- uchida_kawasaki
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泊が動いてても原発の即時調整余力はそんな大きくないから、状況が違うとしたらそもそも苫東厚真の分担が少なくできた、ということだろう。 教訓としては発電容量を余らせての広域分散で1サイトの依存を常に低く抑えるという、じつにコストがかかる施策しかない。
2018-09-06 10:05:18ほくでんのアレは泊原発がうごいてれば、というようなものではなく、同一要因で止まりうる大型発電所が供給力の大半を担う体制はそもそもリスクが大きい、という教訓であって。
2018-09-06 13:24:24北海道というかダウンサイジングする地方の課題。カネがないから予備を維持できない。 発電所もそうだし、道路と鉄道の関係もそう。
2018-09-06 14:44:42さて泊原発200万kWがオンラインなら全域停電に至らなかったか連ツイで再度検討してみる。どうも皆、予備力という言葉を勘違いしている気がするんだ。
2018-09-06 23:04:36まず、前提条件として地震発生時の消費電力を確認。前日9/5午前3時の消費電力は292万kWh。日中ピークを380万kWhと想定。 さらに、北海道電力の過去のパターンでは定期検査を5月〜8月上旬まで実施するので、泊は3基運転中と想定する。従って運転出力は200万kWでいいだろう。
2018-09-06 23:04:39ここでポイントになるのは、日本の原発は負荷連動運転をしないということ。つまり、原発は常に最大効率で動いている。だから苫東厚真の急な脱落に対して、原発自体が何かできるわけではない。
2018-09-06 23:04:40泊が動いていれば確かに苫東厚真の負荷は小さかったろう。ただし、同PSは道内でも新しく、高効率で安価な石炭火力のため、原発の次に優先的に使われていたはず。4号機と2号機の130万kWが被災時運転していたと想定する。これで330万kW。
2018-09-06 23:04:41実需に対して多いけど、ここで揚水発電が関与してくる。10時間揚水14時間発電の運転パターンで、22時から高見、新冠、京極に揚水して貯水率50%。60万kWの揚水に効率80%で75万kWを使用していると想定。あとは連携線の都合もあるので、ほくでんは知内を動かしておくのではないかと想定される。
2018-09-06 23:17:15これで揚水しながら夜間の供給力最大325万kW確保。日中は揚水60万を乗せ、予備力は知内フル稼働で410万kWの確保ができる。概ねこんな布陣だろう。
2018-09-06 23:17:19ここで地震発生。苫東厚真130万kWが脱落。直ちに揚水を中止して75万kWを需要に、さらに揚水発電で55万kWを捻り出す。これで脱落分130万kWはカバー。ただし貯水率は50%なので、このままだと朝8時には揚水が脱落する。これは本来日中使う計画だから190万ビハインドしてしまう。
2018-09-06 23:17:20知内の予備35万、北本連系60万を間に合わせても95万kW不足。今日実際に動けた水力30万kWを入れても不足率20%では、周波数維持にはちと辛い。 しかもこれ、夜間に起きた地震であることに救われているケース。
2018-09-06 23:17:21先にも書いたけど日本の原発は負荷連動で運用しない。だから急激な電源脱落を助ける能力はそれ自身で持っていない。夜間の揚水発電中なら、揚水を止めつつ送電に回すことでカバーできるが、日中の地震なら無理。
2018-09-06 23:17:22とすると、原発を動かしていてもそれ自体は予備力として機能しない。こういう急変に対応できるのは負荷連動運転ができる火力が主となる。 つまり、今回のような大型発電所の脱落に備えるには、原発で電力を充足させながら、火力発電所に「余力を持たせたまま止めない」ことが重要。
2018-09-06 23:17:23シミュレーションのように、原発再稼働と同時に効率の悪い火発を長期休止にしてしまっている場合、合計の数字の上では余力があっても、その余力を持ってるのが単独の大型火発では、そちらが被災したときに調整力を提供する電源が全くないのだ。
