『幸色のワンルーム』はほんとうに悪質なセカンドレイプなのか。

『幸色のワンルーム』が悪質なセカンドレイプ的作品といえるかどうか考えてみたけれどあまり読まれた様子がないので、まとめてみました。
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海燕 @kaien

「許されるのか」という問いの意味が不明瞭だと感じますね。だれが許し、許さないのか?/「幸色のワンルーム」は許されるのか~誰が彼女を監禁しているのか? - レインボーフラッグは誰のもの rainbowflag.hatenablog.com/entry/2018/06/…

2018-06-04 00:02:54
海燕 @kaien

「許されるのか」という問いが「実際の犯罪を(そして、それにまつわるさまざまな妄想を)連想させる作品を発表してかまわないのか」という意味であれば、それはもちろん、「かまわない」としかいいようがない。前にもどこかで書いたけれど、クリスティの『オリエント急行』も同種の作品ですから。

2018-06-04 00:07:47
海燕 @kaien

「私たちはある事件が起きた時、様々な想像を巡らし、つい言いたいことを言ってしまうものだ。あるいはインスパイアされて何か作品めいたものをひとつ作ってしまうかもしれない。しかし、それは人として一体どこまで許される行為なのだろうか。」うーん、よく意味がわからないです。

2018-06-04 00:16:59
海燕 @kaien

犯罪に対する安易な想像でできた作品に対して「安易だ」と批判することは良いでしょう。しかし、そういう凡作を発表することは許されないかといえば、もちろん許される。それだけのことではないでしょうか。

2018-06-04 00:18:57
海燕 @kaien

「このドラマを共有することで、我々は責任逃れをする寺内被告と同様の罪を犯してないだろうか。つい面白いと感じてしまった私は彼と同罪ではないだろうか…。」そんなわけはない、としかいいようがないと感じます。事件は事件、作品は作品。現実は現実、虚構は虚構。まったくの別物です。

2018-06-04 00:21:00
海燕 @kaien

「許されるのか、許されないか」という問いは意味がありません。「許すか、許さないか」だけが意味ある問いです。

2018-06-04 01:02:36
海燕 @kaien

もし読者が現実と虚構の区別がつかず、マンガを読んで「現実の誘拐事件もみんならぶらぶはっぴーに違いない」とか思っているならそれは問題でしょう。しかし、虚構を虚構として楽しむことはそれとはまったく違うことです。虚構は現実にはありえないことをも描くことができるからこそ虚構なのです。

2018-06-04 00:28:34
海燕 @kaien

『幸色のワンルーム』が安易な駄作だというなら、その安易さはいくら批判されてもいいでしょう。ただ、それと作品の存在そのものが許されるか否か、という議論とは峻別される必要があるかと思いますね。

2018-06-04 00:39:51
海燕 @kaien

『幸色のワンルーム』が実在事件をモデルにしているかどうかは、作者が否定している以上、確認しようもないでしょう。問題は実在事件を「連想させる」ということだと思います。どこか実在事件を連想させる創作は許されるのか。許されるでしょう。それがダメなら、犯罪が出てくる創作は全部ダメです。

2018-06-04 00:42:12
海燕 @kaien

『ドラえもん』でのびたとジャイアンはわりと仲良くしている話もあるけれど、のびたはいじめ被害者でジャイアンは加害者。これはいじめを肯定していることになるのでテレビで放送するべきではない。といったら『幸色のワンルーム』放送を問題視する人は納得するのだろうか。理論的には同じ話のはず。

2018-06-04 00:59:01
海燕 @kaien

「この誘拐事件の被害者は犯人とらぶらぶだったに違いない」とかいう人はアホです。しかし、「誘拐事件の被害者が犯人とらぶらぶである漫画」を描くことは、そのクオリティはともかくべつにアホではありません。なぜなら前者は現実であり、後者は創作であるからです。

2018-06-04 00:56:08
海燕 @kaien

『幸色のワンルーム』、ストレートに妄想萌え漫画すぎて気恥ずかしい。設定がベタすぎる。だがそれがいい。のだろうか?

