正義の悪、不死の魔法少女

魔法少女は常に正義ではいられない
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たこいちろう@天然記念物 @_TKKC_

魔法少女が正義という力を持ちすぎて自己信念に基づく正義を展開して言った結果、人類vs魔法少女という図ができる

2018-07-26 08:41:38
たこいちろう@天然記念物 @_TKKC_

少女であるがゆえに正義の定義は揺れやすく、ポイ捨てはおろか、少女に批判的な人間は圧倒的な力によって見せしめに殺された、しかし、彼女は為政者ではない、国の脅威となったかつての正義の味方は自らを敵視した国を「敵」として認め、国家戦力対一人という奇妙な構図が出来上がっていく

2018-07-26 08:46:35
たこいちろう@天然記念物 @_TKKC_

かつて、魔法少女は正義だった、怪人という存在が世界を脅かし、世界を不安の渦に陥れた存在の対抗勢力として魔法少女が抜擢された。 しかし、彼女たちはあくまで少女、中学生程度の彼女たちに、世界中の人類の命を守れと命じられれば、不安と重圧に押しつぶされてしまう。

2018-07-26 09:00:26
たこいちろう@天然記念物 @_TKKC_

守るものの重み、日に日に増える怪人、終わらない戦い、やがて少女は一つの答えにたどり着く そうだ、怪人の元が人間なら、人間も悪だ、人間みんな始末すれば戦いは終わる 非常に短絡的で、危険な考えだった、しかし、幾多の怪人を打ちのめしてきた少女の力はそれを可能にした。

2018-07-26 09:04:36
たこいちろう@天然記念物 @_TKKC_

やがて自己中心的な少女の正義は危険な領域に達していく、脆くブレやすい幼心の上に立つ正義は圧倒的で強大な力とともに世界に影を落としていった、そして日本政府は一つのある決断を迫られた。 魔法少女一人を打ちのめすための自衛隊出動

2018-07-26 09:13:22
たこいちろう@天然記念物 @_TKKC_

そして世界はこの事態を脅威とし、国連軍が日本に派兵されるという異例の事態となっていく、世界が年端のいかぬ少女一人を全力で叩き潰しにいくという滑稽で奇妙な光景が、首都東京にて繰り広げられていた。 一人の敵に対して、世界は脅威と認め、止めにかかろうとしている。

2018-07-26 09:20:59
たこいちろう@天然記念物 @_TKKC_

少女は、倒れなかった 9mm口径の弾丸を頭に直撃しようとも、128mm口径の榴弾を腹に直撃しようとも、火炎放射器によってその身を炙られようとも、少女は決して倒れなかった。 悪を倒す、その信念のみが少女の身体を保ち再生を遂げる。 人類はやがて一つの禁忌に手を伸ばした。

2018-07-26 09:35:54
たこいちろう@天然記念物 @_TKKC_

西暦20XX年、国連は非人道兵器の使用を承認した。この承認に対して日本政府は全面的に同意したとされる。 日本に、3度目の核兵器が落とされることが決定した瞬間でもあった。 やがて日本からは軍関係者以外の人間はいなくなり、少女もまた日本に留まっていた。

2018-07-26 09:52:17
たこいちろう@天然記念物 @_TKKC_

少女が日本に留まった理由をほとんどの人間は知らない、知っている人は片手で数えるほどしか残っていなかった。日本に止まる理由をかつて友達だった少年はこういう。 「あいつは日本しか知らないからな、井の中の蛙ってやつだ」 そして、少女に、核が落とされた

2018-07-26 10:15:25
たこいちろう@天然記念物 @_TKKC_

日本は、世界を脅かした魔法少女とともに沈んだ はずだった 死の灰が降り注ぐかつての首都に、一人の少女が立ち上がる、全身から血を流れようとも、衣服は灰に覆われようとも、少女は、その足で立ち上がる 「悪をこらしめてやるんだから!」 人の気配のない廃墟に、少女の決意がこだました

2018-07-26 11:01:31

着想

秘封霖倶楽部「魔法少女」(NDさん作)のタイトルとNDさんの作品の雰囲気だけでつらつらと書いて見たものです。「魔法少女」はまだ読んでいませんが時間が取れたら読みます。