『ニッポンの書評』刊行記念トークイベント~homkithiさんのメモから

4月24日(日)、立川オリオン書房ノルテ店にて、豊崎由美『ニッポンの書評』(光文社新書)の刊行を記念し、豊崎由美氏と杉江松恋氏によるトークイベントが開催されました。 イベントに参加されたhomkithさんのツイートが興味深かったので、まとめてみた次第です。 ※+αでトヨザキさんのコメントも少しだけ追加。 ※版元名に間違いがあったので修正しました(4/27) 続きを読む
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homkithi @homkithi

お昼寝してたらこんな時間だよ。なんてこった。豊崎由美さんと杉江松恋さんによる『ニッポンの書評』刊行記念のトークイベント@オリオン書房ノルテ店、始まりまであと一時間。急いで支度しないと!

2011-04-24 15:00:11
homkithi @homkithi

車内広告で、午後の紅茶に「エスプレッソティー・ブラック」なるものがあると知る。これは飲んでみたいな。

2011-04-24 15:07:33
homkithi @homkithi

まあ、急いでいるとお財布を忘れることもありますよね…

2011-04-24 15:14:50
homkithi @homkithi

鞄に入っていたレポを読み返して、お二人とも寄稿なさっていることに改めて気づく。気づくの遅い。

2011-04-24 15:41:17
homkithi @homkithi

豊崎由美さんと杉江松恋さんによる『ニッポンの書評』刊行記念のトークイベント終了。書評の現在、書評の読み方、読んだ本について何かを書き提示するということについて学ぶ、充実した時間でした。まずはお薦めされた丸谷才一氏『ロンドンで本を読む』と篠沢秀夫氏の『文体学の基礎』を読もう、と。

2011-04-24 18:07:29
homkithi @homkithi

雨確認@三鷹。やれやれ。

2011-04-24 18:39:16
homkithi @homkithi

豊崎氏「職業としての書評はパイが限られているし、現実として減少傾向にある。限られたパイを食い合ったり、限られたパイの種類を自ら絞ったりしないような戦略を自覚的に取っていく必要がある。(要約)」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-24 19:39:27
homkithi @homkithi

豊崎氏「書評家一個人の読み方に誘導することが書評の役割じゃない。書評を読んだ人から、その人なりの読み方を引き出せなければ、その書評は失敗だと思う。(要約)」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-24 19:51:19
homkithi @homkithi

豊崎氏「BookJapanで査読する時のポイントはありますか」杉崎氏「私の考える良い書評の条件が5つあります」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-24 21:03:58
homkithi @homkithi

杉江氏「『1.対象の本に関心がもてる。2.読者をひきつける良い文章である。3.内容のまとめが正確である。4.媒体の読者に合っている。5.オリジナリティがある。』条件1に反するとつまらない自分語りになります。条件5だけで良い書評もあります。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-24 21:06:13
homkithi @homkithi

杉江氏「オリジナリティのある書評として、「おっぱい」に注目した渡りに船さんの書評(森見登氏『ペンギン・ハイウェイ』)があります。「おっぱい」が重要な要素ですので読み方としてはありだと思いましたし、ほんのり笑える書評でした。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-24 21:41:40
homkithi @homkithi

豊崎氏「自分語りのように見えて、原稿を面白くするために自分を切り売っている人もいる。すっと書評の中に入ってもらうための装置としての自分語りなら良いと思う。ただの自慢になっている自分語りは駄目です。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-24 21:51:20
homkithi @homkithi

杉江氏「丸谷才一氏が『ロンドンで本を読む』で良い書評の条件として3点挙げている。1.内容の紹介である。2.買うべき否かの評価である。3.一般の人が気づかないような視点からの批評を加えてステージを上げる。条件3が難しい。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-24 22:17:43
homkithi @homkithi

杉江氏「書評を書く上で、作品の背景にどこまで踏み込むのかという問題がある。時代背景や作家の書誌情報をどこまで入れればバランスを崩さずに書けるのか試行錯誤している。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-24 22:28:41
homkithi @homkithi

