幼馴染卒業宣言

メル @___Mel8

ずっと隣にいた幼馴染の章ちゃんと 隣のクラスのモテ王子亮くんのお話 pic.twitter.com/P0fAwj2MGp

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#幼馴染卒業宣言 幼馴染の章ちゃん。いつだって隣に居てくれて高校生になった今だってずっとわたしを守ってくれる大切な幼馴染『しょうちゃん〜』って呼べば「ん、どしたん？」いつだって笑顔で振り向いてくれるから、いつまでも甘えちゃうけどわたしもそろそろ章ちゃん離れしなきゃ。#エイトで妄想

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『ねぇ章ちゃーん？』「もう〜、その顔してる時大体いいことないやん」わたしの顔を見るだけで、何を考えてるかわかるって本当にすごいと思う。『えへへ、その通り。宿題見せて！』「また忘れたん？それとも‥、」『それはなんだっていいの〜、ね、貸して？』いつだって章ちゃんはいつだって優しい。

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「ほんま自分のためにならへんで？」『でもそんなこと言っても章ちゃん貸してくれるよね？わたしのこと見捨てないよね？」宿題ごときで大げさな理由を付ければ「‥次からはちゃんとやってくるん？」『やる！』「そのセリフ30回くらい聞いてるわぁ笑」困ったように笑いながらもノートを見せてくれる。

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『さすが章ちゃん、わたしの幼馴染！』「もうええから、早よノート写し？笑」呆れ顔の章ちゃんからノートを受け取って、写していたら “章ちゃん居る〜？” なんてわたしたちのクラスに来たのは隣のクラスの錦戸くん。ちなみに学年1のモテ男。「あ、亮やん〜、どしたん？」章ちゃんに用があって来たの？

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『ねぇ章ちゃんって錦戸くんと友達なの？』わたしの言葉を聞いて、顔を見合わせて笑う２人。「友達っていうか‥、同じ軽音部で同じバンドやからなぁ？笑」『そうなの？！』だってわたしバンドとか興味ないから、章ちゃんのも見に行ったことないもん。“ 今度見に来てみたらええやん。な、章ちゃん？”

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学校1のモテ男の錦戸くんと章ちゃんが同じバンドだなんて知らなかったなぁ。「そんで、亮は何しにきたん？」“あ、これ。次のライブでやる曲の楽譜やねんけど” なんて２人は音楽の話を始めちゃったから、わたしはその間に宿題を写さなきゃ。それにしても錦戸くんてモテるだけあってかっこいいなぁ。

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そんなことを思いながら宿題を写してたら“ なぁ２人って付き合ってるん？” なんて定番の質問が亮くんから飛んでくる。『付き合ってないよ〜、ねぇ章ちゃん？』「まぁ幼馴染やからなぁ〜」それを聞いた錦戸くんは “ほんまに言うてる？絶対付き合ってると思ったわ。よっしゃ。” って。何故かガッツポーズ

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『錦戸くん？』 “ん、なんもないで！じゃまた来るな？” そう言う錦戸くんは帰り際にわたしの頭をポンポンして自分の教室に帰っていく『しょーちゃん、』「んー？」『なんかわたし頭ポンポンされた』「されてたなぁ笑 亮に気に入られたんちゃう？」わたしが‥？ 気に入られる要素なんてどこにあった？

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それからと言うもの、錦戸くんは休み時間のたびに私たちの教室に来るようになった。“ 章ちゃん〜、これ見てや！”って章ちゃんに話しに来る時もあれば、章ちゃんが居ない時も来て『あ、錦戸くん。いま章ちゃん先生に呼ばれてて居ないよ？』“ おん、知ってるで。” 『え、だれに用事？ ‥まさかわたし？」

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それはないよねって思って聞いたのに笑顔で頷く錦戸くん『わたし音楽の話とか出来ないよ？』 “別に音楽の話じゃなくてもいいやん” 『わたし何も‥』錦戸くんとの共通点なんて章ちゃんくらいしか無いのにって思っていたら “俺と話すの嫌？ここ来るの迷惑なん？” って。そんなウルウルした目で見ないでよ

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錦戸くんてこういうところがモテるんだろうなって勝手に納得する。押しに負けて結局２人で話すことに。“なぁほんまに章ちゃんと付き合って無いん？” 『ないよ、幼馴染だもん。』“でもいつも一緒やん。” 『そうだけど‥。』もうこの際だから錦戸くんに相談しよう。章ちゃんとも友達みたいだし。

