茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2137回「マルチ真実時代の直観」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２１３７回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、「マルチ真実時代の直観」について。

茂木健一郎 @kenichiromogi

現代は、何が真実なのかわからない「ポスト真実」からさらに進んで、世界の中に、一つひとつをとると無限の奥行きと深さがあるけれども、そのすべてを追うことができない「マルチ真実」の時代である。こんな時代には、「直観」を持つことがほんとうに大切だ。

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直観とは、限られたリソースを用いてなんとかいきのびていくために脳が生み出してきた方法である。すべてはわからない。ビッグデータなどない。そんな中で、生きる軌跡を措定するために、直観を育んできた。マルチ真実時代には、この直観をフルに活かさなければならない。

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学びの過程においても、薄っぺらな教科書の中に世界が入っているというようなフェイクニュースはもはや信じられない。これだけやっていれば合格、などという「検定」はありえない。マルチ真実の時代には、一つを追っても一生かかるような大ネタがたくさんある中で、今ここの自分が何に関わるかの直観。

茂木健一郎 @kenichiromogi

好奇心に基づいて、マルチ真実の宇宙を疾走する。あちらにもこちらにも、きらきらと輝くフラッグが見えている。そのフラッグの下には、豊饒の海が広がっている。その中で泳ぐ、たくさんのきれいな魚の姿も見える。ただ、そのすべてを収めるには、人生はあまりにも短い。

茂木健一郎 @kenichiromogi

これがすべて、これが真実、これだけで大丈夫、などというフェイクニュースの教科書的価値観を押し付けてくる学校やメディアは無視していい。マルチ真実の宇宙は、小さく前にならえのメディアの電源を切ったあとの、無限に広がる星空の中にこそ、見えてくる。

茂木健一郎 @kenichiromogi

私たちは、みな、マルチ真実の宇宙の旅人。今日もまた、直観に従って、こっちじゃないかなあと思う方向に航行していく。今、ここに没入することで、最高のパフォーマンスと学びを。しかし、不断のフローでも、マルチ真実の宇宙はあまりにも大きく、直観のナビゲーションでささやな旅を続けるしかない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２１３７回「マルチ真実時代の直観」をテーマに、６つのツイートをお届けしました。