日本で行われている「除染」は、実際に役立つことは難しい上に、その後の管理と保管が非常に長期化する厄介なものです。

自己ツイートをまとめました。
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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

私個人の考えとして、2011年から繰り返していることを再度書いておきます。 住宅や公園などの環境を除染することは、チェルノブイリ事故被災地では、早期に打ち切られました。効果が限定的にしかならなかったからです。まして事故が収束していない東電原発事故では大きな効果は期待できません。

2018-10-09 09:35:04
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

原発事故によって広い範囲に、管理できずに拡散された放射性物質がどこにどのようになっているかは、どれ程の予算を投じても把握しきれません。 例えば日本の国土の多くを占める山林の中で、ある山が具体的にどれだけ何で汚染されているかを調べるには莫大な予算と人員が必要です、

2018-10-09 09:35:05
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

原発事故による汚染を山林から除去する場合「詳細を調べるのは予算と人員が莫大だから調べずに汚染状況を無視して心配な部分全部を除去しよう」などとすれば、その山から全ての樹木を取り除き、表土を剥ぐしかないので、残った山は原形を留めない外観の、治水能力がないものになります。

2018-10-09 09:35:05
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

東電原発事故における農地の除染も、現在では殆どの地域では著しく困難です。2011年3月からの最も放射性物質の降下が多かった時期に農地を耕してしまい、肥沃な農土と放射性物質を混ぜてしまいました。汚染物質全てを取り除こうとすれば長年かけて作った農土も取り除くしかありません。

2018-10-09 09:35:06
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

東電原発事故が始まって間もなく福島県内も含めた日本国内では、放射性物質と肥沃な農土を分離できないかと、多くの組織や研究者・実務者が様々な方法を試みました。しかし、時間と経費のコストに見合うような方法は見つかっていません。放射性物質は降下後、様々に結合したり変化したりするからです。

2018-10-09 09:35:06
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

住宅と土地に関しても、事故発生前の状況に戻す「除染」は不可能に近い困難な行為です。放射性物質は屋根や壁、バルコニーやベランダ、雨どいに降下した後、そこに浸透したり化学的に変化して他の物と結合したりして、拭き取りや放水では除去できないものになりました。さらに今も降下は続いています。

2018-10-09 09:35:06
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

原発事故発生後「土地や住宅を除染する事」について最大の難事は、「除染」が始まって間もなく明かになりました。 「除染で集めたものを誰がどうやってどこに集め、どのように管理するのか」が最大の問題です。数万年無害化出来ない物質ですから「処分」はできません。誰かの責任での管理が必要です。

2018-10-09 09:35:07
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

誰かがどこかを「除染」すれば、それだけ多くの「除染廃棄物」が発生します。「除染廃棄物」の多くは、原発事故発生前の日本の放射性物質の廃棄基準である1㎏あたり100ベクレルを上回っているので、その基準では普通のゴミとしては捨てられません。

2018-10-09 09:35:07
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「除染」でなくとも、気付かないうちに1㎏あたり100ベクレルを超えるゴミは普通に出て来てしまうようになっています。それだけ、汚染がある環境の中に現在の日本では人々が生活しているのです。 さらに上の基準である厳重な管理が必要な、1㎏あたり8000ベクレルを超える「ゴミ」も普通に出ます。

2018-10-09 09:35:07
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

現在、日本政府は「1㎏あたり8000ベクレルを超えるものも、危険とは言えない」というような、原発事故発生前ならば考えられないようなとんでもないことを言っています。 が、原発関係の労働者ならば、その濃度の汚染物質を生活環境に持ち出すことは強く禁止されていたことを知っているはずです。

2018-10-09 09:35:08
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

1㎏あたり8000ベクレルを超える放射性物質を含むものは、一般人の生活環境にあったら、健康に影響が出る危険性が高いのです。だから、放射線管理区域から外に持ち出してはいけないはずでした。 が、東電原発事故発生後その基準を上回るものが生活環境のあちこちに存在します。東日本の各所に、です。

2018-10-09 09:35:08
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

可能ならば、そのような汚染濃度が高い物質だけでも、計測して除去して集めて管理したいのですが。それにも国家予算を左右しかねないような莫大なコストが必要です。さらに「どこで管理するか」を決めるだけで数年はかかるでしょう。私個人の考えですが、実現させることは非常に困難でしょう。

2018-10-09 09:35:09
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「だったら、原発事故を起こした東京電力の土地に持って行って管理させろ」という主張が出ると思うので、先回りして書いておきます。 東京電力の所有地に収まりきるような量ではありません。 さらに、放射性物質の汚染は周囲に広がる危険性が高い事も考えると、一企業の所有地では管理できません。

2018-10-09 09:35:09
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「じゃあ、どうしろというのか?」という声が聞こえてきそうですが。 私に言えることは以下の事だけです。 原発事故というものは、それほどに複雑で大きな影響を出し始末に負えないものです。これまでその危険性から目をそらしてきた大人は、次の世代への責任を感じて、できる範囲で努力しましょう。

2018-10-09 09:35:09