【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第183話「馬騰と一族」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第11巻に収録されています。
0
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」01】 第183話です。魏の都では、曹操が側近たちと情報交換。各国情勢を把握するのは君主として大事なこと。曹操は決して情報収集を疎かにしません。なので、龐統が玄徳に副軍師として迎えられたことも把握します。これで玄徳の陣営はさらに深みを増します。

2018-10-11 12:51:48
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」02】 孔明のもとに、関羽、張飛、趙雲あるところに、龐統まで加わったとあれば、参謀府には伏龍・鳳雛の双璧が並び、人的陣容はまったく整った。これで、軍需のたくわえと、兵馬の調練が済めば、荊州は魏にとって最大の禍になります。

2018-10-11 12:53:43
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」03】 曹操も、この状況は捨てては置けません。しかし、玄徳は呉と結んでいます。同時に攻めるのは難しいため、どちらから攻めようかと考えます。参謀は、周瑜の死んだ呉から攻め、玄徳はその次に…、と提案。曹操も確かにその方が早そうだと思います。

2018-10-11 12:55:26
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」04】 しかし、曹操には気がかりなことが。遠征軍を起こし、都を留守にすれば、西涼の馬騰が都へ襲ってくるのではないか、という懸念。赤壁の戦の時も、西涼から来襲との噂が広まったことがあったと。今度はそれを防がねばならぬと。

2018-10-11 12:57:12
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」05】 西涼来襲の噂は、徐庶が赤壁の戦場から避難するために、龐統が仕掛けた策略でしたが、あながち、当たらずとも遠からずなものだったのでしょう。西涼の馬騰については、曹操も気になる存在であったようです。

2018-10-11 12:59:20
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」06】 馬騰といえば、以前、董承が企てた曹操暗殺の血判状に名を連ねていましたが、事件発覚の時は西涼に帰っていた時なので、曹操の粛清からは逃れていました。しかし、曹操がそれを忘れているとは思えません。

2018-10-11 13:05:49
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」07】 馬騰対策として、参謀が、馬騰に孫権討伐を命じて、都へおびき寄せ、ひそかに亡き者にすればいいと提案。それはいい、と指を鳴らす曹操。すぐに馬騰を呼び寄せるように言います。 かくして、曹操の使者は、早馬を飛ばして、涼州へと向かいます。

2018-10-11 13:07:55
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」08】 馬騰が本拠地としてる涼州というのは、黄河の上流遠く、蒙彊(もうきょう)に境する綏遠(すいえん)、現在の内蒙古自治区中部地域ですが、寧夏に隣接した地域。当時の中国では未開の地とされていて、中原のように華やかではありませんでした。

2018-10-15 12:43:06
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」09】 蒙古族の血を交えた人々が暮らしており、兵は凶猛で、弓槍馬技に長じていました。そんな涼州のお国柄ですが、曹操からの使者が馬騰のもとに到着。実質曹操からですが、皇帝からの正式な勅使であり、馬騰に渡されたのは詔(みことのり)です。

2018-10-15 12:45:21
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」10】 曹操はともかく皇帝からの詔とあれば行かねばなるまい、と馬騰は使者に返答します。使者はできるだけ早くと言い残し、馬騰もわかり申したと返答。馬騰はすぐに一族のものを呼びよせます。そこには、凛々しき若武者の馬超も。馬騰の長男です。

2018-10-15 12:47:41
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」11】 息子たちを前に、曹操から孫権を討てという命令を受けたと言う馬騰。実はその昔、董承や玄徳とともに曹操を討とうとしていたと告白。玄徳が荊州を手に入れたと聞いていたので、共に昔の志を果たそうと思っていたところに、今回の召し出しがきたと。

2018-10-15 12:49:43
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」12】 どうしたものか、と馬騰。馬超は、曹操が天子の命として召し寄せた以上、行かなかったら勅命に逆らうことになると言い、ならば、都に乗り込んで、隙きを見て曹操を討てばいいと提案。我が意を得たりという表情の馬騰ですが、もう少し議論を見守ります。

