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nanasaku93
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アニメーターの独り言。絵コンテ・演出・原画。

アニメーターは一般的に「カット単価」という尺度で仕事を受けています。なので「1カット」より「2カット」の方が報酬は多く(2倍)なります。でもどう見ても、「1カット」より「2カット」の方が多くの原画枚数が必要で、大変です。これを一人で受け持てば問題ありませんが、二人で分担したら揉めます。
2018-07-01 21:43:39
かつてのアニメーターは、たっぷりあるスケジュールのもと、一人で大量の仕事を抱えていました。そのため、あるアニメ1話の内容がこんな配分だったとしても、 pic.twitter.com/wRPU0wpr2g
2018-07-01 21:47:08

ところが、近年のアニメはスケジュールが無く、1話の中でアニメーターが僅かなカットしか担当しないケースが増えています。そのため、分担して受け持つことになり、 pic.twitter.com/62GuZt7LVs
2018-07-01 21:51:42

負担の差が生じます。ここにも現在のアニメ制作の抱える問題が隠れています。 続く。 pic.twitter.com/OIvSz2YYmM
2018-07-01 21:53:54

アニメーターを最も困らせる事態、それが「レイアウト戻しの遅れ」です。レイアウトとは原画マンが仕事で最初に提出するもので、それが手許に戻ってきた時に原画マンは「原画」の仕事に取り掛かれます。ところが、そのレイアウトがなかなか戻ってこない…という事態が現場ではよく起こっています。
2018-08-16 00:47:35
まずレイアウトとは何なのかを見ていきましょう。原画マンは「作打ち」後、自分の担当するカットのレイアウトを描きます。例えば、絵コンテにこんなカットがあったとします。 pic.twitter.com/PAK1BfCjoW
2018-08-16 00:52:34

絵コンテの絵は省略した絵なので、原画マンはキャラクター設定画に合わせて「レイアウト用紙」にこんな絵を描きます。 pic.twitter.com/7TpzEhVfuG
2018-08-16 00:56:08

アニメは「絵」ではありません。動くものです。なので、レイアウト段階で 動きの設計もしなければなりません。そこで必要なのが「ラフ原画」と「タイムシート」。最近のアニメ制作では ここまで完成させるのがレイアウトという仕事です。 これがラフ原画。 pic.twitter.com/e4jKk7fOyY
2018-08-16 01:01:51
原画マンが最初に提出する素材一式。 これが制作を通してまずは演出の手に渡ります。 pic.twitter.com/5dNXLNQKBk
2018-08-16 01:06:08

演出がそのレイアウトをチェックします。見るのは①構図②芝居③撮影指示など他部署への指示表記。しかし、出来によってはすんなりとはいかず… pic.twitter.com/oEZEnf9Whx
2018-08-16 01:10:31

続いてレイアウトは作画監督の許へ。主に見ているのはキャラクターが描けているかどうか。問題があれば①②③にも手を入れます。しかしここでも… pic.twitter.com/UbWmyXXeiy
2018-08-16 01:13:55

「忍たま」だとここでチェックは終了ですが、多くの作品ではこの後、レイアウトは総作画監督の許へ。内容によっては更にメカ作監、小物作監、エフェクト作監の許へと運ばれます。
2018-08-16 01:19:13
ところが、その頃総作画監督はまだ前の仕事の真っ最中だったりするのが近年のパターン。 pic.twitter.com/9FwsKiEQNY
2018-08-16 01:21:54

原画マンの所に全てのチェックが完了したレイアウトが戻ってきたのは締め切りの前日、なんてことも…。 pic.twitter.com/TBtnD4Kpgk
2018-08-16 01:24:30

当然、その後の工程(動画・仕上げ・撮影)にも皺寄せが行きます。スケジュールはたっぷりあったのに結局有効に使い切れず、いつの間にか時間が経ってギリギリで完成。制作現場ではこんなことも起きているのです。 pic.twitter.com/DGRo5fDSxh
2018-08-16 01:28:57