豊崎氏「書誌情報は入れたいですか。」杉江氏「文字制限がなければ入れたい。」豊崎氏「私は『知りたきゃ調べるだろ』という考え。不遜な言い方かもしれないが、私の書評が面白ければ、その人は情報を増やすためにきっと調べると思う。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-24 22:43:30
homkithi @homkithi

豊崎氏「書評講座で合評をしていると、みんな感動させてくれる書評を好むことに気づく。」杉江氏「書評に情報ではなく情動を求めているということですね。」豊崎氏「書評で泣かせるのは実は簡単。笑わせるのは難しい。私は書評に理知、考えるきっかけを求める。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-24 23:03:17
homkithi @homkithi

杉江氏「5年間、子どもの小学校で絵本の読み聞かせをしていた。ずっと笑わせる絵本を読んできた。最後には泣かせる絵本を読もうと考えていたけど、泣きに走るのは潔くない気がして初志貫徹、笑わせる絵本を読んだ。本の楽しみを教える意味で正しかったと思う。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-25 00:28:47
homkithi @homkithi

杉江氏「最初の絵本は『うんちしたのはだれよ!』。最後は『パパはジョニーっていうんだ』をやめて『ムンバ星人いただきます』に。先生は『最後でうんこの話かよ』って感じの呆れ顔でした。」豊崎氏「いやあ、下に『こ』がつく話は楽しいですよ。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-25 00:34:51
homkithi @homkithi

豊崎氏「私は子供のころから本を読んで分からなくもいいと思っている。『分からない』=『つまらない』ではない。どうして『分からない』のに『面白い』のかを考えている。『分からない』のに分かったふりした書評は最悪なんです。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-25 00:51:23
homkithi @homkithi

杉江氏「『対象についての愛がある』問題。『批評は対象への無償の愛が必要』と言われると『愛があっても駄目な人もいるのでは』と引っ掛かる。もっとも、愛してもいない作品を取り上げてくさすのは最低ですが。」豊崎氏「愛がかえって邪魔くさい人もいますね。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-25 01:05:40
homkithi @homkithi

豊崎氏「作品に対して愛を持つのは自由だけど、もし作品に人格があったら『貴方には愛されたくない、迷惑だ』というような人もいるんじゃないか。作品は黙っているから、私たち書評家は好き勝手し放題だけれど。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ(小説を含めた本の擬人化…)

2011-04-25 01:21:17
homkithi @homkithi

豊崎氏「私は本に対して愛もあるけれど、一番強いのは感謝。だから迷惑をかけたくない。迷惑とは正確じゃない紹介、作品を貶める誤読。逆に作品を面白くする誤読もあって、それはありだと思う。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-25 01:33:21
homkithi @homkithi

豊崎氏「精読して内容を間違いなく紹介するという礼儀をわきまえてなければ、愛なんておこがましい話。千野帽子さんの言葉だけれど『好きな小説から選ばれる私でありたい』と私も思う。愛があれば何しても良いと思っている…書評の多いこと。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ

2011-04-25 01:47:39
homkithi @homkithi

豊崎氏「雑読は大事。好きな分野はあって良いが、それだけでなくジャンル・媒体を問わず『表現』に対して好奇心を持つことで幅が広がる。分野を絞るのは歳とってからでもできる。若いうちは興味を持ったら片っ端から触れていけばいい。」『ニッポンの書評』トークイベントメモ(了)

2011-04-25 02:07:30
homkithi @homkithi

あと、本を擬人化する発想は興味深かった。そういう設定の創作は探せばいくらもあるだろうけれど、思い出したのが諸星大二郎氏の作品。推背図(緯書の一種)に関する話で大人になった阿鬼が五行先生から預かった本が一時的に人に化けて一緒に旅をするという…なんだか記憶がうすぼんやりです。

2011-04-25 02:36:15