WTAとATPのスタッツの比較(スタッツの経験法則”ハモの法則”について)

WTAの主要なスタッツについて調べ、ATPと比較した。またポイント勝率からゲーム勝率を導くための相関関係について調べ、知られている公式および経験法則”ハモの法則”と比較した。
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@Vestige_du_jour

【WTAトップ100の2018年サーブ&リターンゲーム勝率】 (2018.09.10, @WTA_insider) ◯ ハレプが勝率合計120%で抜け出している。 ◯ トップ10のその他の大坂を含む6人は同じパフォーマンス。 ◯ トップ10のプリスコバとガルシアはリターンが悪い。オスタペンコは今年絶不調。 pic.twitter.com/SORWmfDfyo

2018-09-14 09:49:41
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◯ 男子と女子のテニスは全く違う。。。 pic.twitter.com/YECtBju6k1

2018-09-14 09:50:44
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つまりトップ100の平均的なプレーヤー(勝率5割)は、 ATP:5サービス・ゲームのうち4回はキープ。相手サーブを5回に1回の割合でブレーク WTA:3サービス・ゲームのうち2回はキープ。相手サーブを3回に1回の割合でブレーク 基本的にサーブの威力の差に起因する。 pic.twitter.com/fznSe0B182

2018-09-14 10:43:37
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ATPとWTAを比べると、プレースタイル(サーブ型、リターン型)では、大坂=ツォンガ、ミロッチ、キリオス説。 pic.twitter.com/6U1BTseJnY

2018-09-14 11:09:11
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このプロットが意味するのは、現在の実力でグループ分けすると (レシーブ型→サーブ型の順) 1)ハレプ 2)スティーブンス、ケルバー、ウォズニアッキ、スビトリナ、クビトバ、大坂 3)メルテンス、ベルテンス、ムルグッサ、セレナ 4)シャラポワ、セバストワ、キーズ、バーティ

2018-09-14 22:05:00
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実際過去3年間のGS覇者は、2017年RGのオスタペンコ以外全員グループ1−3、準優勝もほぼ全員がグループ1−4。ハレプが安定した成績で頭一つ抜け出しているが、グループ2は横一線。このグループから誰がGS制覇してもおかしくない。大坂の可能性は、USO=AO>WB>RGか?

2018-09-14 22:23:37
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【WTAトップ100の2018年1st&2ndサーブポイント勝率】(2018.09.10, @WTA_insider) ◯ ビッグサーバーは、バーティ、セレナ、ゲルゲスら。 ◯ 現在のトップ10がビッグサーバーという訳ではない。 ◯ 大坂は1stも2ndもバランスが取れている。 pic.twitter.com/TfqJqLQ8RS

2018-09-15 08:05:16
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【WTAトップ100の2018年1st&2ndリターンポイント勝率】(2018.09.10, @WTA_insider) ◯ トップ10でリターンが良いのは、ハレプ、スティーブンス、ケルバー、ウォズニアッキ、オスタペンコら。 ◯ メルテンス、カサトキナ、シャラポワ、謝淑薇らも良い。 ◯ 大坂はリターンを強化したい。 pic.twitter.com/4o6OjWuPy0

2018-09-15 08:10:12
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【ATPとWTAの比較】 (Data: @ATPMediaInfo , @WTA_insider ) #ATP #WTA ◯ ゲーム勝率、サーブ&リターンポイント勝率で見ると、男女のテニスには明確な差がある。 ◯ 平均的な男子(女子)選手は5(3)ゲームに1回ブレーク。 ◯ 違いの大きな原因はサーブだろう(サーブだけの試合はつまらん)。 pic.twitter.com/pHMq77F90Q

2018-09-15 08:17:05
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ちなみにATPのデータが量子化(整数値しかない)しているのは、ATPサイトが小数点以下を示したデータをテーブルで出してないためです。 ATP:atpworldtour.com/en/media/ranki… (Top 200 MatchFacts) WTA:wtatennis.com/stats

2018-09-15 12:03:16
@Vestige_du_jour

もしくは、ATPには個々のスタッツのページがあるので、そちらで拾うべきだったか。こちらは小数点以下2桁の数字。どーもATPには有効桁数(小数点以下1桁が最も意味があるだろう)の概念がない(笑)。 atpworldtour.com/en/stats/servi…

2018-09-15 12:07:25
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【WTAトップ100の2018年ブレークポイント・セーブvsコンバージョン率】(2018.09.10, @WTA_insider) ◯ トップ10では大坂がベストのパフォーマンス。勝負強い。ガルシア、クビトバはBPセーブ率が良く、オスタペンコはコンヴァージョン率が良い。その他のトップ10選手はBPは似たような成績。 pic.twitter.com/Jncpjk9xE3