2018-06-04 10:16:46
海燕 @kaien

「CARNIVALは「幸色のワンルーム」の超上位互換だ。」せやな。でも、『幸色のワンルーム』は思春期ドリーム萌えいちゃらぶ漫画なので、そもそも瀬戸口作品と比べるようなものではないのではないかな、と。tyoshiki.hatenadiary.com/entry/2018/03/…

2018-06-04 10:30:15
海燕 @kaien

『幸色のワンルーム』は『万引き家族』より『レオン』とかにより近いですね。虐待されていた少女と彼女を好き過ぎて誘拐しちゃった青年がいちゃいちゃする漫画。好きな人は好きだよね。

2018-06-04 11:13:25
海燕 @kaien

『幸色のワンルーム』を「誘拐犯罪を肯定している読者がいるからダメ」という意見が散見されますが、読者がバカなのは作家や作品の責任ではないと思います。

2018-06-04 11:56:03
海燕 @kaien

ある作品のフィクションとしての出来不出来と規制の是非は別問題です。どんな駄作も発表する自由はあります。あたりまえのことですよね。

2018-06-04 12:39:33
海燕 @kaien

もちろん、『幸色のワンルーム』が一歩間違えばセカンドレイプそのものになりかねない危険さをはらんだ作品であることは賛成します。しかし、現時点で作者がその一歩を間違えているという根拠は見つからない、というのがぼくの立場です。異論はあるでしょうけれどね。

2018-06-04 13:04:27
ドミニク🏳️‍⚧️ @dmnknmzoo

幸色のワンルームを批判してる人と、肯定する人は、作品が持つコンテキストの話が食い違ってるんですよね…だから会話が成り立ってないし、犯罪を肯定するではなくて、『犯罪を肯定するコンテキストのなかでバズった』って話だから、背景についてどう捕らえるかであって作品の中身の問題とはズレてる

2018-06-04 12:26:09
海燕 @kaien

『幸色のワンルーム』がセカンドレイプ的なコンテキストのなかでバズったことはおそらく事実だけれど、それは作品の問題ではない、と考えます。フィクションが「受容のされ方」によって批判されるのは筋違いではないでしょうか。狂った受容をする奴が悪い。

2018-06-04 13:02:00
海燕 @kaien

ぼくの考え方は「バカがある作品を狂ったやり方で受容するのはバカの責任。作品ではなくバカのほうを何とかするべき」というものです。司馬遼太郎の作品を読んで史実そのものだと思い込む輩が出るのは、司馬作品の責任ではない、ということです。

2018-06-04 13:06:08
海燕 @kaien

バカな読者の言動の責任を作品に求めることはできないと考えます。バカに好かれたことは作品の罪ではない。

2018-06-04 13:11:06
海燕 @kaien

社会がある作品を正しく受容できないほど未熟だというなら、社会のほうを何とかするべきであって、作品を排除しようとすることは筋違いでは。

2018-06-04 13:08:31
海燕 @kaien

作品が作品の内容によって批判されることは良いけれど、作品の背景や文脈や需要のしかたによって批判されることは筋違いだ、と考えます。どんな背景から出て来ても名作は名作、駄作は駄作です。

2018-06-04 13:16:19
海燕 @kaien

「犯罪被害者をセカンドレイプするバカを勘違いさせるから悪い漫画だ」、あるいは「犯罪被害者をセカンドレイプするバカが勘違いしたことによって流行ったから悪い漫画だ」という意見は成り立たないと思います。どんな読者にどう評価されるかを作品は選べないのですから。

2018-06-04 13:18:55
海燕 @kaien

読者がバカなのは読者の責任であって、作品の責任ではない。バカな読者がおかしな勘違いを起こしたならその読者を責めるべきであって、作品を責めるべきではない。シンプルな話だと思うんだけれど。

2018-06-04 13:25:00