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ロッキー・シリーズの異端児「ロッキー4」

名作「ロッキー」シリーズの中では明らかに異質で、しかし高い人気のある「ロッキー4」とシルヴェスター・スタローンについての呟きです。(セルフまとめです)
映画 ロッキー4 シルヴェスター・スタローン ロッキー
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ロッキー・シリーズで「『ロッキー4』がベスト」と言われた瞬間に、埋めようのない深い溝を感じる。 #今更言えない洋画ファンあるある
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『ロッキー』を1作目から観てきた者からすると『ロッキー4』は明らかに異質な映画なのだけれど、ある年代(恐らく公開時に小中学生だった人達)以降には、圧倒的に支持が高いんですよね。まるで方向性は違うのに同じように観客を熱狂させる作品を1つのシリーズで2つ生み出すのは、なかなかないことだ。 pic.twitter.com/VLQbn4cq6q
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『ロッキー4』は「映画」というより「アトラクション」とか「ショウ」の仲間で、そういう意味では良く出来ている。シルヴェスター・スタローンが失敗と言われた監督作『ステイン・アライブ』で、ちゃんと「ショウの演出」を学んでいたのだなぁ、と感心する。でも「ドラマ」じゃないんですよね。
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リアルタイムで『ロッキー4』を観た時は、その面白さに感心しながらも、当時のレーガン政権のタカ派路線に露骨に乗っかっている姿に「スタローンは好きだが、いくらなんでもチョット…」と鼻白んだ。ただ、そうした見方をしない少年が「ジャンプの対決もの」のように興奮したのは、分からなくはない。
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公開当時の『ロッキー4』には「反ソ連、プロパガンダ映画』という側面がハッキリとあった。しかし、時が経ちその意味が薄れた今、改めて観直すと、ショウとしての上手さを素直に感じる。前半のエキシビション・マッチでは明らかに『地獄の黙示録』を彷彿させたりして、スタローンは意外に侮れない。
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だが、最初の『ロッキー』は、あくまでも地に足のついた人間ドラマで、それがアメリカンドリームと融合している所に感動があった。それが『ロッキー4』までドラマを削ぎ落とされてしまうと、やはり「私がかつて感動した『ロッキー』とは何か別のもの」という感じがする。
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その意味では、私は世評の低い『ロッキー5』は嫌いじゃないんですよね。あれは失敗かもしれないが、ロッキーの世界ではあった。ただ、『ロッキー』は惨めなリアリズムから始まって、最後はカタルシスに到達するから大ヒットしたのだと思うが、『ロッキー5』は惨めなリアリズムのまま終わってしまう。
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つまり、最初の『ロッキー』は「ドラマ+エンターテインメント」だったのに、『ロッキー4』は「エンターテインメントだけ」で、それを反省した『ロッキー5』は「ドラマだけ」になってしまった訳か。 そして『ロッキー・ザ・ファイル』では「最後にカタルシスの訪れるドラマ」に原点回帰するのです。
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『ロッキー4』の前半のエキシビションマッチの演出は、明らかに『地獄の黙示録』のバニーガールのシーンを意識していますが、つまりあれはベトナム戦争なんですよ。あそこで一度アメリカは負けて、しかしロッキーが仇を討つ。反ソ連プロパガンダ映画としても、ちゃんと考えて作られているんですよね。
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だからこそ、公開当時は「ヤバい感じ」がして、素直に楽しめなかったんですよね。
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あの頃のスタローンは、「ベトナム戦争のリベンジ」をテーマにしていた。『ランボー 怒りの脱出』もそうだし。この映画のオリジナル脚本はジェームズ・キャメロンだが、スタローンがリライトして反共色を強めた。 インタビューでも、あからさまにタカ派的な発言をしていた。
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ハリウッドはリベラルが多数派なので、スタローンのタカ派ぶりには批判も大きかった。反動でシュワルツェネッガーがリベラルに持ち上げられ、シュワちゃんも、それを意識してリベラルっぽい発言をしたりした。その結果がケネディの姪との結婚だろう。しかし、人間、無理は続かないのであります。😅
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シルヴェスター・スタローンが当時ラズベリー賞の常連だったのは、彼のタカ派姿勢への反発が背景にあったのを理解しないと、ピンと来ないところがある。
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しかし「ジョン・ウェインになりたい男」だったシルヴェスター・スタローンは、当時は意識的に「タカ派を演じていた」(社会に対しても自分に対しても)のではないか?という感じがするのだ。初期の映画を観ても、スタローンにはニューシネマ気質があり、本質は余りタカ派ではない気がするんですよね。
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シルヴェスター・スタローンのキャリアの中で意外に重要だと思うのが『F.I.S.T』だ。『ロッキー』の次の脚本・主演作で、一夜にしてアメリカン・ドリームを掴んだ新たなるスターの新作として注目されていたが、興行的にも批評的にも成功しなかった。しかもこの作品、テーマが「労働運動」なのである。 pic.twitter.com/g9IRpwGikK
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『F.I.S.T』は、全米労働組合のボスで、しかしマフィアとの癒着が批判され、ケネディ暗殺の黒幕との噂もあった(そしてマフィアに消された)ジミー・ホッファがモデルの男の半生を描いた作品で、監督は社会派のノーマン・ジェイソン。映画は、主人公が労働運動家としてのし上がる若き日が中心だった。
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当初、スタローンは「この映画で演技開眼する!」と意気込んでいたが、次第に「ノーマン・ジェイソン監督がラッシュを見せてくれない」と不満を漏らすようになった。「僕は脚本家でもあるし、一緒に相談しながら作品を作って行きたいのに、彼は『お前は黙って演じてればいいんだ』という感じなんだ」。
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この経験は、スタローンにはかなり屈辱だったらしく、『F.I.S.T』のトラウマが彼の心に「アンチ・リベラルの火」を灯したのではないか?と推測しているのだが。しかし、彼が『ロッキー』の成功の次に選んだのがこの作品ということは、彼は最初からアクションスターを目指していた訳ではないのだ。
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ところで『F.I.S.T』の脚本家はもう一人いる。なんと『ショーガール』のトンデモ脚本家、ジョー・エスターハスのデビュー作なのだ!ラズベリー賞常連の2人によるメジャー第1作は、移民出身者による労働運動のドラマだったのだ。もしこの作品が成功していたら、2人のその後はどうなっていたのだろう?
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シルヴェスター・スタローンの「作家としての本質」を考えた場合『ロッキー』でチャンスを得た彼が選んだのが『F.I.S.T』の脚本・主演と初監督作品『パラダイス・アレイ』だというのは、重要だと思う。どちらもアクションではなくドラマ。「夢のようなハッピーエンドにはならないロッキー」なのだ。

おまけ

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ノーマン・ジェイソンって、ウィキペディアを見るとノーマン・ジュイソンと表記されている。確かに綴りからすると、こちらが近いけれど、以前はジェイソンと表記されていなかった? どうも馴染めないな。
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ひょっとしたら、私がずっと勘違いしていただけで、最初からジュイソンだったのかもしれない…。 (^◇^;)
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いや〜、こういうことって、あるよね〜。😅 …え?ない?😨

コメント

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