編集部イチオシ

量子力学ネタとSF(北野勇作先生ファン必見)

SFの量子力学ネタってどんな風に発生したんだっけという話をしていたら予想外に盛り上がったのでまとめておきました。
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ロードランナー様(山川賢一) @shinkai35

量子論っぽいSFでちょくちょく世界を書きかえる的な話が出てくるけど、じっさいの多世界解釈は平行世界がもともと存在してるってだけの話だし、あれ現実の量子物理学とは全然関係ないSF特有の謎科学だよな。一体何が発祥なんだろ。

2018-06-05 02:29:18
ロードランナー様(山川賢一) @shinkai35

バックトゥザフューチャーみたいな過去の修正で現在がかわる時間SFと、多世界解釈の混同がどこかで起こりああいうことになったんだと思うが

2018-06-05 02:34:02
我乱堂 @SagamiNoriaki

量子で世界を書き換え云々がいつころからあるSFネタかは解らんが、山本弘先生の『ラプラスの魔』がそういう話だったね。

2018-06-05 02:39:48
我乱堂 @SagamiNoriaki

多分、シュレディンガーの猫とかそういう話からの連想だと思うけど、よう知らん。あらゆる存在は確率的だとかなんとかそういう感じの(てけとう 観察すること自体が観察対象に影響を与えるとかなんとかそういう話の拡大解釈みたいな話じゃろか。

2018-06-05 02:41:22
ロードランナー様(山川賢一) @shinkai35

80年代にはすでにあるんですね。海外でもみるネタなので、英米SFのなにかがルーツなんだと思いますが。

2018-06-05 02:52:28
深井龍一郎 @rfukai

量子論による世界書き換えSF、私が最初に読んだ覚えがあるのは、ルーディ・ラッカーの「時空の支配者」かな。1987年に新潮文庫で邦訳が出てるので「ラプラスの魔」の小説版より早い。

2018-06-05 03:11:16
我乱堂 @SagamiNoriaki

担当編集さんがSFにんなので、ネタについて話していて 「それで量子場をですね、なんかどうにかしてですね…」 「量子いうてたらどうにかなるって時代、もう過ぎましたぜ」 と言われたっけなw

2018-06-05 02:56:15
ロードランナー様(山川賢一) @shinkai35

ハッカーがキーボードかちゃかちゃしてたらハッキングできたりする描写とおなじで、世間一般の理解度が向上するとあんまり自由な描きかたはできなくなってしまうんだよな。

2018-06-05 03:04:15
我乱堂 @SagamiNoriaki

そういえば「本来存在しないはずの怪物」の存在する確率を増やす…みたいなネタ、菅野博士先生の漫画で昔見たな。あれも確か元ネタのSFがあるようなことあとがきかなんかで書いてたような…

2018-06-05 02:42:22
古賀(笛育市) @kokogaga

@SagamiNoriaki @shinkai35 スタニスワフ・レムの『宇宙創世記ロボットの旅』の中の「竜の存在確率論 第三の旅」ですね。

2018-06-05 03:05:10

しんかい、ここで一年前にも同じ話をしていたことに気づく

ロードランナー様(山川賢一) @shinkai35

やべ、一年足らず前になんと山岸真さんからいろいろ教えてもらっていたのに記憶からすっぽり抜けていたっぽい

2018-06-05 03:21:40
吉田隆一/SF音楽家 @hi_doi

@shinkai35 確か私のこのツイートを受けての話でしたよね。あくまで私見で、ちょっと責任感じるので…… twitter.com/hi_doi/status/…

2018-06-05 03:37:00
ロードランナー様(山川賢一) @shinkai35

ありがとうございます。自分の進歩のなさを証明してしまった……。

2018-06-05 03:38:20

一年前のやり取りはこういう内容だった

ロードランナー様(山川賢一) @shinkai35

量子力学的ほにゃららによって世界改変ないし歴史改変が起こるってネタをはじめにやった人は誰なんだろ。昔はそういうのはタイムトリップがすることだったはずだよな。

2017-09-29 23:56:30
吉田隆一/SF音楽家 @hi_doi

最初かどうかはともかく、プロットの根幹に観察者問題を置いて、このネタを一般的に広めたのはおそらく1985年のグレッグ・ベア『ブラッド・ミュージック』でしょうね。 twitter.com/shinkai35/stat…

