【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」】

横山光輝「三国志」を1話ずつ解説してみようというコーナー。第164話「兄嫁騒動」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第10巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」01】 第164話です。前回、桂陽を難なく攻略した趙雲は、降伏した趙範から招待状を受け取ります。こんなことをしなくても堂々と入城するつもりでいたが、断るのも悪かろうと、趙雲は部下50騎を連れて出発します。

2018-05-08 12:38:34
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」02】 趙範と趙雲は二人で杯を交わします。趙範は、数々の武勇伝を言い、趙雲を持ち上げます。と、そこで、そうじゃったと、手を叩いて、一人の女性を呼び出します。伏し目がちに登場したこの女性に趙範は、子龍将軍のおもてなしをするがよいと言います。

2018-05-08 12:41:47
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」03】 こちらはどなた様でござるか、と趙雲が尋ねると、私の兄嫁でございます、と揉み手をしながら答える趙範。これは失礼、つい召使かと思ったと趙雲は頭を下げます。お酌をせんかという趙範に、どうぞと言う兄嫁。いやいや結構だという趙雲。

2018-05-08 12:43:58
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」04】 それでは私が叱られるという兄嫁ですが、お気遣い無用と固辞する趙雲。それじゃ、踊りでも見せるかという趙範。それをも断る趙雲。自分の出番はないと思った兄嫁は、失礼いたしました、と退室します。

2018-05-08 12:45:37
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」05】 趙雲は、なんだって、兄嫁ともあろう方を召使のように軽々しく客席に出すのかと尋ねます。自分の嫁ならともかく、兄の嫁を出すとは…。これに対し、趙範は、これにはわけがあると、下心を隠しません。

2018-05-08 12:47:16
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」06】 件の女性は、まだ若いのですが、3年前に趙範の兄にあたる夫に死に別れています。趙範としては、そろそろ新しい婿をとってもいいのでは…、と言っていたようです。まあおせっかいなこと。ところが、兄嫁、夫にするには、と希望というか条件を提示します。

2018-05-08 12:50:43
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」07】 その条件とは、一つは世に高名を取り、二つには先夫と姓が同じ者、すなわち趙氏であること。三つには文武の才のある人というまことに贅沢な望みだと言います。ふむう、と頷く趙雲に対し、いかがでございましょう、と趙範が持ちかけます。

2018-05-08 12:52:37
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」08】 兄嫁の希望は、まるで趙雲がいるのを承知し、ここに来る日をまっていたようだと言います。これにハッとする趙雲。目が開いた!そんな趙雲に、呑気な表情で、願わくば趙雲の妻としてくださいませぬか、と趙範は言います。その瞬間!

2018-05-08 12:54:42
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」09】 この愚か者!といきなり趙範の顔面をボカッとパンチ!何をなされる無礼な、と椅子から転げ落ちた趙範が言いますが、趙雲は、無礼もくそもあるか、この蛆虫めが、とさらに酷いことを言います。蛆虫とけしからんと言う趙範を、趙雲はさらに殴りつけます。

2018-05-08 12:57:05
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」10】 自分のやっていることがまだわからんのか、という趙雲。兄嫁を客席にはべらすさえ言語道断。そればかりか、その兄嫁を男にすすめるなど、畜生に等しいと言い放ちます。趙範としては、そんなつもりはなく、好意で言ったのにも関わらずです。

2018-05-08 12:58:28
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」11】 おもしろうない、と言って趙雲は帰ってしまいます。収まらないのは趙範です。これほど自分が気を配っているのに、なんてやつだ、と怒り心頭です。この様子を伺っていたのは、陳応と鮑隆です。鮑隆が、こなれば徹底的に戦うしか方法はないと言います。

2018-05-08 13:01:14
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」12】 だが、趙雲に勝てる見込みはない、と言う趙範に、鮑隆は、策をもってすれば、恐るるに足りませぬと、趙雲を陥れる策を提示します。陳応と鮑隆が趙雲の陣に行き、趙範は夜に急襲しろと。その時、二人で趙雲に襲いかかり、首をはねると言います。

