavat @gavagaiinavat

「説得的定義」という言葉を知ったときの私は、「説得のために持ち出される記述的要素で、本当の定義ではない(だから、こういう論法はよくない)」ってことだと捉えて、まさに説得されてたわけなんですが、『メタ倫理学入門』 keisoshobo.co.jp/book/b308148.h… を読んで少し印象が変わりました。(続く

2018-05-09 04:07:15
gavagaiinavat @gavagaiinavat

承前)説得的定義は、A. J. エイヤーが提唱する(道徳判断についての)情緒主義に対して、その問題点を改訂するものとしてチャールズ・スティーブンソンが展開した議論に出てくる概念、ということらしいです。論理実証主義が盛り上がってた1930~40年代のメタ倫理学が背景になってるんですね。(続く

2018-05-09 04:07:16
gavagaiinavat @gavagaiinavat

承前) エイヤー 「道徳判断に記述的要素はないよ。話者の情緒が表出されてるだけで、感嘆符みたいなものだよ」 ↓ スティーブンソン 「道徳判断は情緒の表出だけじゃなくて、記述的要素もあるよ。でも、それは聞き手を説得するためのものだよ。そういう記述的要素を『説得的定義』と名づけるよ」

2018-05-09 04:07:16

フェミニスト勢の常套誤謬

岡部 @ronronronri

これは江口先生が言っていたことだが「本当の〇〇」という説得的定義を用いた議論には気をつけたほうがいい。

2018-01-19 08:49:30
江口某 @eguchi2013

権利や義務や責任といった曖昧な語について、「〜というのは本当は〜を意味するのだ」という人々は、自分が説得的定義に近いことをしていることを自覚しているだろうか。

2013-04-11 22:28:49