2018-09-06 23:17:24だから結論としては、泊原発が動いてたとして、今回のような深夜の地震でかつ全力揚水中なら、揚水操作のオンオフが調整力になって即時の停電は免れただろうけど昼まで維持できるかどうかは怪しく、同じ落ち方を日中にやられたら同じ結果だっただろう、となります。
2018-09-06 23:24:25大規模の脱落に対応するには、瞬間動予備力(spinning reserve)の大量確保が必要で、それは発送電側コスト効率の悪化に繋がる。これは柏崎や東新潟のような、大規模サイトへの設備集約化を否定する1つの大きな理由になると思うわけです。
2018-09-06 23:33:20次世代電源はコンパクトかつ出力変動できる電源を、ドローンのローターのように相互協調させるイメージで考えていくべきかなぁー、などと。
2018-09-06 23:33:22まあ諸々考えたとき、石狩新港に調整力としても使えるLNG火力を170万kWというのは地理的分散はともかく、供給安定の視点ではとてもバランスのとれた計画なんだなぁと感心しました。
2018-09-07 00:19:30どうも変な筋から来てるのでもうちとわかりやすく書いとくと、原発を動かしても直接瞬動予備力にはならないという話と、だから原発がいらないという話は全然別です。 泊原発を動かした上で全火力がアイドルしてれば対応力は上がりますが、そういう態勢を維持する基準にはなってない、のが問題。
2018-09-07 09:17:53大災害が続いていることで感覚マヒしてるかもだけど、実はまだ台風シーズンは終わってない。 被災してない各地も災害地域に人員や備蓄を放出してて対応力が低下しているので、備えられることは個々で備えておくのがベストだと思う。
2018-09-07 09:47:59今回の停電は映像見る限り10秒くらいで脱落していってるので、揚水切り替え考慮せずGFで調整するしかないかなとも思いました。その場合は出力増率5%程度になるので、全体では2000万kWオンラインにないと厳しかったかも。全体需要が小さい系統は大変だなぁ、と思った次第。 twitter.com/emesh/status/1…
2018-09-07 13:40:46個人的な予測として、今後は再エネの安定化蓄電を利用するのが期待できそう。周波数変動への対応機能として発電容量の20%くらい積み増しできるなら、系統のお荷物から歓迎される存在になれるはず。 ただその蓄電量は限られるので、別途充分なhot reserveはいるけど。
2018-09-07 15:03:40少なくとも、ほくでんに対して供給能力の40%が突然飛ぶことを常に想定した運営責任を課すのは、いまの電気代水準では無理があると思います。 twitter.com/sakkii51/statu…
2018-09-07 19:58:06@rassvet 質問なのですが、「効率の悪い火発を長期休止にしてしまっている場合」とありますが安定供給を優先してこれらを稼働状態にしていた場合はブラックアウトを防げるのでしょうか? 対応できる能力がありながら一発でブラックアウトする状況を放置していたとなればバッシングどころでは無くなりそうですが
2018-09-07 19:38:47瞬動予備レベルの対応が求められる状況だった、という想定に立てば、総発電能力の5%で大型サイトの代替ができるか、という議論になりますからまるまる飛ぶのに対応できる手立てはないです。 その先は、40%以上のロストでも20-30分系統を維持できたのか?できたなら手立てがあったかも、という話かと。 twitter.com/s_matu/status/…
2018-09-07 20:09:58@rassvet 最後の結論として、日中だったら同じ結果だったか?は疑問です。 貴方が書かれているとおり、泊が稼働していたならば、泊or苫東のどちらかが脱落しても、系統全体に影響を与えない体制にするのでは? 泊は中規模の地震で自動停止するため、それに備えた体制が必須だと思われます。
2018-09-07 18:28:36それはその通りで、だからこそ「泊が動いていれば「量が足りた」」という話ではなく、どれだけの負荷追従可能な発電所をオンサイトにしておけるのか(経営資源的な問題)という議論であると言っています。 twitter.com/yamadax9999/st…
2018-09-07 20:13:08