1988年9月22日(木)の旅日記(179日目・モロッコ:フィギーグ→アルジェリア:ターギット)

キンタマの裏にヤミ両替したアルジェリアの紙幣を貼り付け、歩いて砂漠の国境を超える。死の世界へ。エルグの砂丘に登り、シュラフで寝る。
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桃岩荘人 @namihei1224

9/22 国境を越える長い一日の始まり。体がかゆくて0740起床。南京虫か?朝方は冷える。金玉の裏に、マラケシュで買ったセロテープで、ヤミ両替したアルジェリアンディナールを貼りつけ、準備万端。0830フィギーグの宿を出発。フロントにムスタファはいない。 pic.twitter.com/YsBfiZx6xA

2017-09-22 09:01:50
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桃岩荘人 @namihei1224

瓶代でパン買ってちょうど。うまいね!フィギーグの街の中心の警察署で出国スタンプもらう。ポリス友好的だが待たされる。0850国境へ向かって歩き出す。0950モロッコ側検問所着。国境のテントがナツメヤシに埋まっている。この国境こそ、今まで一番のえれえ国境だあ。砂漠を前に山が左右。 pic.twitter.com/peWtmVlTeU

2017-09-22 10:54:03
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桃岩荘人 @namihei1224

1015踏切を越え、マーアッサラーマ。また一歩、日本に近づいたぞ。♫青春の影 口ずさむ。1025アルジェ側検問所着。こちら側はまともな建物だ。いよいよ身体検査。大キンチョー!金○が縮む。やばい、その裏に隠した高額紙幣が落ちちゃう!

2017-09-22 15:38:29
桃岩荘人 @namihei1224

1055アルジェリア側検問終了、パリでのビザ発給からちょうど一ヶ月、入国期限当日に入国印。身体検査、とりわけすごくはなかった。パンツの中までは見られず、金玉の裏のアルジェリアンディナールは無事! pic.twitter.com/JFXPbwDOTS

2017-09-22 17:10:34
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桃岩荘人 @namihei1224

ベニウニフの街まで砂漠の一本道を歩く。暑い、乾いている。けど風が涼しい。1150ベニウニフにたどり着く。戦争状態が2か月前にようやく終わったばかり、この8㎞もの道を歩く土漠の国境は、今まで抜けた国境で一番すげえ国境だった。精神的にも身体的にも疲労。 pic.twitter.com/VJ7HbB0LBH

2017-09-22 17:12:39
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桃岩荘人 @namihei1224

銀行でT/C20$→129DA両替。なのになぜか130DAくれた。ラッキー!時計を1250へ進める。時差1時間。つめたーい水をもらっちゃった!うれしい!ひょえ~空瓶持っていてよかった!バス停でパンかじっていたたが1315、6人の相乗りタクシーに乗る。黄色のでっかーい奴。30DA。

2017-09-22 17:13:47
桃岩荘人 @namihei1224

疲れているし、バス1400に来るっていうけど、速いし。ま、いっか!バスで1時間半とか言ってたが、嘘だろう。飛ばす飛ばす。快適!うつらうつら。1435べシャール着。小食堂で飯。チキンが少し入った豆スープにパンと水で20DAは確かに高い。 pic.twitter.com/5tt1TD3ZEP

2017-09-22 17:14:45
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桃岩荘人 @namihei1224

さらに前進せんとバス停へ。しかしターギット行きは1700までなし。がっくり。けど考えようによってはこんな大きな街しばらくないんだから、長く居れてよかった。ドイツ以来のヒッチ試みる。結構反応あるが結局失敗。カフェでアイス1DA、テ1.5DA。久々のアイス、うまい! pic.twitter.com/PN2Nrr81FT

2017-09-22 17:17:37
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桃岩荘人 @namihei1224

こんなの食えるのなら悪くないな。けどここだけだろうなあ。葉書1.5DA、切手3DA。 pic.twitter.com/f2jsuBBCco

2017-09-22 17:22:07
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桃岩荘人 @namihei1224

