エミリー・アプター『翻訳地帯』感想まとめ

エミリー・アプター『翻訳地帯』の感想をまとめました。
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せしも @seshiapple

エミリー・アプター『翻訳地帯――新しい人文学の批評パラダイムにむけて』 amzn.to/2tkCWAS "「戦争とは他の手段をもってする誤訳や食い違いの極端な継続にほかならない」"

2018-06-19 19:55:13
慶應義塾大学出版会 @KEIOUP

「毎日新聞」(2018年6月16日付) 鴻巣友季子氏(翻訳家、エッセイスト)の書評「『文学とアダプテーション ヨーロッパの文化的変容』=小川公代ほか編」で『翻訳地帯――新しい人文学の批評パラダイムにむけて』(エミリー・アプター 著)をご紹介いただきました。 mainichi.jp/articles/20180…

2018-06-18 13:29:08
さんくん @y_Sn0430

そして哲学が自己定立のためにソフィストとの対決を必要としたように、翻訳もまた未知なるテクストの生成のためにその存在が必要とされている。翻訳は必然的に、後続に連なるパロディの反復と遡行のうちに存在理由が定立される。そのプロセスは虚構的であり、また転用的でもある。

2018-06-14 02:28:14
さんくん @y_Sn0430

アプターが言っていることは、つまり翻訳はソフィスト的弁護術の技法を有しているということだろう。翻訳はオリジナルとの真性な影響関係の上ではなく、起源の捏造と忘却からなるペテン師的身ぶりのうちに、レトリカルな自己定立をしなければならない。

2018-06-14 02:25:11
さんくん @y_Sn0430

レクスロスは翻訳の倫理的規範を、オリジナルに忠実であることから、翻訳がテクストとのコミュニケーションで生々しい感覚をそれらしく伝えられているかということの「弁護」にずらしたのだとアプターは論じる。

2018-06-14 02:21:27
さんくん @y_Sn0430

摩利支子のテクストは露骨にオリエンタルでジャポニズム的だが、ところがそれはアメリカ詩に新たな生命力をもたらすテクストとして自立的に受容されたと。アプターはこの喜劇的な疑似翻訳の事例から、あらゆる翻訳はオリジナルを忠実に伝えるものではなく、本質的にペテン性を抱え持つと論じている。

2018-06-14 02:19:21
さんくん @y_Sn0430

アプター『翻訳地帯』、アメリカの詩人レクスロスが、摩利支子という架空の詩人をでっち上げ日本詩のアンソロジーとして翻訳発表し、しかもそれは与謝野晶子のパスティーシュでできていたという面白い出来事を論じている。

2018-06-14 02:15:53
服部徹也 @bungakuron

エミリー・アプター『翻訳地帯』面白い! シュピッツァー、アウエルバッハ、サイードの話が出てくる第1部をハミッド・ダバシ『ポスト・オリエンタリズム』と並べて読めたのも有り難い。 こういう面白い本があることを、邦訳される前にキャッチする情報収集スキームをぼくも持たないとダメね……

2018-06-13 11:56:37
R.I. @r_maimai

ブックフェア「翻訳について語るときに彼らの語ること」に、アプター『翻訳地帯』も選書していただけたようです。 ちなみに『文芸翻訳教室』は、担当編集者がレアード・ハント『英文創作教室』と同じ方というご縁もあり、勝手ながら親近感をもっております。 twitter.com/t_echizen/stat…

2018-06-11 14:22:24
越前敏弥 Toshiya Echizen @t_echizen

ジュンク堂池袋、ジュンク堂福岡、丸善名古屋、丸善京都の各店舗で、翻訳にまつわる本20数点を集めたフェア「翻訳について語るときに彼らの語ること」がはじまっています。『文芸翻訳教室』や『ねみみにみみず』も並んでいます(折りたたむ関係で画像の一部が逆さです、すみません)。 pic.twitter.com/hJEankeHqp

2018-06-11 10:56:18
euske oiwa|大岩雄典 @rovinata_

アプター『翻訳地帯』第十二章では、国家-地域にまつわる言語の系統〈樹〉と、マーケット-文化資本にまつわる言語の〈波〉(及、紋)とが、モレッティ『遠読』を引き合いに対置され、それにたいして「クレオリテ」の位置を考察するんだけど、これは「垂直/水平」(松本卓也)の比喩にまた似ているというか

2018-06-10 03:20:43
euske oiwa|大岩雄典 @rovinata_

しかし、アプターのクレオール文学論をはじめとした、そうしたフォーマリスティックな操作が「無意識下で」政治的なモチーフを駆動させる、というのは、これは僕はたしかに面白いテーマだとは思うのだけれど、でもそうした政治的思考の止揚の、無意識へのアウトソーシングが過ぎる気もするな、、

2018-06-10 02:02:41
euske oiwa|大岩雄典 @rovinata_

アプターの文章は、悪文というのではないけれど、癖のある文だなと思っていて…(いや、ふだん行儀よい文ばかり読むばかりかもしれないが…)凝縮される思想的概略と、冗長に列挙されるカタログ的記述。ジュネットにも思うけど、あのカタログ的な偏執狂はなんなんだ、あの豪華な感じは好きだけども

2018-06-10 01:42:17
euske oiwa|大岩雄典 @rovinata_

アプター『翻訳地帯』では、クレオールや商品名、ポップアイコン、俗語などが入り込んで地口を踏むときに政治的なポテンシャルを得る文学作品が紹介されていたりする、漂白洗剤の商品名OMOがhommeと結びついて、フランスにおける非白人系への「漂白」を導き出すとか。もっと下品な例も挙げられている。

