被災地へのボランティアバス派遣について

@mto_communitas さんによるボランティアバス運行上の要点・注意事項について連続ツイートと、それへの反応。
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kanno mto @mto_communitas

ボランティア・バスを出したい、という大学VC、先生、社協スタッフからの相談がいくつかあった。おそらくこれからゴールデンウィークに向けてこうした動きがグッと広がるのではないかと思う。いくつかの災害VCや被災地で見聞きしたり、都民ボランティアの実践から少しまとめてみる。

2011-04-13 23:01:07
kanno mto @mto_communitas

まず「ボランティアバス」とはなにか。簡単に言えばバスをチャーターして被災地に一定数の被災地支援ボランティアを送るプログラムのこと。ボランティアを個人ではなくグループとしてまとめて現地に送ることで、現地で求められる「人手」のニーズにストレートに応える。→

2011-04-13 23:05:12
@petitvallee

@mto_communitas ゴールデンウィークか!!!GW返上でうちのVCも頑張って行くのかしら?細く長く続けるのか?パッと短くやるのか?余震が続く限りずーとかも知れませんね。学生さんたちの動きにとても感謝もしているし勉強になります。先生と生徒。いい関係ですね♪

2011-04-13 23:05:26
kanno mto @mto_communitas

また個々に対応しなくて済むため、現地コーディネーション組織の負担を大幅に軽減することができる。また特に今回のように被災地への鉄道網が断たれている場合、トラフィック減にもつながる。また燃料不足などをはじめ現地リソースへの負担も少なくできる。→

2011-04-13 23:13:27
kanno mto @mto_communitas

要するに、大型バスでまとまった数のボランティアを一挙に被災地に送ることによるスケールメリットがボランティアバスのポイント。→

2011-04-13 23:14:44
kanno mto @mto_communitas

またバスの中でボランティアに対するガイダンスを行うことで、移動しながら事前研修やチームづくりができるというメリットもある(もちろん出発前にやるのがもっとも望ましい)。こうしたことから、災害V希望者の登録が膨れ上がった社協VC、学生を送りたい大学、組合員を送りたい労組などは→

2011-04-13 23:19:12
kanno mto @mto_communitas

「ボランティアバスを出したい」ということになる。ボランティアバスにも課題はいくつかあるが、もっとも大きなものが現地での宿泊場所の確保。被災地支援のボランティアには「アゴ・アシ・マクラは自分持ち」という言葉がある。これは「食事、移動手段、宿泊場所は自分で調達する」という意味。→

2011-04-13 23:22:32
kanno mto @mto_communitas

ただでさえ多忙と混乱を極める「被災地」にボランティアが入ることでそのケアの負担をかけない、という含意。ボランティアバスではアゴとアシについてはクリアできるが、マクラの確保が難しい。大人数分の(特に学生の場合は低廉な)宿泊場所を「被災地」で確保するというのはかなり難しい。

2011-04-13 23:25:38
kanno mto @mto_communitas

問題を解決するには。まずもっとも簡単なのが日帰りミッションにすること。泊まらなければマクラはいらない。次に、被災地から一歩離れた非被災地域で宿泊を確保してそこから毎日「被災地」に通う。今回のケースでは、仙台では利府や登米、岩手では一関などがそれにあたる。→

2011-04-13 23:30:38
kanno mto @mto_communitas

また、被災地内でバスの駐車スペースを確保して「バス泊」を選択するケースもある。今回は石巻専修大のグラウンドでそうした光景が見られた。もちろんしっかりと休息をとるという意味ではバス泊は1~2日が限度だと思う。→

2011-04-13 23:33:13
kanno mto @mto_communitas

もっとも大変なのが、本格的に現地で一定期間(1週間とかが多いかな)宿泊拠点を確保する(「地面をおさえる」ともいう)こと。この場合、まず現地に先遣チームを送って拠点を探す必要がある。都民Vでは、拠点さがしは①公共施設、②大学施設、③お寺さん、④民間篤志家、⑤客足の遠のいた旅館→

2011-04-13 23:38:40
kanno mto @mto_communitas

という順番であたっていった。これは人から人への紹介やつながりをひとつずつあたり、交渉していく作業で、地元の人とのネットワークが不可欠。現地でこういう動きができる人間を先遣として派遣できる団体はそう多くはないかもしれない。なので、よほどのツテやコネがないとなかなか難しい。→