2017-09-30 00:02:44
山岸真(P.N) @ymgsm

@shinkai35 SFエンサイクロペディアとか見ても量子力学への言及の最初はわかりませんが、74年ル・グィン「シュレディンガーの猫」、86年ポールの未訳長篇、88年エフィンジャー「シュレーディンガーの子猫」、翌年ウィリス「混沌(カオス)ホテル」がありますがこのへんはもう短篇は多々あると思います。

2017-09-30 00:47:03
山岸真(P.N) @ymgsm

@shinkai35 92年はほかにもバクスター『時間的無限大』、シモンズ『うつろな男』という量子力学(観測者問題)ものの長篇があって、このころ定着したのかなという気がします。

2017-09-30 00:50:54

現在に話をもどす
北野勇作先生登場。

北野勇作 『100文字SF』発売中! @yuusakukitano

『昔、火星のあった場所』を書いた頃には、まだ量子SFなんて言葉はもちろんなくて、量子論という言葉からいちいち説明しなければなりませんでしたよ。不確定性理論という言葉のほうがまだ通じてたと思う。ネタというよりその世界観をメインに一人称の長編を書くのはまだ誰もやってないと思ってた。

2018-06-05 07:22:28
北野勇作 『100文字SF』発売中! @yuusakukitano

今から見れば、あの時期に多発的に発生した動きだったのだが、書き上げたときは、世界で初めてのことをやれたと思ったなあ。賞を取って単行本にするとき、世界が不確定という設定はわかりにくいから片方の世界に確定してくれ、そうしないと読者にわからないよ、って言われたんだから。

2018-06-05 07:26:22
北野勇作 『100文字SF』発売中! @yuusakukitano

実際、私はあれを書いた時点で、SFマガジンで参考作に残ってて作品をいくつか持ち込んだりしてたけど、その前にSFアドベンチャーにも見せたけど、量子ネタなんてまったくわかってもらえないから、これをSF関係の編集者に見せても無理だ(損だ、かな)と確信して、あの賞に出したんだから。