2018-06-10 01:37:14
芝々 @713_713_713

『翻訳地帯』、ようやく積ん読の山から引っ張り出して読み始めたけど皆目わからない…

2018-06-09 19:19:01
euske oiwa|大岩雄典 @rovinata_

エミリー・アプター『翻訳地帯』、後半の議論がフォルマリスティックな実践を政治的な現実-物質としての言語としてクリアにつなげていってとても面白い、(シュピッツァーらをめぐる人文主義の話はプーンと流し読みしてしまったが)

2018-06-09 01:57:42
R.I. @r_maimai

『翻訳地帯』第1章の3分の1ほどが読めます!9.11絡みの「翻訳」が論じられ、著作全体の姿勢を示すような部分です。 ちなみにこの後、普仏戦争のエムス電報事件の「誤訳」を見、ゾラを補助線として外国人差別的な意識を拾い、クラウゼヴィッツからフロイトへ進む(超大雑把)。 keio-up.co.jp/kup/gift/honya…

2018-06-06 16:07:18
慶應義塾大学出版会 @KEIOUP

『翻訳地帯――新しい人文学の批評パラダイムにむけて』第一章「9・11後の翻訳――戦争技法を誤訳する」(一部抜粋)を公開しました。 keio-up.co.jp/kup/gift/honya… 9・11の衝撃が冷めやらぬなか、アラビア語通訳が払底していることがわかると、米国で翻訳が議論の的になった・・・ pic.twitter.com/qJmRY1TF6D

2018-06-05 12:34:56
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voids @voids_inc

【design】 『翻訳地帯』慶應義塾大学出版会、2018年4月初版発行 voids… instagram.com/p/BjmR2Nxl8gi/…

2018-06-04 18:42:12
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白江幸司 @ttt_cellule

アプター『翻訳地帯』、想定していた路線とずいぶん違う面白さのある本で、現代文学と批評が好きなら読者が鉱脈を見つけられそうなものが詰まっていた。

2018-05-31 23:52:11
R.I. @r_maimai

『翻訳地帯』原題の副題は(訳せば)「新しい比較文学」なので、むしろまさにド正面なエントリーです。この機会にというか、とにかく何でもいいのでどっちも売れますように!!!笑 twitter.com/jiritsushobo/s…

2018-05-28 23:56:46
而立書房 @jiritsushobo

【フェア】三省堂神保町本店2階で開催中の、『翻訳地帯』刊行記念フェア〈世界はどこまで「翻訳」できるのか?〉(慶応義塾大学出版会)に、弊社刊『理論比較文学』もエントリーしていただきました。力のはいったリーフレットも配布され充実の棚。ぜひお立ち寄りを。 pic.twitter.com/XwsNxzrSiK

2018-05-28 17:24:47
R.I. @r_maimai

先ほど拝読しましたが、『翻訳地帯』の全体像を概観しつつ読みどころも手際よく拾っていただき、しかも実践的・現在的に「使って」さえいただいている、なにかの「お手本」みたいな流石の紹介です。#ゲンロンβ twitter.com/keioup/status/…

2018-05-28 18:03:06
慶應義塾大学出版会 @KEIOUP

ゲンロンβ25【アイドルとアンドロイド】(2018年5月25日号、編集長=東浩紀 発行=ゲンロン)「6. 人文的、あまりに人文的 第19回... 山本貴光+吉川浩満」に『翻訳地帯――新しい人文学の批評パラダイムにむけて』が掲載されました。ぜひ! genron-tomonokai.com/beta/

2018-05-26 00:00:18
고정수高井修(번역가翻訳家) @kojongsoo8318

山本貴光と吉川浩満の対談『翻訳地帯――新しい人文学の批評パラダイムにむけて』『日本文学の翻訳と流通――近代世界のネットワークへ』も面白そうだ。明日じっくり読もう #ゲンロンβ

2018-05-26 22:48:14
河野至恩 / Shion Kono @shionkono

ゲンロンβ25の書評記事「人文的、あまりに人文的」で『日本文学の翻訳と流通』をアプター『翻訳地帯』と並べて紹介いただきました。本書収録の論文から読みどころを的確に紹介してくださっています。ありがとうございます! twitter.com/genroninfo/sta…

2018-05-26 18:18:14
ゲンロン【友の会総会 アーカイブ配信中!】 @genroninfo

6. 山本貴光さん×吉川浩満さん @yakumoizuru @clnmn 「人文的、あまりに人文的」 今回のテーマは「翻訳」。『翻訳地帯』、『日本文学の翻訳と流通』の2冊をご紹介いただきました! genron.co.jp/shop/products/… issuu.com/genroninfo/doc… pic.twitter.com/MCNVjncUwF

2018-05-25 23:00:12
ゲンロン【友の会 14期新規入会受付中!】 @genroninfo

6. 山本貴光さん×吉川浩満さん @yakumoizuru @clnmn 「人文的、あまりに人文的」 今回のテーマは「翻訳」。『翻訳地帯』、『日本文学の翻訳と流通』の2冊をご紹介いただきました! genron.co.jp/shop/products/… issuu.com/genroninfo/doc… pic.twitter.com/MCNVjncUwF

2018-05-25 23:00:12
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内田桃人 @momoto_u

『翻訳地帯』、『蓋然性の探求』、読みたいけど大きすぎる厚すぎる… #気になる本

2018-05-22 19:39:11