がんの早期発見検査を受ける責任:健康診断の場合と個人の場合
がんが大きくなってあるいは、別な場所に転移して大きくなってしまったら、治療の手におえない。だから早期発見早期治療する。その考えは基本だ。 だけど、早期発見したがんの中に、治療しなくても問題のないがん、あるいは少なくともその時に治療しなくても問題ないがん、というのはあるらしい。
2018-07-31 09:13:59専門家と国は、それを点検し、全員に早期発見の検査があっても、早期治療の成果が確実に上がる=早期治療で命の救われる人の数が、早期治療が必要のないがんを持つ人の数より多い、ことが確かめられたがんだけを、健康診断で調べさせている。
2018-07-31 09:17:19普通何もがんを自分の体に感じていず、気にもしていない時、早期がん発見ためも検査をし、がんを発見できたとする。 この時、十中八九そのがんをとりさる治療に入ることになる。 この時そのがんが、その時には治療しなくてもいいがんの場合もあるのだ。 しかし、用心のために治療をする。
2018-07-31 09:22:08もしそのがんが治療をしなくても良いがんだったらそれは医療過誤ではないかとの批判もあるかもしれない。 しかしその早期に見つかったがんが、治療をすべきものかすべきでないものかは、見分けがつかないということなのである。 患者と医師は、その時治療する方に賭けることになる。避けようがない。
2018-07-31 09:25:04治療が必要ながんで命が助かったときは素直に喜ぶ。 治療が必要のないがんであった時、治療はあった、しかし、命も助かるのは当然。治療がなくても良かったのかはわからないことなので、余計なことは考えず、素直に喜ぶことになるだろう。
2018-07-31 09:27:35一般的ながんの早期発見と治療にはこのように、治療すべき、すべきでないもなく全て治療される。そこには確実に不要な治療はある。 しかし、一般的ながんの検査は、患者の希望によってなされるもの。患者の希望があるから、治療がなくて良かった治療があることも容認される。
2018-07-31 09:30:57もう一つ別に容認される意味がある。それは量のこと。 患者の求めに応じて行われる一般的ながんの早期発見検診は、それこそ希望者だけであるから、不必要な治療は希望者の数より多くなることはない。 しかし、
2018-07-31 09:35:29健康診断として、全員に達するであろう人のがん早期発見検査をしたら、どうなるだろうか。 治療の必要ながんを発見できて恩恵を受ける人の数が最大になるのみならず、 治療の必要でないがんを発見されてしまって、損をする人の数も最大級になるのである。
2018-07-31 09:37:11あるがんの早期発見検査が、治療の必要ながんの人をなかなか検出せず、治療の必要でないがんをたくさん発見するようなものであったら、その早期発見検査を、対象者全員を目指して健康診断の科目として実施してはいけないという意味がそこにある。
2018-07-31 09:57:34もう一度繰り返すけども、 あるがんの早期発見検査が、治療の必要ながんの人をなかなか検出せず、治療の必要でないがんをたくさん発見するようなものなのに、 個人で検査を受けて、検出があって、治療がいらないのに治療をされたら、医療過誤ではないのか、というと医療過誤ではない。
2018-07-31 09:59:41それは早期発見検査で検出されたがんが、治療が必要であるかないかを見分けることが医者にも誰にもできないからだ。 検出されたがんは、治療がいらないかもしれないけども、もし、命に関わるものであったらたいへんなので、全て治療する、という形にせざるおえないのである。
2018-07-31 10:02:15国や自治体で行われる健康診断にがんの早期発見検査を行う場合は、国と自治体が、治療の必要ながんの検出数が多く、治療の必要でないがんを検出することが少ない、という判断をしてくれている。 だから、検査される我々はそのことを深く考えなくても不利益は少ない。 健康診断は受けるべき。
2018-07-31 10:07:52国や自治体が健康診断に加えていない、がんの早期発見検査は、治療の必要ながんの検出数が多く、治療の必要でないがんを検出することが少ない、という判断の保証を誰もしてくれていない。 そういうがん検診を受ける時、受ける、受けないの判断責任は個人にあるのだ。
2018-07-31 10:10:26国や自治体が健康診断に加えていないがんの早期発見検査を個人的に受ける時、治療の必要でないがんを検出されてしまうという結果責任は医者は取れないので、個人がする。 個人が医療知識がなく、お医者さんに頼るという気持ちであっても、責任は個人が持たないといけないのである。
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