2018-06-05 07:32:16
北野勇作 『100文字SF』発売中! @yuusakukitano

だから当時、日本で量子論をあつかった小説なんて、ほとんど理解されてなかったし、そんなものを書くという発想もほとんどなかったことは間違いないです。

2018-06-05 07:35:49
disco cat a.k.a. 踊る猫 @aciddazeareback

@yuusakukitano 私は『昔、火星のあった場所』大好きです! 私は SF に疎い文系の高校生だったので分かりにくかったですが、魅了されました

2018-06-05 07:29:01
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コメント

はるやすみ @dandonban 2018年6月6日
まとめに「光子の裁判/朝永振一郎」があって、おそらく一般向けでは最古ではないかと思うけど、もう一つ上げると「量子力学の世界―はじめて学ぶ人のために (ブルーバックス 101) 新書 – 1967/6 片山 泰久 」も、文中コラムの中に「おおきな【h】をドイツから持ち帰ってWW2に用いる日本軍の話があって、まぁブルーバックス・シリーズは高橋留美子先生も熟読されていたようなので、SF作家が参考にされた可能性はあるかな^^;
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山吹色のかすてーら @sir_manmos 2018年6月6日
dandonban 「光子の裁判」は「量子力学と私」の中の小編なのですぐに読めますね。私はグレッグ・イーガンの「宇宙消失」が好きですね。
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Épouvante @epouvante 2018年6月6日
むかしは「精神世界の物質世界に対する優越性」とか「神様にお願いして」とかでやってたのの原理設定に「量子なんとか」という言葉が使われるようになった時期を探っているのか?
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くりあ/CLEA-R-NOT-3 @Clearnote_moe 2018年6月6日
1990年頃にQuantum Leapという米ドラマ(邦題:タイムマシーンにお願い)が作られています。内容的には、クォンタムリープと呼ばれる精神だけ精神だ飛ばすタイムトラベルで、過去の人物に入って歴史改変を止めたりするようなものです。これが結果なのか原因なのかわかりませんが参考まで。
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悪魔憑き @demonomania666 2018年6月6日
91年刊行なので、初出とは言えないし、平行世界でもないので、直接関係はないんだけど、山田正紀の「ジャグラー」は量子効果が霊的エネルギーの源なので、お祓いで消せる、と言う設定で、その有り余る計算力で空間を書き換える、と言う設定だったなあと思い出したのであった
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Épouvante @epouvante 2018年6月6日
ホイーラーのあれの話なのかな? 「祈りの力」に科学っぽい衣を着せた的なやつ。ローダン宇宙の根幹設定、レンズマンの大ネタ。 それで51%攻撃ぶちかますと云う話かな?
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uroak_miku @Uroak_Miku 2018年6月6日
『果てしなき流れの果に』には多元世界解釈の影響を感じるのですが、量子力学の見地はストレートに取り上げられていたかな?左京先生は湯川秀樹もうならせるほど量子力学の理解が深かった方ですし。
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古賀(笛育市) @kokogaga 2018年6月6日
ウィキペディアに、小松左京先生の『時間エージェント』は、他世界解釈の影響を受けて並行宇宙的なイメージを取り入れているが、1本線の時間観も捨てていないという記述がありますね。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%82%E9%96%93%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%88
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古賀(笛育市) @kokogaga 2018年6月6日
小松左京先生は、量子力学をダイレクトに用いず、「次元転換(装置)」という独特の概念で世界の枝分かれを説明しているような感じです。(特に初期)。『地には平和を』に、普通の時間旅行だけでは歴史を改変できないが、次元転換装置を用いることにより複数の歴史を作り出せるというアイデアが出てきますが、『時間エージェント』において、これはそのまま歴史をドタバタ化する手法として使われています。
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イエーガー@狩猟準備中 @Jaeger75 2018年6月6日
SFとして扱えるようなテーマは70年台でほぼ出尽くしてるので、初出の話をするならせめてそのくらい遡ろうよ。「Back to the Future(1985年)」でドクがこの辺の話を散々してるんだから、この時点で「SF好きならみんな知ってる」程度には周知されてるんだよ。
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イエーガー@狩猟準備中 @Jaeger75 2018年6月6日
自分も↑のBTFやその他のSFもので量子論や相対性理論って言葉を知って、それから実際の難しい話に入っていった口なので、ロケット開発の例にもれず、相変わらず新しい科学知識を大衆に周知してくれるのは難しい講義ではなく夢のあるSF小説なんだなぁと。
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未知神明(みちがみ・あきら) @ontheroadx 2018年6月6日
未来は一つではない、という設定を初期に使って書かれたものとして有名なのがジャック・ウィリアムスンの『航時軍団』(1938年)やね。エヴェレットの多世界解釈が1957年で、豊田有恒は『モンゴルの残光』(1960年あるいは1967年)の中で、ヴィンス・エベレットという名前の時間監察官を登場させました。
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ロードランナー様(山川賢一) @shinkai35 2018年6月7日
Jaeger75 70年代の量子論SFっていうと、具体的にはどのへんなのですか?
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イエーガー@狩猟準備中 @Jaeger75 2018年6月7日
shinkai35 失礼、具体的にどの作品で言及されたという知識は有りません。(BTFでギークにとっては常識で有るかのような扱いだったので、古典SFの爛熟期の70年台には既にある程度知名度のある作品で扱われた居たのだろうという予想です。)
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イエーガー@狩猟準備中 @Jaeger75 2018年6月7日
