- Uroak_Miku
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『Columbus 21』(光村図書)から。この社のも中一冒頭はまんがの吹き出しを使ってくる。「これは英会話なんですよー使える英語をちゃんと教えていますよー」とエクスキューズする政治的営業的狙いか。 pic.twitter.com/joMXmC1VyE
2018-06-16 11:45:36ところでUSAからの転入生(向こうは9月始業だから日本で4月入学でも転入みたいなものなんでしょうか)に生徒記章を手渡すここに注目!「What's this?」だって。これ、気を付けないと「何のつもり?」と聞こえかねないので「What is it?」のほうが好ましい。 pic.twitter.com/dTMSxTkwBE
2018-06-16 11:52:53英語の習い始めはどの社のも「This is a pen.」文で会話を押し通してくる。「I am Emma.」とか「Are you Australian?」とかもこの文の仲間。そのため会話がどうしてもぎこちなくなる。さらにそこに「What」とか「How」とかが参戦するため、会話がさらにぶっきらぼうになっていく。
2018-06-16 11:56:56たとえば「今何時ですか」のつもりで「What time is it now?」と習うわけですが、です・ますのない英語で、いきなりこんな聞き方をしたら相手に失礼。「Do you have the time?」(時間わかりますか)と切り出すのがマナー。しかし「This is a pen.」文優先のため、この聞き方は教科書では排除される。
2018-06-16 11:59:33これまでしつこくコケにしてきた「Where is my pencil?」(貴様俺の鉛筆隠しただろ返せ)も、こんな風に「This is a pen.」文優先の教科書構成のなかでフィーチャーされてしまうわけです。 pic.twitter.com/sOcpof2523
2018-06-16 12:05:04「どんなスポーツが一番好き?」(What's your favorite?)は△。「What」や「Where」や「How old」など、疑問詞を使っての質問は扱いを慎重にしないと「隠さずに言えよ」と圧迫してるニュアンスが生じてしまうので「I like playing baseball. How about you?」(ぼくは野球するの好き。あなたは?) pic.twitter.com/V7kVc2aIY5
2018-06-16 12:11:24…と切り出すと、フレンドリーさと気遣いの両方を演出できる。しかし教科書は「What」や「How」などのデビューを急ぐあまり、こういう訊ね方を教えないまま「What's your favorite?」などという職務質問みたいな聞き方を先に教えこんでしまう。
2018-06-16 12:13:50極論するならば、どの社の教科書も、タイマンでのコミュニケーションのワザを生徒たちに教える気がないってことです。文の形式をとにかく教えこみたい。「What is this?」とか「She has a daughter.」とかの基本文型。空手でいう形(かた)にあたる。
2018-06-16 12:19:51社によって多少順番は異なる。「This is a pen.」→「I have a pen.」→「What is this?」のものもあれば、「This is a pen.」→「What is this?」→「I have a pen.」のものもあって、それでも「What」や「How」をごりごり使いたがるところは同じ。ゆえに会話のマナーが学べない。
2018-06-16 12:23:07それから「What」や「How」といった、いわゆる「疑問詞」がデビューすると、どの社も必ず「What is this?」とか「How are you?」とか、「This is a pen.」文をベースにして疑問詞を使ってくる。「This is a pen.」文が最初にデビューして生徒たちにはなじみ深いことも関係しているのかな。
2018-06-16 12:31:26先の「Where is my pencil?」がまさにそうですね。 pic.twitter.com/RX59Bemg0L
2018-06-16 12:32:24で、「How many bottles do we need?」のように「I have a pen.」文をベースにした疑問詞の文のデビューはもっと後になる。光村図書のだと9月ですねイラストを見てわかるように浴衣姿つまり夏休み設定だから。 pic.twitter.com/XtZn2kftdF
2018-06-16 12:36:12「How many bottles do we need?」(ボトルはいくつ要るのかな)でむろん間違っていないのですが、五人いるのだからボトルは五本と想像がつくはず。「Five bottles?」と切り出して「Five.」と答えがくる…こういう会話になるのでは。pic.twitter.com/XtZn2kftdF
2018-06-17 02:04:26こんな風に、英文の「形(かた)」を、易しいものからだんだんと難しげなものへ、順に教え込むので手がいっぱいで、英語での会話のマナーや間の取り方を教える余裕がないわけです。
2018-06-16 12:38:02「いくら学校の英語を学んでも、会話ひとつできない」とよくいわれますが、どうしてそうなのかを、こんな風にきちんと分析したものは、過去にどれだけあるのか。
2018-06-16 12:39:06