太陽電池の歴史と直面する困難

@bunnyatake氏による太陽光発電の簡単な歴史解説。また、ビジネス的に見ても簡単に太陽光発電の拡充が簡単にいかない現状の説明。なにかを見ているわけではなく記憶からのツイートのため、ミスがあるかもしれないとのことです。
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タケ @bunnyatake

「原発はCO2を出さないからクリーンデスヨ」という理屈だって、考案したのは原発推進派じゃなくて排出権取引ビジネス拡大を目論んだ欧州人だし。都合がいい時だけ「欧州は自然エネルギー導入先進地域」と持ち上げないでいただきたい。

2011-04-25 21:05:04
タケ @bunnyatake

老人福祉でも環境がらみでもことあるごとに欧州を理想社会のごとく持ち上げる輩のおめでたさには辟易させられる。EUという理想と現実のギャップから生じた矛盾が、サブプライム問題やギリシャショックの震源になったというのに。欧州経済の停滞振りはアメリカや日本のそれよりさらにひどいのだが?

2011-04-25 21:11:33
タケ @bunnyatake

理論上妥当かはさておき、これから太陽電池を大々的に導入しようというのであれば08年の「スペインバブル」を踏まえない議論などあり得ない。が、意図的に隠しているのか不勉強なのかは知らないが、ことさらに太陽電池を持ち上げる論者からはなぜかこの話が聞かれない。

2011-04-25 21:49:29
タケ @bunnyatake

太陽電池は昔から存在したが、21世紀に入って急速に市場が成長したのは欧州で固定買い取り制度が導入されたことが主要因である。ドイツとスペインは全量買取を行い、特にスペインは世界最大の市場へと成長し、とにかく太陽電池を作れば売れる、という状態になった。

2011-04-25 21:52:24
タケ @bunnyatake

特に中国では新規参入メーカーが乱立し、太陽電池用のシリコンは品不足状態になって価格が高騰した。シャープが「これからは材料コストがかからない薄膜シリコン太陽電池だ」と言っていたのは07年ごろのことだ。

2011-04-25 21:54:30
タケ @bunnyatake

ところが08年になって、財政難に陥ったスペインが固定買い取り制度を大幅に縮小した。折悪しく勃発したリーマンショックもあって太陽電池需要は完全に冷え込み、市場は急落してバブル崩壊の様相を呈した。当時トップメーカーだったドイツのQセルズは大幅赤字に陥り、世界ランキングから転落した。

2011-04-25 21:56:53
タケ @bunnyatake

中国で乱立していた中小メーカーも大半が淘汰された。ちなみに世界最大の半導体装置メーカー米AMATはこの時期に「材料さえあれば素人でも太陽電池が作れる」と揶揄される製造装置セットを売りまくり、バブル崩壊により市場の先行きが暗いと見るやいち早く撤退した。実にしたたかである。

2011-04-25 22:00:44
タケ @bunnyatake

それから2年あまり経ち、欧州の太陽電池市場はやや回復傾向にあると言われる。が、ドイツが固定買い取り制度を縮小したため今年の需要は減退するのでは、という声もある。すなわち、太陽電池で採算の取れるビジネスを展開するにはまだまだ買い取り制度などの振興策は欠かせない。

2011-04-25 22:03:34
タケ @bunnyatake

というわけで、以上の背景を踏まえないで「脱原発のためにも太陽光発電導入拡大を」なんて言っている人たちはよほど素晴らしい腹案をお持ちなのか、あるいは何も考えていないかのいずれではないかと思ってしまうのである。

2011-04-25 22:07:02
まちゃぴこ @machapiko

@bunnyatake トゥギャってもいいですか、太陽光関連?

2011-04-25 22:07:51
タケ @bunnyatake

@machapiko それは構いませんが、記憶を頼りに書いたので細部に間違いもあるかもしれませんよ。ボロッカスに叩かれるようなミスはないと思いますが…。

2011-04-25 22:13:15