2011-04-13 23:42:13
kanno mto @mto_communitas

したがって、「被災地から遠く離れた地域から泊まりのボランティアバスを出す」というのは現実的には相当難しいというのが現時点での個人的な見解。例えば被災地から近い(1時間、長くても2時間)ところから日帰りで送る、というのが最も現実的な線のように感じる。→

2011-04-13 23:45:30
kanno mto @mto_communitas

例えばいわき市南部の勿来災害VCには、茨城から日帰りのボランティアバスが複数日入ってくれた。距離的にはこれくらいが限界のような気がする。それでも茨城からのボランティアは「時間的にかなりキツイ」と言っていた。以上、長くなってしまって申し訳ないです。→

2011-04-13 23:47:53
kanno mto @mto_communitas

自分の経験の範囲内だけ、しかもノー推敲の連続ツイートなのでまちがいだらけかもしれませんが。。。おしまい。

2011-04-13 23:48:59
濵畑芳和 HAMABATA Yoshikazu @yhamabata

@mto_communitas 勉強になりました。ありがとうございます。

2011-04-14 00:00:28
kanno mto @mto_communitas

RT @yocchi_iwate: 最近のボランティアはもうイベント化、観光化、パフォーマンス化している。作業時間よりバス移動の方が長いよね?しかも渋滞するんですけど。そのバスの燃料を寄附したら、沿岸の何人もの人が買い物に行ける、暖をとれる。軽作業は大船渡のように日当払って地元の人を雇おうよ。

2011-04-14 00:01:00
灯杞 touko @dorakytan

@mto_communitas ボランティアバスについての連続ツイートありがとうございます。ものすごく参考になりました!まさに今、自治体から実施を検討せよと言われているところです。。。

2011-04-14 00:47:22
kanno mto @mto_communitas

こっちこそ勉強させてもらってます。勿来災害VCは自分史上最高のVCです。太くはじめて、細く長く続いて行ったらいいですねー。ではのちほどRT @petitvallee: 学生さんたちの動きにとても感謝もしているし勉強になります。先生と生徒。いい関係ですね♪

2011-04-14 06:30:08
kanno mto @mto_communitas

いやいやかなり舌足らずになってしまいました、、、。ちゃんとまとまった文章にしないとあかんですね。RT @yhamabata: @mto_communitas 勉強になりました。ありがとうございます。

2011-04-14 07:06:28
kanno mto @mto_communitas

お疲れ様です。「被災地『支援』のためにボランティアを『派遣』する」ことが目的化している行政は現地や現場を無視して無理難題を言ってくることも多いみたいです。被災地主体、ボランティア主体のプログラムづくりになるか、社協にとっては勝負ですね。RT @dorakytan: 自治体から

2011-04-14 07:12:22
kanno mto @mto_communitas

昨夜の連続ツイートはけして「ボランティアバスだすな」ということをいいたかったわけではない。現地にちゃんとしたカウンターパートや使えるし施設があれば遠方からのボラバスももちろん可能。問題はそれが「行きたい/行かせたい」側だけの論理でプログラム化されてしまうこと。

2011-04-14 07:19:32
kanno mto @mto_communitas

被災者主体/ 被災地主体にこだわり、貫徹することは、口でいうほど簡単なことではないと感じる。特に行政→社協のボラバスプログラムではほんとに気をつけないと、被災者の尊厳をないがしろにする迷惑プログラムになってしまう危険も感じる。

2011-04-14 07:29:46
考えるイヌ @sakunary

現在私のところでもGWに運行計画中ですが先生の連続ツイ拝見して、期間を短くし、また活動内容も現地と調整の上、学生がじゃまにならないでこちらのシーズが提供できるものになるようにと頭をひねってます。ひとつアイデアで古書配布があります。@mto_communitas ボランティアバス…

2011-04-14 07:37:14
kanno mto @mto_communitas

ちなみに復旧が進んでいる地域への大人のボラバスは、なるべく現地でお金を使って地元経済に貢献する視点も大切。観光客がこない代わりにボランティアが金を落としに来てくれれば助かる、という旅館経営者の話も聞いた。

2011-04-14 08:01:41