アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、F-エフ-21話脚本:サーキットでは一人きり

まきもgpfb @makimogpfb

カイジが好きで始めた、カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの歴史を追うシリーズの続きやります。今回は、F-エフ-21話脚本。 前回は、同作20話脚本。 ブログ: makimogpfb2.hatenablog.com/entry/2018/09/… 上記ブログのtogetter版: togetter.com/li/1271879 他: togetter.com/id/makimogpfb

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話1 アニメ・F-エフ-は、六田登氏の漫画のアニメ化作品。破天荒だが天才的な運転技術を持つ青年・赤木軍馬が、レーサーとなり成長していく姿を描く。 監督は真下耕一氏で、高屋敷氏はシリーズ構成・全話脚本を務める。今回のコンテ/演出は澤井幸次氏。

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話2 詳細は、ブログに書きました: F-エフ-21話脚本:サーキットでは一人きり - カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡 makimogpfb2.hatenablog.com/entry/2018/10/… #はてなブログ F-エフ-の記事一覧: makimogpfb2.hatenablog.com/archive/catego…

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話3 今回の話: タモツ(軍馬の親友)が聖(軍馬のライバル)のメカニックになってしまい、メカニック不在に陥った軍馬達は、オネエ系メカニック・根本を雇う。 そして参戦3回目の筑波FJ1600レースが開始されるが、軍馬はメンタル不調で出遅れてしまう…。

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話4 開幕、太陽のアップ・間があり、鳥が飛ぶ。こういった表現は、高屋敷氏の担当作に実に多い。 画像は開幕太陽集。空手バカ一代演出/コンテ、らんま脚本、元祖天才バカボン演出/コンテ、チエちゃん奮戦記脚本との比較。 出崎兄弟ゆずりの鳥演出も頻出。 pic.twitter.com/WCLM9GypA4

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話5 ボート上にて軍馬と岸田(軍馬を慕うインテリ青年)は、聖(軍馬のライバル)とタモツ(軍馬の親友。現在は聖のメカニック)が参戦するF3について話す。 この状況設定はアニオリで、会話のテンポがいい。 岸田は、F3に上がるには巨額の資金または、FJ1600の実績が必要と説く。

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話6 ちなみに原作では、軍馬の雇用主で後援者の森岡が、この説明を行う。 岸田に激励され、軍馬はFJ1600で勝ちまくる事を決意。この時、(釣りの)浮きの意味深描写がある。「物」が状況と連動して動くのも、高屋敷氏の作品によくある。 コボちゃん・あしたのジョー2脚本と比較。 pic.twitter.com/CPXCthewcm

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話7 鈴鹿では聖が、F3レースを前に練習走行をする日々を送っていた。 聖の恋人・ルイ子は、煙草に火をつける。煙草描写の強調も、高屋敷氏は多くの作品で行う。 カイジ・アカギ・忍者戦士飛影脚本と比較。 pic.twitter.com/XP5AOvFmui

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話8 聖は、病による発作を時折起こすが、練習を続行。 聖のメカニックチームは、長引く合宿に疲れ気味。アニオリで、吸殻のアップ・間があり、ここでも、状況と連動する「物」が描写される。アカギ・DAYS・めぞん一刻脚本と比較。 pic.twitter.com/0q18LWisBY

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話9 タモツは、チームの先輩達から冷遇されるも、チーフからは優しくされる。優しいチーフの存在はアニオリで、「孤独救済」を多くの作品で行う、高屋敷氏のポリシーが出ている。 pic.twitter.com/vcDutxmt2a

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話10 その頃軍馬は、雨の中ランニングをしていた。 森岡は、タモツ不在によって軍馬が不安の塊になっていると解説。 雨という状況を強調してドラマを盛り上げるのも、高屋敷氏はよくやる。 空手バカ一代演出/コンテ、めぞん一刻・はだしのゲン2脚本と比較。 pic.twitter.com/PxdEdkh0tW

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話11 また、状況と連動する信号機が出てくる。これも高屋敷氏の作品に多い。画像は、状況の停滞を表す赤信号集。 カイジ2期脚本(20話)・グラゼニ脚本・カイジ2期脚本(1話)と比較。 pic.twitter.com/CV4OwkxmAT