眠いのかなあ。いまいち力が湧き出てこない。すべての思考が断続的になってゆく気がする。よし、中野氏を見習って、気合入れて行かなきゃ!がんばれ、俺! カフェの存在に、何か中国などとは違う、「ゆとり」を感じる。べシャールでは結局、葉書出せず、ターギットで出そう。

2017-09-22 17:22:52
桃岩荘人 @namihei1224

この国のバスは日中の暑さを避け、夕方発車の夜行が多いようだ。いったいこの国の昼間は何をしていればよいのだろう。ホテルは高いからいつも泊まるわけにもいかない。今夜は星降る砂漠で寝ることになりそうだ。

2017-09-22 17:23:18
桃岩荘人 @namihei1224

1640ターギット行きバス乗車。荷代5DA。1700定刻通り出発。写真は13.8DAの切符。とにかく恐れていた国境検査、それほどでもなかったし、黒人系もいれば、フランス人ぽい顔もいて、なーんか貧しいというイメージではない。まあいろいろこれから問題にぶちあたるのだろうが。 pic.twitter.com/6cOalbqpAt

2017-09-22 17:24:55
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桃岩荘人 @namihei1224

なぜだろう。モロッコと違い、ぼられたりする感じがしない。バスもそれなり、中国と改めて比べてみると意外といいんではないの、このバス、エンジンも日本並の気がするし。この先ティミムーンあたりになると、どうかな。空いつのまにか晴れてきた。土漠~この広さ、初めてだ!死の世界。 pic.twitter.com/cHJhmRdCqM

2017-09-22 17:25:41
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桃岩荘人 @namihei1224

太陽が高くなった時、そこは何者も近づけぬ死の世界となる。最近昼間は雲がでるようだ。しかし永遠に続くかと思われるこの砂漠の端にこうして人が住んでいるのを見ると、背筋が恐ろしくなる。とても俺は住めん。死と隣り合わせの生。しかしこの砂漠だけにおいては、風土、風土的人間の存在はない。

2017-09-22 17:25:59
桃岩荘人 @namihei1224

砂は少しずつ進んでいるのだろうか。人は何もしていないのか。砂冷たくて足に気持ちいい。まさに空漠たる永遠なる死の世界。風が気持ちいいが風とは何ぞ。見えた!エルグ、砂の沙漠とオアシス。1830ターギット着。落日直前。 pic.twitter.com/yq8aA8QRHS

2017-09-22 20:17:10
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桃岩荘人 @namihei1224

何する間もなく。ハガキを郵便局のポストに入れ、偽コーラ1.5DA飲んで砂丘へ登っていく。1900日没。ガキや大人が「ボンジュール!」「サバ?」いやあ絶対モロッコよりいい!何とか暗くなる前に一つの砂丘の頂上にたどり着く。 pic.twitter.com/nGLsfom72M

2017-09-22 20:21:50
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桃岩荘人 @namihei1224

シュラフを敷いて、すごいたまった靴の中の砂をとって、横になり、ナツメヤシの実を食う。別に腹減ってないので、水飲んで寝る。2030.でも寝付けず。月夜がこんなに明るいとは知らなかった。本読む「風土」。うーん大納得。

2017-09-22 21:54:42
桃岩荘人 @namihei1224

へッドライトの明かりも切れてきて、2230頃、寝付く。描いていたいわゆる社会主義国とはかなり違うようだが、いまんとこの印象はモロッコよりいい。最初暑かった足の方もだんだん冷えてきた。コーランの音、頭上に夏の大三角形。 pic.twitter.com/7NvIuzibJv

2017-09-22 22:04:13
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桃岩荘人 @namihei1224

持ちかえったサハラの赤い砂。今も宝物。 pic.twitter.com/mN7dGXTB7u

2017-09-22 23:41:16
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