リレー小説「とある忍びたちの戦いの描写」

十二黒芳@ここが在り処の独居老人 @hoshita_sakana

@yato_nishida 光があるなら闇がある。そして、その闇に生きるのが俺たち忍びだ。

にしだやと @yato_nishida

@hoshita_sakana なぜ私が忍びであるとバレたでござるかっ！？

十二黒芳@ここが在り処の独居老人 @hoshita_sakana

@yato_nishida フッフッフッ……その名前を忘れぬわけがあるまい！ かつて我が里を滅ぼし、夜兎（やと）と呼ばれて畏れられたお主を忘れるわけがなかろう！ 同胞の怨み！ そして、里の怨みをここではらしてみせる！

にしだやと @yato_nishida

@hoshita_sakana そうですか、そこまでバレてしまっているのでしたらもう隠し立てする必要はありませんね……。 けれど果たしてあなたの実力で復讐が出来ると本当にお思いですかね……？（にやり）

十二黒芳@ここが在り処の独居老人 @hoshita_sakana

@yato_nishida 甘く見られたものだ……。 我は復讐の鬼に成り下がり、妖とも契りを交わした。人間の尊厳を捨ててまで、復讐を果たすためだけに！ 命を賭して！ 貴様に復讐する！ 覚悟ォ！！

にしだやと @yato_nishida

@hoshita_sakana なっ、妖と契りを……ですって……？ たかが復讐程度のために人であることをやめますか……いいでしょう。その覚悟に敬意を表して私も全力であなたを迎え討つことにいたします。 いざ尋常に！！

十二黒芳@ここが在り処の独居老人 @hoshita_sakana

@yato_nishida うぅ！（突然、右腕を抑えてうずくまる） ぐぁあああ！（右腕が変異する） この体も長くはない……。妖と契りを交わしたあの日から蝕まれ続けている。 せめて、貴様とは人間のままで戦いたかった……。 無駄話がすぎたようだ。すまない……では続きをしよう……。

にしだやと @yato_nishida

@hoshita_sakana ふふふ……契った妖に自らを呑まれるとはやはりあなたは未熟者ですね……そんな体たらくで私が倒せるとでも……ッ！？（変異した右腕により強烈な一撃を食らう） この私に傷を負わせるなんて有り得ない……それも制御もできていない妖の力で……いや、しかし……この力……まさかあの時のっ！？

十二黒芳@ここが在り処の独居老人 @hoshita_sakana

@yato_nishida 気づいたか……そうだ、貴様の里に封印されていた災厄の鬼だ……。 ぐぁああああ！ クロウテヤル……ヒサビサノニンゲンダ……（額から角が生え、目が血走る）

にしだやと @yato_nishida

@hoshita_sakana く、完全に呑まれてしまいましたか…… アレを世に解き放つのはマズイです。なんとしてでもここで再封印しなくては……。 ですが私一人の力では抑えるので精一杯。せめてもう一人…… あなた！聞こえますか！私への復讐心はどこへいったのですか！？ 鬼に呑まれる程度のものだったのですか！？

十二黒芳@ここが在り処の独居老人 @hoshita_sakana

@yato_nishida グォォオ！（自ら小刀を手の甲に刺す） ふん…妖ごときがでしゃばりおって……。 これぐらいのことで貴様への復讐心が消えると思うな……。 だが、今回は協力してやる。勘違いするな、これは償いだ。力を求めるあまり、人として大事なことを忘れていた俺へのだ。 やるなら早くしろ！ 俺にかまうな！

にしだやと @yato_nishida

@hoshita_sakana ……その覚悟、しかと受け止めました。今から封印の術をかけます！　完成するまでその鬼をきっちりと抑えておいてください！！ ハァァァッッ！！（虚空から鎖が現れ、煮干の身体から鬼を引きずり出すとそのまま夜兎の身体の中に取り込んでいく） ……これで鬼が世に解き放たれることはないでしょう

十二黒芳@ここが在り処の独居老人 @hoshita_sakana

@yato_nishida ふん……さすがだな。 俺の完敗だ……焼くなり煮るなり好きにしろ……。

にしだやと @yato_nishida

@hoshita_sakana 何を勘違いしているのです？　言ったでしょう、覚悟を受け止めたと。 あなたがもう力に溺れないというのなら、これ以上戦う理由は私にはありません。 この忍の世界の業と共に、私は姿を消すとしましょう。もうこの平和な世に私のような存在は不要なのです ああそれと……随分、強くなりましたね……

十二黒芳@ここが在り処の独居老人 @hoshita_sakana

@yato_nishida ありがとよ……。俺も忍び引退だな。人として、これから何をすべきかわかった気がするぜ。 じゃあな。次会う時は、互いに知らない人になるだろうがな……。 （茶番につきあっていただき、ありがとうございます！）