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話12 軍馬達はマシンの整備に取り掛かるが、タモツがいないため難航。森岡に頼ろうとする軍馬だが、さゆり(軍馬の住むアパートの大家)に、甘えるなと説教される(アニオリ)。 高屋敷氏は、助言や説教をする老人を出す事が多い。めぞん一刻・蒼天航路・じゃりン子チエ脚本と比較。 pic.twitter.com/FOJHIKZQxP

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話13 軍馬は、自分がクラッシュして怪我したり死んだりしても、皆にとってはレジャーなのかと言う。原作では、これを純子(ヒロインの一人)にのみ話す。 軍馬がスパナを片手お手玉しているが(アニオリ)、片手お手玉もよく出る。ベルばらコンテ、ルパン三世2nd演出/コンテと比較。 pic.twitter.com/pw1OvpWyPD

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話14 苛ついた拍子に軍馬は転び、偶然通りかかったスクーターに轢かれそうになる(アニオリ)。 スクーターに乗っていたのは、根本というオネエ系メカニック。 ワンダービートS脚本でも、あわやバイク事故を起こしそうになってゲストキャラと知り合う回がある。 pic.twitter.com/vcr1qWG7Rh

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話15 根本と軍馬は罵り合う。アニオリの会話が、「ウスラトンカチ」など幼い。年齢問わず幼さを出すのは、高屋敷氏の得意分野。 ツンケンしながらも、根本はマシンの問題点を次々と指摘。 そこで、軍馬達は彼を雇うことに。 pic.twitter.com/ZxGL8oar9F

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話16 メカニックなのにオイルアレルギーだったり、自称「おメカの天才」で「掘るのは得意」(アニオリ)だったりと、根本は強烈なキャラ。声は二又一成氏で、怪演が光る。 原作からして際どいのに、アニメで更に際どくしており、アニメ側の、攻めの姿勢を感じる。

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話17 一方タモツは、メカニックの才を遺憾なく発揮し、チーフメカニックや聖は感心。 原作では、聖達の様子が描かれるのは、軍馬達のレース後。 アニメでは、聖達と軍馬達の様子を交互に見せて対比させている。 時系列操作が上手い、高屋敷氏らしい改変。 pic.twitter.com/tTlp2ASlEn

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話18 軍馬はというと、マシンに慣れず、予選でのタイムが伸びない。 そんな軍馬に、砂井(上位ランカー)は、ドライバーが「好み」ではない場合、マシンが壊れるようセッティングするという、根本に関する不穏な噂を伝える。 原作通りだが、高屋敷氏は心理戦を強調する。 pic.twitter.com/j9M73zMQNo

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話19 更に砂井は密かに嫌がらせをし、軍馬をナーバスにさせる。 そこへ根本が来てギャラ(10万円)を要求。疑心暗鬼になった軍馬は、10万円をマシンに貼り、レースが無事に終わったら払うと宣言。ここは、カイジ2期脚本とシンクロ現象を起こしており、画像比較すると面白い。 pic.twitter.com/tNxznfdmtI

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話20 軍馬は根本に、「オレ、お前の好みか？」と尋ねる。根本は「愛してるわよ」と答える。 原作では「大嫌いよ」であり、アニメは真逆。だが、この「愛してるわよ」により、軍馬は更に疑心暗鬼になる。ここも、腹の探り合いを好む、高屋敷氏らしい改変。 pic.twitter.com/2gUbDX7dNK

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話21 決勝開始直前になっても、疑念や雑念が止まらぬ軍馬は、周りが見えなくなってしまう。カイジ2期脚本にて、追いつめられて周りが見えなくなってしまう一条と重なる。 pic.twitter.com/hHuF2PXqo9

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話22 ここで信号の「アップ・間」がある。この「何か訴えるような、静物のアップ」を、演出でも脚本でも、高屋敷氏は出してくる。カイジ2期・らんま・コボちゃん脚本と比較。 そして、思考が止まらぬ軍馬は、スタートの合図に気付かず出遅れてしまうのだった。 pic.twitter.com/yze1J0QHCS

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高屋敷氏脚本F-エフ-21話まとめ1 タモツに去られた軍馬の「孤独」が描かれる。こればかりは、軍馬とタモツの特別な関係があるため、周りに仲間達がいても、彼の孤独を真に「救済」することはできない。長年「孤独」に関して、色々描いてきた高屋敷氏の手腕が光る。