ケネディスクール危機管理合宿

田村耕太郎氏が参加したケネディスクール危機管理合宿のメモ。
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田村耕太郎 @kotarotamura

ボストン自宅到着。明日からケネディスクールで危機管理合宿。かなりの実務者集結。ついていけるか心配だが、頑張ります!明日は07年に起こったサンディエゴの巨大山林火災のケースを議論。90万人に避難勧告が出るほどの巨大火災でした。

2011-04-10 14:10:58
田村耕太郎 @kotarotamura

これから合宿。メンバー表がネットで参加者だけに公開。国務省、国防総省、運輸省、保健福祉省、CIA,対テロセンター、FEMA(連邦緊急事態管理庁)、連邦および自治体消防、警察の中堅というより上級幹部ばかり。ケースもビジネススクール並みに長い。レベル高そう

2011-04-10 22:24:54
田村耕太郎 @kotarotamura

一番多いのが国土安全保障省の幹部たち。強烈そう!

2011-04-10 22:25:44
田村耕太郎 @kotarotamura

サンディエゴ巨大山林火災のケース読んでて疲れた。やはり危機管理の要諦は平時における縄張り争いの整理に尽きるね。火事場の大泥棒って、敵は内にあるんだな。政府と東電と米軍もそれだな。これに言語の意思疎通問題が加わると最悪だ

2011-04-11 00:00:45
田村耕太郎 @kotarotamura

ケネディスクールの危機管理合宿初日終了。非常に充実していた、パンパンに詰まった内容。メンバーも予想より上級幹部なので実務的な議論ができた。課題を準備・対応・復興に分けてポイントを整理。危機の増幅による組織のストレスと多組織との連携の難しさそして政治介入を検討。面白すぎ

2011-04-11 09:59:50
田村耕太郎 @kotarotamura

明日は政治家がいかにプロの仕事を邪魔するかについて議論する。これは各国でよくある事例。危機こそが目立つチャンスなので専門知識やデータがないままでしゃばってくる政治家だらけ。これの介入を事前にいかに遮断するかが大惨事の危機管理の大きなポイントだという。世界中そうなのか?

2011-04-11 10:03:29
田村耕太郎 @kotarotamura

世界の危機管理では、でしゃばりな政治家の介入も、危機の前提に入れられている。やたら専門家を集めたがるとか、実施部隊の言うことと違うことをやりたがるとか、政治家のおせっかいを地震や台風並みに想定して、対応するのが常識だ。

2011-04-11 10:29:40
田村耕太郎 @kotarotamura

危機管理には3つの準備あり!危機が起こる前の事前準備、危機が起こってからの対応の準備、対応が終わってからの復興の準備、この三種類の準備をどのような比重でやっていくか?危機の種類にもよるし、予算にもよる。各々先頭に立つ人物も違う!

2011-04-11 10:34:15
田村耕太郎 @kotarotamura

世界の危機管理は「聖人君主」や「理想の展開」なんて全く想定しない。「ダメなものは相変わらず絶対ダメ」「事態はますます悪くなる」が常識。この流れをどうやってより良い方向に向けるかが危機管理の要諦。

2011-04-11 10:39:54
田村耕太郎 @kotarotamura

危機管理でまず想定してはいけないものは、「完ぺきなリーダー」。ここから全てが間違う。最悪のアホが力を持つと仮定して練り上げるのが危機管理。

2011-04-11 10:44:44
田村耕太郎 @kotarotamura

明日は08年の中国での大寒波のケースをやる。胡主席や温家宝のリーダーシップや大人海戦術が議論になるだろう。発電所や送電網の急きょ増設で電力を急回復させた事例は、日本にも参考になるのではないか?日本の方がやればできるんじゃないか?

