2018年京都SFフェスティバル 飛浩隆先生のレポートツイート かーらーのー 「創作踊り説」!
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など高度な技法が、読点の区切りごとというと大げさだがそう言いたくなるくらい、大量に、しかもここが大事だが巧妙繊細に投入されている。ふだんはこの文章がぎゅっと折り畳まれていてしかもその上にあの造語群がオンされているわけだ。一度や二度では読み解けまいし、じじつ酉島さんも「何度も↓
2018-10-08 13:21:34
読み返せるものを書きたい」と仰っていた。西崎憲さんの文芸誌「たべるのがおそい」最新号に載った酉島作品は(飛は未読)、造語が「一切」ないのだという。昼食のテーブルでこれを読んでいたプロが数名いて↓
2018-10-08 13:24:22
一様に「すごい」「あれはすごい」「すごい」としか言えない状態であった。それはいったい如何なるものかと恐怖。ちなみにどうでもいいことだが、この席では、向かいの北野さんからは稲刈りの、左隣の藤井さんからはサトウキビ刈りの話を伺えるという得難い体験が出来たのだが、それはそれとして↓
2018-10-08 13:28:09
さて気を取り直して再開して「川で小説を書く」について。北野勇作さんがちょくちょくツイートしているように、酉島伝法は川で小説を書く。ノートパソコンを持ち出し、現実かつ物理的な地形であるところの川のほとりに出掛け、河原に腰掛けて小説を書く。春秋だけでなく、夏も冬もそうやって書く↓
2018-10-08 13:50:13
ちなみに夏は、日照りを抑えるオーニングを張り巡らせ、首にアイスノンを巻き、顔に霧吹きで水を吹きかけながら書くという。あるときふと視線を感じて顔を上げるとイタチにガン見されていた(このあたりで場内全員腹の皮がよじれている)。さすがにこの夏は屋内で作業したが、それは↓
2018-10-08 13:53:24
夏の作業の中心がイラストを描くためであり、紙に汗が落ちたら困るかららしい。そうでしょうとも…………↓
2018-10-08 13:55:48
つまりそれは、つねに微細かつ不測の変化(水音であったり風であったり)がありつつ、全体としては何も変化していないような状態に包まれていることが、酉島さん流の集中をするために必要、ということらしい。これは非常にうなずける話。飛もやってみよう。しかし台風のときはよくないらしい。↓
2018-10-08 14:00:12
(再開)酉島伝法さんの2冊目の著作にして初の長篇は、来年2月、東京創元社よりリリース。さいしょ自信を持って付けた仮題『本日はお皮殻もよく』は光の速さで没になり(ここでまた腹の皮が)、別の仮題を経て、いまのところ『宿借りの星』。おお、SFだ。一昨年の東京創元社ラインナップ発表↓
2018-10-08 16:15:28
の際に公表されたとおり、内容は「ムーミン+次郎長三国志」。そして用意されたプロジェクタから投映されるのは、酉島さんが描きためている異形のクリーチャの数々。飛は席の位置の関係でゆがんだ画像しか観れませんでしたが、シマを追われてさまよう主役や、小柄な相棒役↓
2018-10-08 16:20:13
(この相棒役、主役のことを「兄貴」と呼ぶそうで、ほんと弟分って感じらしい。ただし語尾に「やんす」は付けない)、その他異貌の生物や風景、非生物、そしてそのネーミングが次々と画面に。これは興奮しますね。そしてだれもが聴きたがる話、酉島造語のつくり方を振ってみると↓
2018-10-08 16:23:52
用語検討中の作業画面がスクリーンに。ひとつの用語を作るために、日本語の音に文字を宛て、それを組み換え、試行錯誤しつつ作り上げていくようすが、映し出されます。↓
2018-10-08 16:26:51
その詳細はとても覚えていないのでここに再現はできません。しかしこの日見せていただいたイラストは本にも載るようなので、そこでしっかりとお確かめくださいませ。ちなみにそのイラストの描き方にもやや変化が生まれており↓
2018-10-08 16:29:26
シャープペンで書いた原画をスキャナで取り込みパソコンで効果をつける、という行程には変わりがないものの、これまでは硬い硬い芯でエッチングを想起させる絵を描いていたのが、今回はやわらかいやわらかい芯を使っているとのことで、そこでまた非常に興味深いのは↓
2018-10-08 16:32:33
酉「2年以上も書いていると自分自身をも楽しませないともたないところがあり、今度の長篇はエンタメ要素が(いままでより)強くなっている。バディものでもあるし」とのこと。つまり難解異形重畳密集度はそのままに、読者にぐいぐい迫ってくるものになるのかしら。絵柄と文体の進化深化新化↓
2018-10-08 16:37:27
が楽しみですねーとか言ってたら、スタッフから「残り15分」のフロップが。というわけでちょろっと私からも自著の宣伝をしたのですが、酉島さん、じつは『宿借りの星(仮)』と並行してもう一本長篇を書いていたとのこと!!!ほかにもだいぶ短編がたまっているし、そろそろ大噴火が来るのではないか↓
2018-10-08 16:40:40
と、大いに期待をしたい。ところで飛からは小説の文章にからめて「読者には絶対分からない、実作者の苦労」とそこから派生する小説の文体コレオグラフィー説をべらべらと開陳。もしここに「いいね」が30個以上付いたら、このあと書くかも。というわけで第2コマは以上の通り。まだまだ続くでござる↓
2018-10-08 16:43:51ここで酉島伝法さんからマーガレットについて補足が入ります

あ、マーガレットさん、自らお店を畳まれたのです。多くの作家が大きな悲しみに包まれ、いまなお癒えていません。 twitter.com/Anna_Kaski/sta…
2018-10-08 17:23:21
対談は「前半と後半にわけて、前半は俺が酉島さんにいろいろ伺う形で進めましょう」と勝手に仕切って質問攻め。創元SF短編賞受賞時のゲスト選考委員堀晃さん行きつけの居酒屋「マーガレット」に酉島さんがいくようになり、関西SF作家のたまり場となって、ほどなくお店が潰れた話からスタート笑↓
2018-10-08 08:58:08
【重要な追記】関西SF作家行きつけの居酒屋閉店に関して、酉島さんからコメントが。面白おかしく書いてしまってごめんなさい。 twitter.com/dempow/status/…
2018-10-08 17:30:11そして大森望さんからは酉島伝法さんのファンタジー大賞応募作についての補足が

『棺詰工場のシーラカンス』ですね。日本ファンタジーノベル大賞の一次選考で大森が自信をもってAをつけたのに、編集部選考で落ちて(だれもマルをつけなかったらしい)最終候補に残らなかったという。 blog.goo.ne.jp/torishima_denp… twitter.com/Anna_Kaski/sta…
2018-10-08 18:34:49
あれは創元SF短編賞に送るものとして書いた。ひとつには『文学賞メッタ斬り』で大森さんが(××)のわたしの作品に言及してくださっていて。小説が書きたくてあちこちの賞に応募していたんですが結果が出なかった時期。、ああ、大森さんになら読んでもらえるかと思った」ははあ、さっき昼を食べ↓
2018-10-08 09:08:18
@nzm ありがとうございまーす。酉島さん、ちゃんとお話ししてくださったんですが、飛が思い出せず。ファンタジー大賞についてもいろいろ発言がありました。
2018-10-08 18:44:32