shinkai35 軽くググって見ましたがwikiに「SF作家のラリー・ニーヴンは、『タイム・トラベルの理論と実際』(The Theory and Practice of Time Travel、1971年)と題したエッセイの中で(以下略)」とありますので、その中で「量子力学」に関する言及が有るかどうかで年代の絞り込みが出来るんじゃないでしょうか。
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ロードランナー様(山川賢一) @shinkai35 2018年6月7日
Jaeger75 ありがとうございます。いや、ぼくも80年代のトップをねらえとかで量子ネタをちょろちょろみかけてたので、それ以前になにか本格的な量子SFがあり、それを元ネタにSFもののパロディや小ネタで量子力学が使われるようになったのだろうと思っていたのですが、どうもそうではなさそうなんですよ。
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ロードランナー様(山川賢一) @shinkai35 2018年6月7日
Jaeger75 このまとめに載っているツイートでいろいろ聞かせてもらった感じでは、観測者問題などの量子ネタを真正面から扱ったフィクションを組みたてるのは難しくて、70年代には短編で扱われるくらい、小ネタでは80年代にはすでにちらほら出てくるものの、この時点では長編量子SFというのは皆無ではないもののかなりめずらしく、92年あたりを境に急に増えてくるみたいです。
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イエーガー@狩猟準備中 @Jaeger75 2018年6月7日
shinkai35 なんと、では小説を漁るより80年台のSF系映画を見返したほうが早そうですね。 今更ですが、ここで言ってる「長編量子SF」の定義とは、「量子力学的な理論もしくは事象をメインテーマにした長編作品」ということですかね?(作中に「量子力学」という単語が出てくるだけでは不十分??) 出だしが歴史改変的な話だったのでタイムパラドックも必要条件かと思いましたが、どうなんでしょう。
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ロードランナー様(山川賢一) @shinkai35 2018年6月7日
Jaeger75 メインテーマにしてるやつですね。最初の話題とは話がだんだんそれてしまったので、時間要素はあまり気にしないでください。80年代に量子ネタ長編を書いた人にベンフォードとかラッカーとか理系の学者が目立つのも、このネタが当時門外漢には扱いづらかったせいかもしれないです。
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Oddball @0ddbaII 2018年6月7日
誰が最初かはわからないけど影響が強いのはカールセーガンじゃないかな。1980年位だし。学者が一般向けにドキュメンタリー、小説でヒット飛ばして科学とSFがグッと近くなったと思う。
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uroak_miku @Uroak_Miku 2018年6月7日
科学の進歩がどんな風にSFに影響を及ぼしていったのか、科学史の視点から誰か本を書いてほしい。エントロピーの発見がウェルズの『タイムマシン』を産んだというし。(エントロピーが肥大しきった未来の宇宙、未来の世界を、タイムマシンを使って旅する物語!)
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川田零三 @kawada0zo 2018年6月7日
恥ずかしながら「昔、火星のあった場所」は未読ですが、量子論SFでなくポストモダン文学と捉えたほうがマッピングしやすい気がします。そりゃあ高橋源一郎好みだろう
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にんにん @shinobizato 2018年6月7日
ここまで人口に膾炙したのは昔WOWWOWのノンスクランブル放送枠でやってたスコット・バクラの「タイムマシーンにお願い」じゃないかね?私はそれまで「量子力学」という言葉さえ知らん子供だったが、このドラマで初めて知ったもの
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にんにん @shinobizato 2018年6月7日
無料でテレビで流されている番組ってものすごい影響力あると思うんだ
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naruto,tousen @narutousen 2018年6月7日
タイムトラベルが可能な場合、現代人の未来と未来人の過去は同じなので、時間の構造は同じでなければならない。つまり時間は過去は確定しているが未来は不確定なものではなく、過去も未来も確定しているか、過去も未来も不確定の二つしかない。だとしたら量子SFは後者の意味で、横にずらっと並んだ上り棒を現在というヒトが登るのでは無く、網のように広がったものを現在というヒトが登るイメージなんじゃないかな?
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foxhanger @foxhanger 2018年6月7日
ontheroadx 「ヴィンス・エヴェレット」はポール・アンダースン『タイムパトロール』の「マンス・エヴァラート」のもじりだとご本人がインタビューで答えておられましたね。
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ゆ〜たん @Iutach 2018年6月8日
「量子論SF」と言われると「プランク定数が物凄くでかくてマクロな物体でも位置と運動量を同時には確定できない」みたいなものを想像するけど、そういう世界ではそもそも「マクロな物体」が存在できない様な気がする。
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田中一郎 @eggmanpat 2018年6月8日
量子力学では多世界解釈が一番すっきりする。コペンハーゲン解釈はどうしても納得できない。シュレジンガーの猫の話が典型。箱の蓋を開けたら可哀そうに猫は死んでいた。蓋を閉めた後、観測した事実を忘れた。そうすると、再び箱の中の猫は生きている状態と死んでいる状態の重ね合わせになるのだ・・・と言われましても。
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深井龍一郎 @rfukai 2018年6月8日
Iutach 私が言及したラッカーの「時空の支配者」はそういう話ですね。抽出した「青グルーオン」「赤グルーオン」「緑グルーオン」の液体(!)を飲み干すと、プランク定数を好きな大きさに変えることができるようになってなんでも好き勝手に弄繰り回せるというw
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foxhanger @foxhanger 2018年6月8日
「本書のように量子力学の解釈問題を主要なテーマとするSFが最近増えてきている」(J・P・ホーガン『量子宇宙干渉機』菊池誠氏の解説より)。ここで挙げられているのはバクスター『タイム・シップ』と山田正紀『エイダ』。
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