2011-04-11 13:35:51
田村耕太郎 @kotarotamura

危機管理合宿二日目。スリーマイル島事故の時の情報公開は東電よりはるかにひどかった。原発運営会社は事故の重大性を公表せず、ラジオ番組が契機になって報道が始まった。そこで事実を伝えなかった。アメリカが東電にイライラする資格ないな。

2011-04-12 06:13:13
田村耕太郎 @kotarotamura

今日はスリーマイル、キューバミサイル危機、911、08年の中国の大寒波等のケースを使い、想定外を想定することの難しさを学ぶ。日本の組織はルーティーンの危機管理もまだまだだが、世界の危機管理は想定外の危機にいかに対応するかに進化している。それは危機管理に大失敗したからこそだ。

2011-04-12 06:24:48
田村耕太郎 @kotarotamura

危機管理対応は5段階。状況認識、選択肢創出、結果予測、選択肢から意思決定、そして実施。この5つとも違う能力が試される。よって、どんな特性の組織にどの過程をまかせるかも大事。組織の形ももちろん変わる

2011-04-12 06:27:49
田村耕太郎 @kotarotamura

危機管理はジャズのごとく!未体験ゾーンに入った後は即興能力が試される。即興能力が試される音楽と言えばジャズ。ジャズでわかるように、実は即興の中にも重要パターンがある。そのパターンを作るとことがジャズでも危機管理でも重要!

2011-04-12 06:30:17
田村耕太郎 @kotarotamura

アメリカの危機管理専門家は日本の原発の対応に批判的ではない。それは自分たちのスリーマイル島の時の対応を知っているから。大事なのはここから学んでしっかりした危機管理体制を作り上げていくことだ。

2011-04-12 06:32:16
田村耕太郎 @kotarotamura

中国の大寒波や四川大地震では、中国のトップが危機の最中に現地に表れ、視察し現場を励ました。危機の最中にトップが視察することの功罪を今日は議論。カトリーナの時にフッシュが表れないことが批判されたが、現場の指揮官によれば、大統領を迎えていたら現場は治安悪化してた崩壊していただろうと。

2011-04-12 06:36:49
田村耕太郎 @kotarotamura

想定外の危機も脅威だが、静かに深刻化する危機も手強い。その代表例が08年の春節の大寒波。小さな可能性の低い事例(想定外の地域での低温、降雪、その長期化)が重なり、危機は深刻化。どこから未体験ゾーンに入ったのか、意外と訓練された現場ほど気づかないものだ

2011-04-12 06:40:25
田村耕太郎 @kotarotamura

深刻な危機ほど、実は即興が危険。情報を増やして創造力を発揮し選択肢を増やしてゆっくり腰を落ちつけて対応すべき。これがキューバミサイル危機からの学び。軍隊の即興性を認めていれば悪夢だった。

2011-04-12 06:42:35
田村耕太郎 @kotarotamura

スリーマイル島でメルトダウンが確認されたのは事件の三年後。これは悪意はなかった。専門家ほど知識の壁が想定の限界となり、状況認識を間違いやすい典型例だ。

2011-04-12 06:44:54
田村耕太郎 @kotarotamura

しかし、ケネディスクールの危機管理合宿に集結したメンバーとの議論はおもしろい。ハリケーンカトリーナ、ソマリアのブラックホークダウン、911、ハイチ地震、これらの現場にいた連中が多い。ストレスフルな状況での判断の速度と正確性について興味深い話が聞ける。

2011-04-12 06:49:15
田村耕太郎 @kotarotamura

危機管理は冷静で論理的な議論と分析に基づいた訓練の繰り返しが基本。日本は事前準備は得意だった。これからは事後対応と復興について、対応しながら危機管理の体制を作っていかねばならない。今回はこのエッセンスをしっかり学んで持ち帰りたい。貴重な経験に感謝だ!

2011-04-12 06:56:18
田村耕太郎 @kotarotamura

アメリカが世界中から集めている危機とその対応の失敗蓄積は見事だ。その現実的でフランクな対応もアメリカならでは!「危機は必ず起こり、それは組織間対立で深刻化し、最後に介入してくる政治家が最悪にする」との事例少なくない。任せるべきところと乗り込んでいくところを間違えている。学べるな!

2011-04-12 07:01:25
田村耕太郎 @kotarotamura

私の隣は大統領専用ヘリを操縦していた人物。しかも彼は911の時にブッシュを非難させた人物。色々裏話を聞かせてもらった。アメリカの危機管理の準備はすごい。大統領の避難マニュアルさすが。あらゆる事態を想定してある。近くその内実を出版しちゃうらしい。売れるかも!

2011-04-12 09:35:32