李登輝が「暴れん坊将軍」を愛してやまない理由

台湾の元総統・李登輝さんが考える「理想のリーダー像」とは――? 日本人秘書である早川友久さんが、李登輝さんの言葉の真意を読み解く。
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リンク WEDGE Infinity(ウェッジ) 李登輝が「暴れん坊将軍」を愛してやまない理由 台湾の元総統・李登輝さんが考える「理想のリーダー像」とは――? 唯一の日本人秘書である早川友久さんが、李登輝さんの言葉の真意を読み解きながら、その素顔を明かしていきます。 1 user 69

「暴れん坊将軍」こそ指導者のあるべき姿

ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

李登輝が「私はね、毎日テレビで『暴れん坊将軍』を見ているんだ」と話すと、一同は笑いながらもビックリする。なぜ李登輝が「暴れん坊将軍」を引き合いに出すかと言えば、これが李登輝の考えるリーダー像に合致しているからだ。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:07:04
ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

「暴れん坊将軍」は、将軍吉宗が浪人に扮して町へ出て悪者を懲らしめたり、汚職を暴くというストーリーが主だ。もちろんドラマであることは承知の上だが、李登輝が好きなのは、この吉宗の「心がけ」だという。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:07:05
ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

将軍という指導者の立場にありながら、庶民の生活のなかへ飛び込み、庶民の暮らしがどうなっているか、困っていることはないかと、実に細やかに社会を観察している。それこそが指導者のあるべき姿なんだ、と話す。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:07:05
ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

李登輝はもともと農業経済の分野で台湾を代表する学者だっただけに、若い頃から現場を見ることをモットーとしている。あるいは、李登輝が小さい頃に感じたという社会の不公平と、江戸の封建時代を重ねているのかもしれない。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:07:05
ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

毎年末になると、地主だった李登輝の家に小作人が鶏や米を抱えてやって来て「来年も畑を耕させてください」と頼みに来る。そうした光景を見た李登輝は、子供心に「なぜ同じ人間なのに不公平なのだろう」と世の中の不条理を感じ取っていたのだ。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:07:06
ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

時代劇は勧善懲悪がはっきりした物語だが、正義感の人一倍強い李登輝の好みにも合っているのだろう。もしかしたら、幕府の重臣の汚職を暴き「成敗」していく吉宗の姿を、総統として国民党の特権政治を是正していった自分に重ねているのかもしれない。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:07:06
日本李登輝友の会 @JRitouki

台湾にはZチャンネルという「プロレスと暴れん坊将軍と釣りでほぼ1日の放送が終わるTV局」があります。あ、週1で相棒もありました。 李登輝が「暴れん坊将軍」を愛してやまない理由 wedge.ismedia.jp/articles/-/133… @WEDGE_Infinityさんから

2018-07-13 14:34:41

台湾にも「反日教育」が行われた時代があった

ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

先日、タクシーに乗ると、運転手にいきなり「あんた、日本人か。李登輝知ってるか」と聞かれた。「もちろん知っていますよ」と答えたが、運転手は続けてこう言った。「李さんがいなかったらね、日本と台湾の関係、こんなに近くなってないよ」。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:10:55
ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

戦後台湾を占領した国民党は、日本と戦った敵国であったし、「日本統治の残滓を払拭する」として徹底的な反日教育を行った。戦後長らく、日本の映画上映や日本語書籍の輸入販売が禁止されたのはそのためである。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:10:55
ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

国民党の独裁体制に対する反動か、台湾の人々は日本時代を懐かしみ、評価するようになった。もちろん、日本時代に台湾に尽くした人々の存在なども大きいだろう。そうした下地が、その後の台湾の人々の親日感を築くひとつの要因にもなっている。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:10:56
ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

そうした台湾人の親日感をまとめ上げ、日本に対する広報官の役割を果たしたのは李登輝だった。司馬遼太郎の『台湾紀行』で何度もインタビューを受け、台湾に住む「旧日本人」たる人々を紹介して大きなブームを巻き起こした。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:10:56

元台湾総統・李登輝氏、2018年6月、沖縄にて(写真:筆者提供)

李登輝が「日台関係」を重視する理由

ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

李登輝は、指導者が常に頭に置いておかなければならないのは「国家」と「国民」だという。そして、李登輝にとっては、自分の国である台湾だけでなく、常に日本のことも気にかけている。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:14:42
ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

もちろん台湾をないがしろにしてまで日本の肩を持つようなことはありえない。ただ、あまりにも日本に期待するせいか、その心情が理解されず「やたら日本びいきだ」と非難され、ネット上では罵詈雑言も飛び交う。しかしそれは違う。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:14:42
ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

台湾社会では、選挙の際などにマグマのように「独立か、統一か」の論争が噴き出し、中国は虎視眈々と台湾の併呑を狙っている。しかし、李登輝が常々言うのは「独立か、統一かという問題よりも、台湾にとって最も重要なのは、台湾が『存在し続けること』にある」ということだ。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:14:42
ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

日本や中国と比べても小国であり、台湾だけでその存在を維持していくにはあまりにも心もとない。しかし、民主主義や自由という同じ価値観を持つ日本の協力を得られれば、台湾はその「存在」を維持することが可能になる。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:14:43
ウェッジ編集部-2 @wedge_infinity2

「台湾地域」が日米安保条約の対象だと、日本政府の統一見解で明言されている。こうした現実的な面からいっても、李登輝が台湾を第一に考えたうえで、協力関係を築く相手こそ日本であると考えているのであって、決して「日本びいき」だけで日本の肩を持っているわけではない。wedge.ismedia.jp/articles/-/133…

2018-07-13 13:14:43

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