『ウエストワールド シーズン１』をめぐる感想の断片 and ぷちGUN講座

蔵臼 金助 @klaus_kinske

噂には聞いていたが、最近になってようやく『ウエストワールド』を観始めたので、エド・ハリスが使うレ・マット リボルバーについてご報告させて頂きます。 彼は腰にクロスドロウ用のホルスターを下げ、レ・マットを収納しています。 pic.twitter.com/B1DGtisW6O

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

レ・マット リボルバーは南北戦争の頃、主に南軍で使用された、主に.42口径の弾丸を用いる回転式拳銃です。何と9連発だ。 pic.twitter.com/z39MJJZns4

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

しかも、シリンダー軸が16ゲージの散弾を発射出来る銃身を兼ねているのだ。 銃弾と散弾の撃ち分けはハンマー先端のファイアリング・ピンを手動でスライドさせて行います。 pic.twitter.com/T7IoayqIVE

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

かなり特異な銃で、個性的。映画のプロップ用としてはもってこいなのですが、最近になってやっとレプリカが作られて、映画にも登場し始めました。 最初に大々的に扱ったのは『クイック&デッド』で北欧のガンマンが使うパーカッション・タイプのレ・マットです。装填のプロセスが丁寧に描写されます。 pic.twitter.com/WSdZCQb055

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

さらに驚いたことに、『ウエストワールド』に登場したレ・マットは、カートリッジ・コンバージョンのカスタムでした。 コンバージョン・リングを用いる、初めて観るタイプで、映画オリジナルプロップかもしれません。シリンダー軸も外れるようになっているから、構造的には脆弱かも。 pic.twitter.com/bveqtmoKYT

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

こちらは、当時存在していた実銃のレ・マット カートリッジ・コンバージョンです。 pic.twitter.com/wtp4AEd5CY

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

構造的にはこうなってます。 シリンダー軸がフレームから外れたら、耐久性はどうなんだろう？ やばたにえんなのではw pic.twitter.com/7w4mEO7UZM

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

『ウエストワールド』ではエド・ハリス扮する謎のガンマンが、2話目でメキシコ人相手にレ・マット使い皆殺しですよ。 フィールドストリップ後に弾丸と散弾用の真鍮ケースを詰め、ハンマーヘッドを折って散弾撃ってからの9連射。 pic.twitter.com/BydhjJL78z

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

この『クイック&デッド』のレ・マット登場マニアック描写に対抗したかのようなシーンを観て、アーモラーにかなりのスペシャリストがいるなと思ったのですが、1話目でウィンチェスターをブローバックさせてたからなあ。 何考えてんだか、よく判らないw pic.twitter.com/FufvJ9Oklv

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

レ・マット、シャメロ・デルヴィン、他、西部劇に出てきた珍しいリボルバーは、こちらにまとめてあります。 （この頃はついっぷる使っていたので、現在は画像が見られない） togetter.com/li/281395

蔵臼 金助 @klaus_kinske

おまけ：都内某所で鑑定を頼まれた時に観た、レ・マット。 19世紀のものです。古式銃として登録済。 pic.twitter.com/Srmd86OnqG

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

接続状況が良くなくて、今夜は『ウエストワールド』はお預け。 賞金稼ぎの役を演じるジェームズ・マースデンが、とてもジュリアーノ・ジェンマっぽい。衣装やカウボーイハットなども敢えて似せている感じがする。 pic.twitter.com/RUTaFrIobx

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

『ウエストワールド』は『ロンサム・ダブ』以降の史実を採り入れた衣装ではなくて、60年代の「西部劇」のイメージそのままの衣装で攻めているところが難いです。 pic.twitter.com/WghhfJVyYN

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

『ウエストワールド』にはバッド・スペンサーだって出ている。 pic.twitter.com/k95NUEixkj

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

『ウエストワールド』を観て思ったのは、なかなか劇映画で収益を上げられない西部劇を、ウエスタンで育ったクリエイター達が愛情たっぷりに、マニアックに、今迄とは全く違う切り口で新しい世代にその魅力を伝えようとしているところ。

蔵臼 金助 @klaus_kinske

西部劇の生き残る道はケーブルテレビ制作のTVシリーズにあるかもだ。『デッドウッド』とか、まだ観てないけどネットフリックスの『ゴッドレス』とか、劇映画並み、いや、それ以上のクオリティで西部劇の世界を構築しているじゃないですか。 これで新しい世代のウエスタン・ファンが増えて欲しいね。

蔵臼 金助 @klaus_kinske

ネットフリックスはコーエン兄弟が企画・制作総指揮を務める新作西部劇シリーズを準備しているというし、まだ棺桶に片足突っ込んでる場合じゃありませんね。

蔵臼 金助 @klaus_kinske

『ウエストワールド シーズン１』 科学に警鐘を鳴らす原作を土台に、よりPKD感を濃厚に、西部劇愛をたっぷりと詰め込んで作られた、向上心の高いTVシリーズ。人の記憶、アンドロイドに芽生える意識、ピグマリオン等古典怪奇幻想へのオマージュと残虐かつリアルな描写。唸ります。 #1日1本オススメ映画 pic.twitter.com/sufoV1IETs

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

HBOの『ウエストワールド』、ちゃんと1973年の劇映画『ウエストワールド』も世界観の中に組み込まれているのがいいね。 （第一世代格納庫の隅に謎のシルエットもw） twitter.com/klaus_kinske/s…

蔵臼 金助 @klaus_kinske

HBO版『ウエストワールド』でレ・マット以外に目立ったGUNは出て来ません。ガトリングガン以外、殆どはウベルティ製作のレプリカだ。 その中で気になったものを幾つか。 pic.twitter.com/OIPEWCgRRo

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

イヴァン・ラシモフ似のローガン（ベン・バーンズ）がS&Wラッシャンを使っているのが珍しいんだけど、彼は途中から「アップデートだ」と言って倒した敵のM1917と交換します。 ラッシャンもあまり出て来ないけど（ファニングする描写があるが、構造上ラッシャンはファニング出来ない）、M1917も珍しい。 pic.twitter.com/Tos5587Apd

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

S&Wラッシャンは『バンディドス』に登場します。 ローガンが使うM1917はコルト製。ハーフムーン・クリップを使う描写は無い。S&W製のM1917は『さらば友よ』で重要な使われ方をしていました(上がS&W、下がコルト製)。 pic.twitter.com/ZWAgAnVlny

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

マカロニウエスタンに登場する悪役のイメージそのままのヘクター（ロドリゴ・サントロ）が背中に背負っているのは、ティアドロップ形状のループレバーが装着されたM92ベースのメアズ・レッグ。 pic.twitter.com/LGb51HF507

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

ジュリアーノ・ジェンマ似テディ（ジェームズ・マースデン）はジェンマ同様S.A.A.しか使いませんが、途中で見せるファニングが見事です。 最初は正統派西部劇風爽やかカウボーイだったのが、中盤で辛い目に遭ってからマカロニ風賞金稼ぎに変貌するところは、たぶん脚本家の遊び心w pic.twitter.com/Wb4KaGoBrV

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蔵臼 金助 @klaus_kinske

気になったのがこのガトリングガン掃射場面でのロケ地。 背景の植生がアルメリア特有の、荒れ地にぼつぼつ植え込みみたいな草が生えてる風景なのだ。クリエイターが遊び心でマカロニ風にCGで加工したか？　ハリウッド製西部劇のロケ地では観ない背景なのである。他のマカロニと並べて判らないでしょ？ pic.twitter.com/SqW8v7FK5K

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