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第三話 継母と一緒に
父と母とわたし ■
その時はあまりの気持ちよさに何も考えられなかったけれど、後になってお父さんの子供を宿していないか心配になった。もしも妊娠していたら、産みたい。愛するお父さんの子だもの。けれど、その子は禁断の子。幸せに育てていけるか、自信がない。 #twnovels
2018-06-09 09:46:05だから次の日、学校帰りに遠回りして、家から遠い、知っている人に会わなそうな薬局に寄って妊娠検査薬を買った。早速使ってみたところ、結果は陰性。ひとまず胸を撫で下ろしたけれど、よくよく使い方を見ると、生理予定日の一週間後くらいから調べられる、って。 #twnovels
2018-06-09 09:46:36まだ油断はできない。けれど、心のどこかで妊娠を望んでいるわたしもいる、ような気がする。・・・ううん、駄目、流石にそれは、駄目。だいたい、バレたらお父さん、淫交条例に引っかかっちゃうもの。だから、妊娠しちゃいけない、よね。 #twnovels
2018-06-09 09:47:07けれど、お父さんとのセックスは続けたい。もっと、たくさん。あれ以来、お父さんとの間のわだかまり、じゃないか、関係は以前と同じに戻ったけれど、今度は、お父さんとまたセックスしたくて悶々としている自分がいる。 「真奈美、どうかした? 最近落ち着かないようだけど」 #twnovels
2018-06-09 09:47:41わたしの様子が不自然だったのだろう、ある日の夕食後、お父さんに聞かれてしまった。 「ううん、何でもない」 「それならいいけど」 わたしたちのやり取りを聞いていた愛魅さんが、いつもの笑顔で言った。 「真奈美ちゃん、お父さんとまたシたいのよね」 #twnovels
2018-06-09 09:48:19「そうなの?」 お父さんの問いに、曖昧に頷いてから言葉を続けた。 「シたいけど、この間ので妊娠したかもって心配」 わたしは正直に自分の欲望と不安を伝えた。 「ああ、そうか、そうだよね。でも、妊娠することはほとんどないかな」 お父さんは少しだけ寂しそうに言った。 #twnovels
2018-06-09 09:49:27「? どうして?」 「うん、そんな機会もなかったから話していなかったけど・・・」と、お父さんは、それまでわたしの知らなかった、夫婦のことを話し始めた。 #twnovels
2018-06-09 09:50:01お父さんが最初に結婚したのは二十四歳の時。この時お母さんは二十歳。お父さんは大学院を、お母さんは短大を卒業し、二人とも就職して半年ほどの頃だった。子供を欲しかった二人は、夫婦だけで住むには広い5LDKのこの家を買い、毎日のように子作りに勤しんだそう。 #twnovels
2018-06-09 09:51:00けれど、お母さんは一向に妊娠しない。それで、二人が三十歳と二十六歳の時、お医者さんに診てもらった。結果、お母さんには異常は無かったけれど、お父さんは無精子症──非閉塞性無精子症──と診断されたのだとか。 #twnovels
2018-12-22 22:59:52精子ができないわけじゃないけれど、とても数が少なかったらしい(だから、無精子症より乏精子症と言った方が的確かもしれない)。こういう場合、手術で夫の精巣から精子を取り出し、妻の卵子に着床させるという方法で、子供を産むという手段があるのだとか。 #twnovels
2018-06-09 09:52:44けれど、どうしても愛の行為の結果としての子供を望んだ当時のお父さんとお母さん、自然に妊娠する可能性もゼロではない、と言われて、それからは本当に毎日子作りに励み、苦節七年、二人が三十七歳、三十三歳の時に漸く妊娠、十月十日ののち、わたしが産まれた。 #twnovels
2018-06-09 09:53:17つまり、わたしってそれほどお父さん、お母さんに望まれて産まれてきたんだ。お父さんはわたしを溺愛してくれているし、お母さんも生前、そうだった。それには、こんな理由があったんだ。これを聞きながら、わたしは自分が愛しくなって、知らず、身体を抱きしめていた。 #twnovels
2018-06-09 09:53:47「ぼくももう、五十を過ぎたし、もう、子供は無理じゃないかな」 少し寂しそうに、お父さんは言った。いつも笑顔の愛魅さんも、この時ばかりは少し寂しそう。やっぱり、お父さんとの子供、産みたいのかな。 「だから、真奈美が妊娠する心配はまずないよ」 #twnovels
2018-06-09 09:54:20「そうなの・・・」 それはそれで、少し残念。お父さんの子供を産めないなんて。いやいや、何を考えているんだろう。でも、これで何の心配もなく、これからもお父さんとセックスできる・・・あー、これも違う。突然の告白に頭がこんがらがっている。 #twnovels
2018-06-09 09:54:46でも、わたしは両親にこれほど望まれて産まれてきたということを聞けたのは、とても嬉しい。それを実感する、親から直接聞くことのできる子って、そんなにいないんじゃないかな。お父さんと愛魅さんと一緒に居られるわたし、わたしはとっても幸せだ。 #twnovels
2018-06-09 09:55:18それからも、お父さんとも愛魅さんとも何度もセックスした。お父さんとは兎も角、愛魅さんとヤるのがセックスなのかどうか、判らないけれど。愛する人とヤるセックスは、気持ちいい。子供ができてもできなくても、そんなことは関係ない。いつまでも三人、快楽に溺れていたい。 #twnovels
2018-06-09 09:56:12「愛魅さんの服装、いつも素敵ですよね」 そうなのだ。いつも露出度の高い服装や身体の線を強調するような格好をしているのに、愛魅さんには下品なところが感じられない。どんな服でも上品に着こなしている感じ。 #twnovels
2018-06-09 09:57:09今日もミニスカートにTシャツというラフで扇情的な服装なのだけれど、男共の欲情を煽るようなこの格好のまま外に出ても、違和感はないんじゃないだろうか。周囲の注目は浴びるだろうけれど、愛魅さん、美人だからどんな格好でもそうだろうし。それとも、わたしが慣れただけなのかな? #twnovels
2018-06-09 09:57:41「うふ。ありがと」 「やっぱり素材が違うのかなぁ。わたしじゃ、愛魅さんと同じ格好してもそんなに素敵になれないと思うし」 「そんなことないよ」 愛魅さんは女神のような笑みでわたしに言った。 「真奈美ちゃんだって可愛いもの。少しお化粧とお洒落すれば注目の的よ」 #twnovels
2018-06-09 09:58:22「そんなことないです。わたしなんて」 「自分を卑下することないよ。写真でしか見たことないけど、真奈美ちゃんのお母さん、弖流美さん、綺麗な人じゃない。真奈美ちゃんもお母さんに似て、美人だもの」 「全然そんなことないです。わたしなんて愛魅さんに比べたら」 #twnovels
2018-06-09 09:58:50