スパリンFGOクロス妄想

葛　鈴子 @omutan

「みんなまとめてあの世行きだァ！」機械仕掛けの星の上。吹雪の中に悲鳴は飲み込まれる。鏖殺極点なんとかかんとか。

葛　鈴子 @omutan

異星鏖殺極点セイバートロン――■の嵐――の妄想とかしていきたい。

葛　鈴子 @omutan

「だって、わたしは、この■を知っている」 レイシフトに起きた異常。飛ばされたのは鋼の地表を持つ星の上。襲ってくる人影。行動を共にすることになったのは、吹雪の中から現れた機械人形。似たような状況を知っている、とだけ呟いて黙り込んでしまったのは誰のことを考えたからだろう。

葛　鈴子 @omutan

雪に潜むアンノウン。笑い声から逃げるように身を隠すのは性に合わないらしいが。この天候ではこちらから打って出るのは難しいだろう。ゴウゴウと音がする。雪がないている。

葛　鈴子 @omutan

「そこに角を右に逃げて！」追い詰められたとき、とっさに叫んだ。行き止まりに見えるそこが隠し通路だとわかっていた。「だって、わたしはこの星を知っている」思い出していた。わたしとして生まれる前に、私はここにいたんだから。

葛　鈴子 @omutan

アンノウン。黒いロボット。黒く染まったロボット。一緒にいた二人が狼狽えている。理解してしまったんだろう。「スノーストーム。かつてサンドストームだった貴方」二人のうち一人。「アイアンハイドだったアイアントレッドを殺されて、狂ったあなた」二人のうちもう一人。

葛　鈴子 @omutan

「――テメエ、誰だぁ？誰でもいいかぁ、俺は、ひっひっ、殺すだけだぜぇ……！」「……あなたが、誰も彼をも殺すというなら、私は、あなたを、あなたの願いを、『砕く』だけだ！」「……まさか、おまえ、」傍らの声のまさかの推測にこぼれる涙が凍る前に、すべてを、終わらせよう。

葛　鈴子 @omutan

「遠い、遠い星に旅立った、小さなロボットからの伝言です。あなたの夢を見ていました。あなたが変わったのも、あなたが壊れたのも、全部夢に見ていました。あなたが殺されるのさえ。あなたはサンドストームの至る未来の、極わずかに存在する可能性の一つで、だから、サンドストームは気付かなかった」

葛　鈴子 @omutan

「せめて、せめて、自分の行動を理解してから、死んで欲しかった。どうしようもない怒りと悲しみを感じて壊れてしまったのだと！何もかも忘れたままでは、あんまり酷過ぎる！だから、思い出して欲しかった。思い出して、泣いて、欲しかったのに」どうして、あなたは、笑っているの？

葛　鈴子 @omutan

「……俺の代わりに、お前が泣いてるからだよ、『クラッシュ』」大きな手で小さく私の頬を撫でて。そうして、ゴーグルの下のレンズに、いつかの自分と友人を焼き付けて、スノーストームは消えてしまった。

葛　鈴子 @omutan

雪はやんだ。帰らなくちゃ。敵を倒して、ハッピーエンドでお別れ。今までだってそうだった。わたしは人類を救った。生きるためにだ。生きるんだ。あの星で、わたしとして。だから、これは、ここは、きっと、自分の、未練だ。

葛　鈴子 @omutan

レイシフトの事故。意識を取り戻すまでの時間はたったの三十分。おかしな夢を見ていたとマシュは言う。わたしはあれが夢じゃないと知っている。それでいいと思う。地球では二度と会えない人。私のパートナー。キャノン程長くも深くも付き合えなかったけれど、それでも。