-
Kim_Kaphwan11
- 75155
- 68
- 26
- 1

この結果により、長距離打者と巧打者の貢献度の比較ができます。 比較の結果、打率3割2分・本塁打15本の打者と打率2割7分・本塁打35本の打者とでほぼ同じ貢献度になると結論づけています。 これも現代の感覚とほぼ同じです。
2018-05-19 23:38:44
第6章では、プロ野球選手の評価について考察しています。 選手はシーズン通しての成績で年棒が決まりますが、打者の成績には打率、打点、本塁打等の尺度があり一元的に評価するのは難しいと言えます。 そこで得点への貢献度からOERAという指標を用いて、セ・パ両リーグ主力打者を評価しています。
2018-05-19 23:38:45
OERAでみると王選手(巨人)、山本選手(広島)の貢献度がずば抜けて高いことがわかります。 これは両選手が長打だけでなく、四球も多いことが得点に貢献していると結論づけています。 この考察こそ、まさにセイバーメトリクスですね。 現代でも通じる考察です。
2018-05-19 23:38:45
尚、OERAは1960年代に考え出された大雑把な得点貢献度であり、現在のセイバーメトリクスでは、RCやXRといったより詳細な算出法が用いられています。 また簡易的な得点貢献度算出方法として、OPS(出塁率+長打率)がよく用いられています。
2018-05-19 23:38:45
第7章では、投手交代およびローテーションの問題について考察しています。 投手の疲労度と自責点が相関関係にあるとし、疲労度の観点から自責点を最小に抑える投手交代や投手ローテーションを考察しています。 但し、実績値を用いての計算例がないため、自分でも説得力に欠けるとしています。
2018-05-19 23:38:46
第8章では、統計学的見地から野球を解析する研究の今後について語っています。 当時は研究がはじまったばかりのため、課題山積でした。 アメリカではセイバーメトリクスとして発展していきますが、日本では後に続く人がなく、なかなか発展しませんでした。
2018-05-19 23:38:46
もし鳩山由紀夫さんが政界に転出せず、研究を続けていれば、もう少し違った結果になっていたかも知れません。(野球界的にも、政界的にも)
2018-05-19 23:38:47
最後に言いたかったことをまとめます。 1)鳩山由紀夫さんは凄い人なんやでー 2)政治に向いてるかわからへんけど、頭は凄く良いんやでー 3)鳩山由紀夫さん、これからも頑張ってやー 以上、ありがとうございました。
2018-05-19 23:38:47
そういえば「解説」の解説を忘れていましたので、追加します。 「解説」では1977年日本シリーズ、巨人-阪急第4戦での阪急ブレーブス上田監督の采配が、確率論的に妥当であったことを解説しています。 ↓(Wikipedia「1977年の日本シリーズ」) ja.wikipedia.org/wiki/1977%E5%B…
2018-05-20 20:42:53
試合の状況は2-1で巨人のリード、9回表阪急の攻撃、2アウトランナーなし。 この場面で上田監督は代打に藤井選手を送ります。 藤井選手は四球を選び、代走の蓑田選手が2盗に成功、さらに代走の高井選手がヒットを放ち阪急が同点に追いつきました。 その後、阪急は逆転に成功し見事勝利しました。
2018-05-20 20:42:53
この時の上田監督の采配を一部評論家が批判しました。 曰く「高井選手を先に代打で起用すべきだった。藤井選手がアウトになれば、せっかくの高井選手を使わずに試合終了になってしまう。まず高井選手を出してホームランで同点にすべきだった。」
2018-05-20 20:42:53
これに対する上田監督の説明は「あの場面で高井がホームランを打つ確率は1%もない。それに対して藤井が出塁する確率は3割以上ある。したがって、あの順序で正しい。」でした。 この上田監督の説明に少し解説を加えます。
2018-05-20 20:42:54
高井選手は代打ホームランの世界記録を持つ強打者で、まさに「代打の切り札」です。 ↓(Wikipedia「高井保弘」) ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98… 確かに、ここで「代打の切り札」を使わないのはもったいなく感じます。
2018-05-20 20:42:54
しかし確率ベースで考えると、普通の打者でも3割程度の出塁が期待できるため、藤井選手を先に出して出塁を狙い、出塁したランナーを長打力のある高井選手で返すという上田監督の采配は理にかなっています。
2018-05-20 20:42:54
上田監督と言えば、リーグ優勝5回、日本一3回の「名将」です。 その「名将」が知識と経験で導きだした結論を、理屈を知っていればだれでも導きだすことが可能です。(もちろん実際に現場で用いるには、それなりのセンスが必要ですが・・・)
2018-05-20 20:42:55
だれでも「名将」と同じ結論を導きだせるということは「名将」がたくさんいるのと同じ事であり、「名将」がたくさんいれば勝負(戦争)に勝つ可能性も高くなります。 これこそが、オペレーションズ・リサーチという学問の目的であると言えます。 以上、ありがとうございました。
2018-05-20 20:42:55