【書き起こし】「水」の「水増し」状態はなぜ続くのか？障害者雇用をめぐり、荻上チキが指摘▼2018年8月22日（水）放送分（TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」）#ss954

橋本 至 @kid75

【音声配信】「水」の「水増し」状態はなぜ続くのか？障害者雇用をめぐり、荻上チキが指摘▼2018年8月22日（水）放送分（TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」）#ss954　tbsradio.jp/286203 ※ケバ取りあり これより連投。

橋本 至 @kid75

南部広美さん：『障害者雇用の水増し問題　栃木県教育委員会でも発覚　一方職場での虐待件数過去最多』中央省庁や地方自治体などで雇用する障害者の数を水増ししていた問題で、きょう栃木県の教育委員会でも水増しが行われていたことが分かりました。

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県の教育委員会によりますと、国のガイドラインが求める障害者手帳の有無の確認を行わないまま、うつ病で休職中の職員などを障害者として計上していたということで、水増し分を差し引いた障害者雇用率は、法律で定められた雇用率を下回っていました。

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一方、厚生労働省によりますと、全国で2017年度に職場で虐待を受けた障害者の数は1308人、虐待があった事業所の数は597で、いずれも統計を開始した2013年度以降で最多となったことが分かりました。

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虐待の種類別では、障害者の財産を不当に奪うなどする経済的虐待が最も多く、就労支援を受けられる事業所の倒産で賃金の不払いなどが多く発生したことも影響したとみられます。

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荻上チキさん：障害者雇用の水増し問題なんですけれどもね、複数の省庁や各自治体で行われているという状況が次々に明らかになっていますよね。まず、現状で各省庁が本来雇用していなければいけなかった人数をカウントするだけでも、数千人規模に上るんじゃないかと言われているわけですね。

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これが数十年間続いていたということになると、延べ人数でいうと万単位になる可能性がある。そうすると、それだけの障害者の方々が雇用されていてなおかつ経済活動に参加することができ、また各自治体や行政の職場環境を改善でき、意思決定の現場に立つ、場合によっては重要なポストに就く

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ということになるならば、その地域のバリアフリー政策であるとか、多様性政策に対して非常に大きな貢献をしていた可能性もあったということになりますね。つまりこれは、各自治体や国を挙げて、この国や社会の未来の一つの希望というものを全力でつぶしてきた経緯ということになってしまうわけです。

橋本 至 @kid75

そういったことだけではなく、一つ疑問なのは、各省庁や各自治体でこれだけ水増しというか捏造、嘘が同時多発的に起きていたのはなんでなのかな、ということは当然気になるわけですよ。たまたま一つの象徴でそうしたことが行われていたのであれば、

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その象徴の意思決定の中で何かしらの悪い習慣が続いていたんだということが考えられるわけですが、各省庁で行われていたということになるならば、そのノウハウ、データを捏造して水増しして、あるいは存在しないような雇用者（被用者の言い間違い？）を生む、

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場合によっては雇用されていた障害者がゼロなのにいることにされているという場合もある。実数ゼロなのに公告されていた。これ、水増しってレベルじゃないですよ。水増しって、僕のイメージだと、カルピスがあって。 南：原液があるところを……。

橋本 至 @kid75

荻：原液があって、それをめっちゃ薄めて薄めて、なんとかまだ味あるよというようなものだと思うんですけど、水を薄めて水にしているみたいな格好なので、水「増し」じゃないですね。それはもうゼロをゼロのままにしているということですから。

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でもそのゼロの水を「カルピスウォーターだから」って言って無理やり飲ませているみたいなもので、そんなばかなっていうことですけれども。まあわかりますけどね、普通だったら。 南：カルピスは悪くないんですけどね。今の事例で。 荻：カルピスは悪くない。カルピス大好き！カルピス最高ですよ。

橋本 至 @kid75

南：チキさん大好きだから、一応言っとかないとと思って。 荻：それだけの怒り方をしているということで。俺のカルピスを！ 南：そういうことですよね。うん。

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荻：ちょっと脇にそれたけど、障害者雇用の未来のあり方というものを変えていくだけではなくて、どうしてそういった数字の捏造が同時多発的に続いてしまったのかというのは、やっぱり検証しなくてはいけない。 南：うーん。何十年近くもですもんね。

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荻：なぜこうなっているのか、実態だけではなくて経緯ですね。なぜそのような継続された意思決定が今なお行われているのか、ということを解き明かさなくてはいけないわけですね。また、各自治体でもそうしたことが行っていただけではなくて、

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国家公務員あるいは地方公務員になろうと障害当事者で受験した方がいると思います。試験受けた方、いると思いますよ。これ、やっぱり東京医大と同じですよね。どうしろと。その時間と未来の可能性と、その受験のために使ったお金ですよ。受験するの、タダじゃないですからね。

橋本 至 @kid75

いろいろ一生懸命勉強して参考書買って、塾通ったり、赤ペン先生だとかなんだとか……。 南：もちろんそうですよ。方向性を定めて、そっちに向かって努力をしている、その通過点なわけですから。

橋本 至 @kid75

荻：そうですね。だから小さな意味でも大きな意味でも、いろんなレベルでの機会損失、いろいろあり得た可能性というものを積極的につぶしてしまった、ということになるのですね。で、まずこれが意図的であることはもう間違いないわけですよ。

橋本 至 @kid75

うっかりやっちゃいましたとかじゃなくて、排除していたんだよね。障害者を、雇用の現場から、いろいろな意思決定の現場から排除していた、っていうことも確定事項なんです。その事実をどういうふうな仕方でそこまでたどり着いてしまったのか、ということを明らかにする。

橋本 至 @kid75

さらに言うならば、これは現政権の課題になると思うんですね。今までの政権もずうっとこうした問題に気付けなかった。でも今この問題が発覚しました。じゃあやるべきは今の政権がリーダーシップを発揮して、陣頭指揮を執って改善していくということが必要になってきますね。

橋本 至 @kid75

そんなデータの改ざんとか捏造とかあっちゃいけませんよ、ということを今の政権がまず陣頭指揮を執ってやっていかなきゃいけないわけですよ。財務省とかいろいろな省庁でも、こうした障害者雇用のデータ改ざんの問題がはっきりとしている。

橋本 至 @kid75

厚労省はこうした障害者の雇用の問題について、真っ先に指導しなきゃいけない場所ですから、そんなデータの改ざんなんてやっちゃいけないですよ！こら！って言わなきゃいけないですよね。 南：役割としてね。 荻：役割として。 南：立場としても。

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荻：うん。でも「おや？」と思うわけですよ。言えるのかな？今の状況で、と。 南：これまでの、さまざまなことを踏まえるとね。 荻：だから、公文書の改ざんとか、あるいはいろいろな疑惑があったときには、真っ先に「すぐさま調査を調査をします」と言っておかないと、信用が無くなるんですね。

橋本 至 @kid75

だからそういった意味でも、普段からの対応ということも含めて、でも出し切るものは出し切る。今回で膿を出し切る。これもどっかで聞きましたけど。でも本当に出し切るのか。出し切らなきゃいけないんですよね。そうじゃなければ、これからも差別が続きます。同じような未来の改善の可能性、