2018-05-08 13:03:30
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」13】 うまくいくかのう、という趙範に対し、大丈夫ですと、自信満々な鮑隆。それを聞いた趙範は、よしやろうと、決意します。義兄弟の契まで結びましたが、なんともあっけなくその関係は終了することになります。

2018-05-08 13:06:04
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」14】 陳応と鮑隆の策はすぐに実行されたようで、趙雲は、二人が500の部下を引き連れてきたという報告を受けます。なんかにおうな、とワナの香りをかぎつける趙雲。ともかく、二人を通し謁見します。

2018-05-09 12:37:43
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」15】 陳応と鮑隆は跪いて趙雲に挨拶。趙範が女をエサに趙雲をだまし、奥座敷に誘い込み首を取って曹操に差し出すつもりだったと、さもありなんな話をします。その計が成功せず、趙雲は陣に戻ってしまったため、これでは我らも巻き添えになると言います。

2018-05-09 12:40:24
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」16】 趙雲は、そうか、よく教えてくれた、と礼を言い、二人を酒でもてなすように部下に命じます。二人は宴席に案内されます。趙雲はもちろん、この二人の言葉は信じてはいませんが、そのうち本当のことがわかる、と部下に言います。

2018-05-09 12:41:50
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」17】 趙雲は陣中に設けられた宴席で、陳応と鮑隆を桂陽で名の通った勇者だと持ち上げ、部下たちにお近づきの盃を受けよと言います。次々と二人に盃を受けに行く部下。当然、ご返杯をと、二人にも酒を注ぎ飲ませます。注がれた酒は飲まねばなりません。

2018-05-09 12:44:06
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」18】 趙雲の部下達は交代できますが、主客である二人はどんどん杯を重ねていきます。案の定酩酊状態になりまして、二人は酔いつぶれてしまいました。それを見た趙雲は、二人を縛れと命じます。二人を担がせて運んだ先は、二人が連れてきた部下たちの待機所。

2018-05-09 12:46:03
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」19】 趙雲は、お前たちの主人は酒に酔って全てをしゃべったと言います。ええっ、と驚く陳応の部下。この驚きよう、やはり何かある、と趙雲。さてと、お前たちはどうする、と全てわかってるふうな言い方をします。

2018-05-09 12:48:53
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」20】 陳応の部下は、自分たちはただ主人に命じられて動いただけだと言います。城からの夜襲に応じてこの陣を撹乱するなど、そんなにうまくいくとは思ってないと。しかし、主人の命にはさからえず、なにとぞ命だけは、と平身低頭な姿勢です。

2018-05-09 12:50:27
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」21】 ならば、今度は本当に降伏するのだな、という趙雲に対し、忠誠を誓う陳応の部下たち。よし、と趙雲は部下たちは罪なしとしようといいます。そして、陳応と鮑隆の首をはねい!と命じます。刀は振り下ろされ、ギャアーっと悲鳴が上がります。

2018-05-09 12:52:58
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」22】 酩酊状態で首切られて痛いかどうかよくわからないうちに絶命したと思われますが、ともかく、陳応、鮑隆は自らの策に溺れてしまったわけです。趙雲は、よし、城を取ると、改めて桂陽城を目指します。

2018-05-09 12:54:46
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」23】 桂陽城では趙範が控えていましたが、陳応と鮑隆の旗を見た城兵が、二人の帰還を告げます。趙範も階段を駆け登って確認しますが、暗がりになっていたので、顔までは判断できなかったのでしょう。きっと策が図に当たり、趙雲の首をとったに違いないと判断。

2018-05-09 12:56:55
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」24】 趙範は城門をあけるように命じます。しかし、城に入り込んできたのは趙雲の軍勢です。気づいたときにはもう手遅れ。身を隠そうとする趙範でしたが、あっけなく趙雲に見つかりお縄に。趙雲は玄徳に桂陽城を手に入れたと伝令を出させます。

2018-05-09 12:58:50
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【横山光輝「三国志」講座164「兄嫁騒動」25】 こうして、桂陽を配下に収めた玄徳ですが、この話には後日談があります。 玄徳は趙範と会います。趙範は最初から玄徳に逆らう気はなかったと弁明します。ところが、自分の兄嫁を趙雲に献じようとしたら、怒りに触れ、再度城を攻撃されたと。

2018-05-09 13:01:57