2018-10-15 12:52:19
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」13】 別の者が、叔父上と言って意見を言います。後ろ姿ですが、話の流れからするとこれは馬岱です。曹操という人物は油断がならず、うかつに都に行くのは危険だと言います。馬騰はそれも一理ある、曹操は油断できぬ、と答えます。

2018-10-15 12:54:25
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」14】 馬超は、自分が西涼の兵を残らず引き連れ、父のお供ををして、都に攻め入り、天下の害を除きたいと勇ましいことを言います。ふむうと、思案する馬騰。そして、よし、自分の肚は決まった、と方針を伝えます。

2018-10-15 12:55:49
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」15】 馬騰は、超は西涼を守れと命じ、次男の休、三男の鉄、そして甥の岱は自分と共に都に向かうと言います。馬超は、自分も父上の身を守りたいと言いますが、鎮西将軍・韓遂も兄弟の契りを結んでいることだし曹操とて簡単に自分には手を出せまい、と馬騰。

2018-10-15 13:00:03
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」16】 長男の馬超を残したのは、万が一のことを考えてのことでしょうが、この馬騰の配慮が後にいかされます。こうして馬騰は西涼の兵、5千を引き連れ、都に向かいます。先手は馬休&馬鉄、後陣は馬岱がつとめます。若き馬岱。この後も長きに渡ってご活躍。

2018-10-15 13:03:16
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」17】 さて都の曹操。馬騰が城外に駐屯したという報告を受けて、黄奎(こうけい)を呼び出します。黄奎に、行軍参謀を申し付けます。つまりは、お目付け役。まずは馬騰の陣中に行って慰労してこいと言います。歓待して油断させろということでしょうかね。

2018-10-15 15:49:50
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」18】 黄奎はさっそく馬騰の駐屯地に向かい、二人は対面。中で一献と馬騰が誘います。慰労するはずが、黄奎の方が接待されております。ひとまず黄奎、西涼からの長旅を労う言葉をかけます。馬騰は、勅命とあらばどこへでも参ると返答。

2018-10-15 15:51:37
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」19】 丞相・曹操が言うには、翌日の帝に謁見が終われば、食糧のたぐいを渡すとのことだと伝達。さようでござるか、と答える馬騰。と、ここまでは社交辞令の応酬です。 ところで、と黄奎は話を切り出します。

2018-10-15 15:53:15
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」20】 馬騰に対し、いったい真に討つべきものは、天下のどこにいると思っているか、ととんでもないことを言い出す黄奎。目を見開く馬騰。実は黄奎、父親が李傕・郭汜(かくし)が乱を起こした時に、禁門を守護していた忠臣だと言います。

2018-10-15 15:56:33
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」21】 李傕・郭汜は、董卓亡き後、長安を牛耳っていた将軍でしたね。その時に皇帝を守っていた人物の息子が、いま、奸賊の権門に屈し、その禄をもらっているとは実に情けないと言います。奸賊というのは、もちろん、曹操を指しています。

2018-10-15 15:58:41
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」22】 しかし、(馬騰)将軍は、西涼州の地盤と精猛な兵を多く持っていながら、不忠な奸雄にあごで使われているとは…と黄奎は続けます。馬騰は、はてさて、奸賊とか不忠とか、いったい誰のことを言われているのか、とすっとぼけます。

2018-10-15 16:00:39
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」23】 もちろん曹操のことだ、と黄奎。馬騰は、こやつ俺を試しているな、と考えます。そこで、少し酔われたか、と酒のせいにして、様子をみることに。

2018-10-15 16:02:32
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」24】 ところが黄奎。酒の勢いも手伝ってか、さらに激しい言動に。 自分は帝に命をささげるもので、誰が曹操を主君などとと。それがしは、漢の名将の子、将軍も漢朝の青史(歴史、歴史書のこと)に残る忠臣、馬援の後胤。

2018-10-15 16:07:09
横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座183「馬騰と一族」25】 そのふたりが、漢朝の血を引く劉備玄徳を討ちに向かうとは、これが酔わずにいられるか、と酒をあおる後胤。馬騰は、今度の南征は、呉の孫権を討ちに行くのではないか、と尋ねます。

2018-10-15 16:08:46