【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第173話「十字紋石」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第10巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」01】 第173話です。 呂範の案内で、甘露寺に入る玄徳。すぐ後ろに趙雲が控えております。 「劉備玄徳様のおなりー」との声かけで、扉が開くと、そこには孫権の母が。運命の対面が始まります。玄徳は知ってか知らずか、この母気に入らねば命はないという状況。

2018-07-17 12:38:30
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」02】 玄徳、あまり気負った様子もなく、堂々と入場。一方孫権は、玄徳の堂々ぶりに圧倒されているようです。喬国老が、いかがですかと母親に聞くと、温和にしてへつらわず、全身からただよう気品と威厳、すばらしいおのこですこと、と第一印象はグッドな様子。

2018-07-17 12:41:44
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」03】 喬国老は、この結婚話に乗り気なようで、姫君の婿として恥ずかしくない人物だと持ち上げます。玄徳が挨拶をすると、婿殿と呼びかける母。もうこの時点で玄徳は婿と認められたようなものです。

2018-07-17 12:43:08
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」04】 かわいい姫を嫁に出す母として、婿を一目見ておきたかったと母が言えば、当然のことでございます、と玄徳。婿殿を一目見て安心いたしました、姫も幸せになれるでしょう、と言うと、玄徳もありがたきお言葉…と返します。孫権らの目論見が外れます。

2018-07-17 12:45:18
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」05】 堅苦しいことは抜きだ、と宴席へと案内する母親。それに玄徳や孫権らもついていきます。と、ここで趙雲が周りの様子がおかしいことに気づきます。物陰には兵の姿が。やばいぞ、と思った趙雲は、宴席が始まっても玄徳のすぐ後ろに控えています。

2018-07-17 12:46:54
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」06】 孫権母は、そんな趙雲の姿が気になる様子です。玄徳に、後ろの人物は誰かと、尋ねます。玄徳は家臣の趙雲子龍だと答えると、あの長坂で、子どもを抱いて曹軍を一騎で駆け抜けたという名誉の武将か、と。

2018-07-17 12:48:27
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」07】 孫権母は、趙雲を近くに呼び寄せ、盃をつかわします。侍女がどうぞと酒を差し出すと、一気に飲み干し、光栄でござると杯を返します。そして、玄徳にそっと、兵があちこちに伏せられてる、と耳打ちします。そして、再び玄徳の後ろに立ち警戒態勢に。

2018-07-17 12:50:33
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」08】 玄徳は、自分の命を縮めんと思うのなら、どうか自分にも剣を盗らせて戦わせてくださいと言います。突然の話に驚く孫権母。廊下にも縁の下にも、ひしひしと殺気を持った兵が隠されているようだ、と玄徳が言います。

2018-07-17 12:51:59
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」08】 気付かれた、という表情を浮かべる孫権。母は、そのようなたくらみを言いつけたのはあなたか、となじられます。孫権はとっさに、自分は何もしらない、呂範でしょう、と責任をなすりつけます。呂範、あなたですか、と母に言われ、呂範も自分も知らぬこと…

2018-07-17 12:53:31
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」09】 そんな言い訳で孫権母は騙せません。家来が勝手にするわけはなく、誰かが命じたはずだ、と言われれた呂範は、確かに言われる通りで、賈華かもしれませぬ、と責任を賈華に押し付けてしまいます。孫権母はすぐに賈華を呼ぶよう側近に命じます。

2018-07-17 12:55:33
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」10】 呼び出された賈華。兵をあちこちに伏せ、玄徳の命を狙っているのは、誰の命令か、と問われ、賈華はだんまりです。孫権だと言ったらこの場が台無しになってしまいます。答えられない賈華に、イライラが募る母は、賈華を斬り捨てろとまあで言います。

2018-07-17 12:57:28
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」11】 ここで玄徳。これから結婚だというのに、めでたい話の前に血を見るのは不吉だと言います。孫権もそのとおりと、同調。賈華にすぐに兵を解いて引き下がれと命じます。腑に落ちないところでしょうが、賈華はぐっとこらえて退室します。

2018-07-17 13:01:52
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」12】 孫権母は、機嫌を直して飲んでおくれ、と場の仕切り直しを促します。このとき背中しか見せていない孫権ですが、対面で座っている呂範の表情を見る限り、苦り切った表情であったと想像できます。

2018-07-17 13:03:30
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」13】 夜になるまで飲んでいたとみえ、玄徳は少し酔ったので、夜風に当たって少し良いをさましたいと言います。趙雲は、危険が去ったとは言えないので、剣を帯びていてくれと、玄徳に剣を渡します。庭園に出た玄徳は、今後について趙雲に愚痴を言います。

2018-07-17 13:06:03
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」14】 孫権は機会があれば自分の命を狙うだろう、と玄徳が言うと、趙雲は命に変えても守ると言います。ここで玄徳は庭に置かれているある岩を見て、剣を抜き、我が覇業、成らぬものならこの岩斬れじ、我が生涯の大望なるものならこの岩斬れよ、と念じます。

2018-07-17 13:09:01
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」15】 覇業と大望、斬れなければ、玄徳の行動は覇業を目指すものであり、斬れなくとも当然、漢帝国の再興という大目的であれば、岩のひとつも斬れて当たり前、とまで考えたか。玄徳が振り上げた剣は、ガキっという音とともに、見事に岩を斬りました。

2018-07-17 13:12:31
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」16】 それを見ていた孫権。その岩に恨みでもあるのか、と聞かれます。玄徳は、先程の念の言葉を少し変えて、孫権に伝えます。この結婚を期に、共に力を合わせ、曹操を滅しうるならこの岩斬れよと天に念じて斬ったところ、この通り斬れたと言います。

2018-07-17 13:13:58
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」17】 それは面白い、と自分も試してみたくなった孫権。剣を振り上げ、岩に向かって振り下ろすと、ガキンという音とともに、見事に岩を斬りました。おお斬れた、と孫権。斬れましたな、と玄徳。二人共岩がこんなに簡単に斬れるとは思ってなかったようで。

2018-07-17 13:15:47
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」18】 この奇蹟は、後世の伝説となり、甘露寺の十字紋石と呼ばれ、寺中の名物となっといいます。 現在も二人が斬ったという石が残されているようで、甘露寺がある中国・鎮江市の北固山公園には多くの三国志ファンが訪れるとか…。

2018-07-17 13:20:19
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【横山光輝「三国志」講座173「十字紋石」19】 孫権母が玄徳を気に入ったことにより、孫権の企みは潰えたかに見えましたが、まだ玄徳暗殺を諦めてはいません。果たして、玄徳の結婚話はいかなる展開を迎えるのか…。続きはまた次回です。 今回はここまで。

2018-07-17 13:22:13