2018-09-16 03:48:58
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【ATPとWTAの比較】 (Data: @ATPMediaInfo , @WTA_insider ) #ATP #WTA ◯ ブレークポイント・セーブvsコンバージョン率でも、少しのオーバーラップはあるが、男女では別れる。 ◯ 平均的な男子(女子)選手は、BPピンチを60%(55%)セーブ、BPコンバージョンは40%(45%)。 pic.twitter.com/1jdWLRUbhe

2018-09-16 04:00:28
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◯ この違いの主な原因は、メンタルよりはサーブというべきだと思う。

2018-09-16 04:02:14
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【ATPとWTAの比較】 (Data: @ATPMediaInfo , @WTA_insider ) #ATP #WTA 1)1st+2ndサーブポイント勝率(S)vs サービスゲーム勝率(p_S) これらの間には(当たり前だが)強い相関がある。 経験法則、p_S = S - 44 [%] が成り立ち、これは男女で同様。 pic.twitter.com/kPMbcl7mlG

2018-09-16 08:53:41
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2)1st+2ndリターンポイント勝率(R)vs リターンゲーム勝率(p_R) こちらも強い相関関係がある。男子の方が女子より強い相関がある(女子の方が分散が大きい)。 経験法則、p_R = R - 56 [%] が成り立ち、これも男女で同様。 pic.twitter.com/t4nlkJ2jeX

2018-09-16 08:55:11
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3)ATPとWTAのまとめ (Data: @ATPMediaInfo , @WTA_insider ) #ATP #WTA これまでみたように男女のテニスは別だが、サーブ(リターン)の1st&2nd合計ポイントS(R)とサーブ(リターン)ゲーム勝率p_S (p_R)の間には、経験法則 p_S = S - 44 [%] p_R = R - 56 [%] が男女共よく成り立つ。 pic.twitter.com/ymfvH2A6hQ

2018-09-16 08:56:59
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4)サーブ/リターンゲーム勝率とサーブ/リターンポイント勝率の関係 WTAスタッツには、(1stと2ndを纏めた)サーブ(S)&リターン(R)ポイント勝率のデータがある(ATPにはない)。サーブ(p_S)/リターン(p_R)ゲーム勝率は、  p_X = 1/3 (7X - 200)  X=S or R で非常によく再現される。 pic.twitter.com/crE3I9cKaD

2018-09-16 09:03:45
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↑ なぜじゃ?簡単なモデルで近似式を導けるんだと思うが。@arfarfarfyさんに教えてもらった、解析調べてみるべか。 menstennisforums.com/2-general-mess…

2018-09-16 09:06:43
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リターンの図を少し修正。当然だが、サーブポイントが50%のときはゲーム勝率5割、リターンポイントが50%のときはゲーム勝率が5割になる。 pic.twitter.com/4e7j87ZtVc

2018-09-16 10:27:23
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文献を調べると、テニスでサーブ/リターンポイント勝率をpとしたとき、ゲーム勝率確率f(p)が添付の式で表されるのはよく知られているらしい。 文献 1)math.stackexchange.com/questions/4457… 2)"Problems and Snapshots from the World of Probability", Blom, Holst, and Sandell, section 4.7. pic.twitter.com/mdhbXDOP3c

2018-09-17 06:18:50
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関数をプロットしてみると、Hyperbolic Tangent様の関数のp=50[%]あたりのスロープは約2.5。無理やりフィットした(笑)経験法則 f(p)=(7p-200)/3 は、p=50+-12[%] の範囲で非常に良く近似することが分かる。 pic.twitter.com/GU5hW9yHbf

2018-09-17 06:21:58
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実際にデータがあるWTAトップ100のデータと比べてみると、データは上のモデルと非常に良く合うことが分かる。だが、サーブのデータでp>62%では直線近似が悪くなっている。従って、サーブ確率が高くリターン確率が低いATPでは、直線近似は成り立たないだろう(ATPのデータないので未調査)。 pic.twitter.com/wfrCEO5b3E

2018-09-17 06:26:28
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実際に公式をp=0.5のまわりで、p=0.5+δ(δは微小)として展開して、δの1次項だけ残すと、p=2.5p-0.75を得る。なのでp=0.5での傾きは2.5。この近似は、p=0.5+-0.1の領域でしか成り立たない。 pic.twitter.com/XFcFa608Uo

2018-09-17 09:05:56
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このグラフが意味しているのは、 ◯ サービス・ゲームのポイントが7割なら、9割の確率でゲームをキープできる。6割だと、4回に3回のキープ率に下がる。 逆に言うと、 ◯ リターン・ゲームのポイントが3割だと、10回に1回しかブレークできない。4割に上げれば、4回に1回はブレークできる。

2018-09-17 09:26:21