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『ねぇ錦戸くん。』“んー？” 『わたし章ちゃん離れしようと思って。』“えぇ、なんで？あんなに仲良いやん。” その仲良いのが問題なんだよ〜‥。『だって章ちゃんもいつまでも一緒に居てくれるわけじゃないでしょ？』 “んー、それは俺にはわからへんけど笑” 『わたしもそろそろ彼氏とか欲しいし‥』

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“へ〜、彼氏とか欲しいタイプなんや” 『欲しいに決まってるじゃん〜』 もう、さっきから錦戸くん半笑いで話聞いてて、絶対わたしことバカにしてる。“ 側から見ると章ちゃんがいれば彼氏いらないってタイプに見えるけど” 『章ちゃんと彼氏は別なの。』彼氏は彼氏、章ちゃんはあくまでも幼馴染だもん。

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“ふーん、そんな彼氏欲しいん？笑” 『欲しい！』 “それなら俺と付き合ってみる？” 『へ？』 え、錦戸くん何言ってるの‥？冗談はやめて欲しい。って思うのに “冗談ちゃうし、俺は結構本気。” なんて表情を変えない錦戸くん。『いや、あの‥わたしは、』 “章ちゃん離れできるんやしちょうどいいやん”

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そんな風に言われて少し心が揺らぐ。『‥わたし、』なんて返せばいいかわからなくて言葉に詰まってたら “ ごめん、反応可愛いからいじめたくなった。冗談やから気にせんでええよ。” ニコってアイドルスマイルで笑ってそう言う錦戸くん。『そっか、冗談だよね。そうだよね。』学年1モテる錦戸くんだもん

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そんな話をしていたら、タイミング良く章ちゃんが帰ってくる「あれ、りょー来てたん〜？」“そうやねん、２人で話してたやねんな？” 『え、あ、うん‥』わたし今どんな顔してる‥？ どんな顔で章ちゃんと話せばいいかわからない。「ふふ、そんなに仲良くなったん？笑」『あ、うん‥仲良くなったかな、」

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錦戸くん言われたことは、なんとなく章ちゃんには言いづらくて、言えなかった。休み時間が終わって授業が始まっても錦戸くんから言われたことがずっと心の中に引っかかっていて 『‥あれ、冗談でいうテンションじゃなかったよね。』わたしの頭の中は錦戸くんのことでいっぱいになっていた。

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「帰るで〜。」あれから何事もなく授業も終わって下校時間。章大くんと２人で帰るいつもと変わらない帰り道のはずなのに “また明日話しに行ってもいいやんな？ ” 帰り際に手を振ってわたしにそう言った錦戸くんのせいでいつも通りじゃなくなった。いつもの帰り道なはずなのに、章大くんとの会話がない

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章大くんとの帰り道。 『そんなこと言わないでよ章大くん』 #エイトで妄想 pic.twitter.com/R51lvEUUE5

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章ちゃんとそんなことがあった次の日。なんとなく気まずくて自分から錦戸くんのクラスに行く。“あれ、来てくれるなんて珍しいやん。” 『ねぇ錦戸くん。』“ん、どした？章ちゃんはど居なくていいん？” 『章ちゃんはもういいの。』わたしの雰囲気を感じ取ったのか、錦戸くんは静かに話を聞いてくれる。

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『章ちゃんにね、錦戸くんのこと言ったの。そしたらね、幼馴染の任務終了やなって言われちゃった』寂しかった。章ちゃんだけは見捨てないって自信があったから。錦戸くんにこんなこと言ったってしょうがないのに、章ちゃんだけだったわたしは他に頼れる人もいなくて。“え、ちょ、待って。泣いてるやん”

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“ここで泣いたら章ちゃんも来るやろ” なんで錦戸くんに手を引かれて空き教室に行く。『‥ごめん、錦戸くんに言っても、』その瞬間ふわっと錦戸くんの香りに包まれて、抱きしめられてるんだって実感する。“ ごめんはこっちのセリフやん、弱み漬け込んで告白するなんてありえへんやろ？笑” って。

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『でもわたし‥、』 “章ちゃんのこと好きなんやろ？” 『へ、？』 抱きしめられたまま錦戸くんにそう言われる。章ちゃんはずっと幼馴染だったから恋愛対象になんて入れてこなかったけど、章ちゃんに突き放されて初めて気づいたこの気持ち。『‥っ、』“ほんまアホやん、こんなんなってから気づくとか笑”

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バカにしたように錦戸くんはわらうけど、今はその笑顔に救われる。『‥本当にごめんね、いつまでも泣いても困るよね。』泣き止もうと思うのに涙は思うように止まってくれない。そんなわたしに “ええよ、授業サボろ？ 好きなだけ泣いてええから。” ってずっと隣にいてくれた錦戸くんは本当に優しかった