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劉度 @arther456
(これからSSを投下します。TLに長文が投下されますので、気になる方はリムーブ・ミュートなどお気軽にどうぞ。感想・実況などは #ryudo_ss をお使いいただけると助かります。忙しい方は後ほど投稿されるtogetterまとめ版をどうぞ。それでは暫くの間、お付き合い下さい)
劉度 @arther456
鷹が鳴いている。様々な場所を旅をしてきたが、この空だけは変わらない。逆に言えば、それ以外の全てが変わった。見るもの全てが新しかった。今まで振るってきた剣が、ちっぽけな井の中の蛙であることを思い知った。蛇に食われる前に、井戸から出られたのは幸運だと言っていいだろう。1
劉度 @arther456
地上に目を戻す。大蛇がいる。人一人を丸呑みにできる大きさだ。立ち寄った村で、妖怪退治を依頼され、出会ったのがこの大蛇だった。武芸者とは何度も戦ったが、妖怪の相手は初めてだ。大蛇は私を睨みつけると、牙を剥いて襲いかかってきた。受け止められる勢いではない。避ける。2
劉度 @arther456
大蛇は体をしならせ、複雑な勢いで襲いかかる。刀や弓矢とは違う、曲線的な動きだ。なるほど、妖怪が相手だと、こういう動きもある訳か。下手に反撃せず、"見"を続ける。すると、大蛇は防御を考えずに攻撃していることがわかった。確かに、この妖怪に反撃できる剛の者は少ないだろう。3
劉度 @arther456
頭上から襲いかかる牙を躱し、大蛇の喉に刃を押し当てた。細い目が見開かれると同時に、剣を引いて喉を掻き切った。夥しい量の血が吹き出し、大蛇がのたうち回る。やがて、大蛇は動かなくなった。初めての妖怪退治。いい経験になった。4
劉度 @arther456
【英霊剣豪201x番勝負】 第四節『ダブル柳生』
劉度 @arther456
信長の野望・大志BGM 『豪然たる一陣』 youtu.be/feZMgmWK6pI @YouTubeさんから
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劉度 @arther456
「うーん、まずいですねこれは」本陣にいるまつりと立香は、ドローンで前線の様子を偵察していた。先鋒は防壁すら突破できていない。素人目に見ても悪い戦況だ。「助けに行きましょう!」「そうですね。こっちの準備も整いましたし」そこに伝令がやってきた。「皆様!後退の準備を!」「はいっ!?」5
劉度 @arther456
「水軍が上陸に失敗しました!先鋒を後退させ、一度作戦を練り直すとのことです!」「氏政さんが失敗したんですか……!?いや、それよりも!」退き鐘が鳴り響く中、まつりは小田原城を見た。退却する氏直の部隊が砲撃されている。部隊が防壁から離れたことで、砲撃が再開してしまった。6
劉度 @arther456
あのままでは逃げ切れない。「龍堂さん!おねがいします!」「あいよー。耳抑えててね!」龍堂と秀吉は、迫撃砲を発射した。砲弾は山なりに飛び、戦場を飛び越え、小田原城の砲兵陣地に着弾、爆発!「よーっし!」「機構から持ってきた甲斐があったのう!」龍堂と秀吉はハイタッチした。7
劉度 @arther456
砲撃が止まった。迫撃砲の威力は大したことないが、思わぬ反撃に相手は混乱したようだ。その間に北条軍が退却する。「よっしゃ、ワシらも置いていかれないうちに……」「待ってください!綱成さんがいます!」「何ぃ!?何やっとるんじゃ!」「それが……凄い強い相手と戦っているみたいです!」8
劉度 @arther456
ドローンの映像には、綱成と一騎討ちするローブの男が映っていた。双方、一歩も譲らない。「これじゃあ逃げられませんよ!?」「まつりさん!私、行ってきます!」立香が立ち上がった。彼女のサーヴァントたちも、それぞれの武器を構えている。「……わかりました!援護は任せてください!」9
劉度 @arther456
立香は最前線に向けて走り出した。千代女と段蔵が周りを囲み、彼女を守る。更に男が1人並走する。エージェント武将、柳生宗矩だ。「まつり殿に頼まれた。同行する」「ありがとうございます!」前線に近付く。戦いの喧騒が近付いてくる。上空のワイバーンたちが立香を見つけ、襲いかかってくる!10
劉度 @arther456
「せいっ!」千代女のクナイが兵士を襲うワイバーンの喉を抉る。「攻撃開始!」段蔵の手から放たれたマシンガンが、ワイバーンたちを撃墜する。「に、人間か!?」「味方か、いや敵か!」「味方だ!」狼狽える兵士たちを宗矩が一喝した。「綱成殿はいずこに!」「あ、あっちです!」11
劉度 @arther456
指さされた方に立香たちが走ると、綱成がいた。ローブの男と向かい合っている。「綱成さん!」「立香殿か!?なぜここに!」「退却です!援護しに……」「……いかんっ、逃げろ!」「え?」ローブの男が消えた。そう思った瞬間、相手は既に立香の目の前で、刀を振り上げていた。「え?」12
劉度 @arther456
甲高い金属音が響き渡った。立香を両断しようとした太刀筋は、間一髪、宗矩の刀によって止められていた。「なっ!?」「なんとぉっ!?」千代女と段蔵が遅れて気付く。それほどの速さの踏み込みだった。男はバク転で宗矩から離れ、刀を構え直した。13
劉度 @arther456
「危なかった!」綱成が立香を守るように立ちはだかった。「気を付けろ、見ての通り、とんでもなく速い!ワシでも防ぐのが精一杯だ」「もしかして」立香は唾を飲み込んだ。「足手まとい、ですか」「まさか!」綱成は笑った。「お主らが来なければ、いつまでもこの場に釘付けだっただろうよ!」14
劉度 @arther456
ローブの男が綱成に斬りかかった。綱成はそれを防ぎ、反撃する。男は軽々とそれを避け、不意に千代女を狙う!「くっ!」千代女の髪が一房斬られた。至近距離から反撃のクナイを放つが、男はそれを二本指で挟みとった。「なんとっ!?」それを後方の段蔵に向けて投げる!15
劉度 @arther456
後ろから斬りかかろうとしていた段蔵は、間一髪でこれを避けた。「強いな。何者だ、奴は?」立香を守る宗矩は、男を慎重に見定めている。「……まさか」ある剣豪の記憶が蘇る。「柳生但馬守宗矩……!?」「ワシがどうかしたか?」「違います、そうじゃなくて、サーヴァントの……」16
劉度 @arther456
一陣の風が、立香の横を通り抜けた。「お呼びですかな、主殿」立香は振り返る。その時既に、彼はローブの男に斬りかかっていた。刀と刀がぶつかり合い、火花が散る。「えっ!?」目を戻した立香は、一瞬で戦場に躍り出た人物に目を丸くした。「宗矩さん!」「何だ?」「そうじゃなくて!」17
劉度 @arther456
「柳生但馬守宗矩、遅ればせながら参上仕った」新たな援軍は、レイシフト時にはぐれていたサーヴァント、柳生宗矩だった。「ワシかっ!?」宗矩は当然驚いた。「左様。自分の助太刀をするとは、なんとも妙な気分よ」「ワシとて自分に助けられるとは思わなんだ……」18
劉度 @arther456
剣士は2人の宗矩と、隙を窺う綱成を伺っていたが、不意に後方に飛び退いた。宗矩は後を追って駆け出す。抜き放った居合が届く直前、剣士の体が宙に浮いた。空から降りてきたワイバーンの足を掴み、剣士は遥か高空へと飛び去った。剣術無双の手並みも、届かなければ意味がない。19
劉度 @arther456
「逃げたか」不利だと思ったのか、それとも、奥の手を晒したくなかったのか。いずれにせよ、鮮やかな引き際だった。「すまぬ、何者か知らぬが助かった!」綱成が化け物を蹴散らしつつ叫んだ。「礼は無用にござる。早急に退くべきかと」「そうだな!者共、退くぞっ!」20
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