ダークスパイナーの評価から始まる、ネオゼネバス帝国建国戦争とゾイド世界の電子戦のお話

極光 @yasen_kyokkou

露骨なサムネ用！っていうツイートですいませんけど、この広告好きなんですよね僕…… そんなわけでこないだのダクスパと電子戦の話、軽くまとめるよー pic.twitter.com/V2W5Z3QAbC

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たぶんゾイドで一番「電子戦」にスポットがあたった時代、なんかもうこれ後でちょっと自分用にまとめておきたいくらい。めんどいけど。

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ダークスパイナーは同時代唯一のS+評価をされている「電波撹乱能力」を持つゾイドである。 帝国に、特にガイロスにこれに並ぶゾイドはなく、共和国でこれに追随してるのは近代化改修されたゴルヘックスでS-評価。

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電波撹乱能力ってのは端的に言えば「相手のレーダーを潰す」ことですよ。 そこらの非電子戦ゾイドの索敵能力が高かろうが生半可なレーダーではこの撹乱・妨害で目を潰されちゃうんですよ。 ダークスパイナーの「攻撃的電子戦」ゾイドたる最大の特徴は敵機のコントロールを奪うところだけど、

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「デジタル計器を狂わせる」「操縦不能にする」「最後には偽の制御データを送り…」の文にもある通り、敵のレーダーを無力化し、相手の目（センサーから得る情報を示す計器）を狂わせ、「コントロールを奪うほどの強力な電波を浴びせずとも十分に戦闘能力は奪える」点にあるんですよ。

極光 @yasen_kyokkou

索敵能力よりも電波撹乱のほうが大事…とまでは言わんけど、電子戦ゾイド以外で「索敵能力」を高評価されてる機体も多いけど、「電波撹乱能力」は基本的に電子戦ゾイドしか持ってないし、S評価持ってる機体なんて両軍通じてほとんどいないんですよ。

極光 @yasen_kyokkou

戦闘、特に奇襲攻撃においては「敵を探す」ことよりも「敵の目を潰し耳をふさぐ」ことのほうが大事なのはきっとわかってもらえると思います。 その意味でダークスパイナーが時折「最強の電子戦ゾイド」という評価がされるのは割と正しいと思ってるんですけど理解していただけませんか。

極光 @yasen_kyokkou

ダクスパ、純粋な戦闘能力でいくと中距離以遠の射撃能力持ってないの以外はフューラーの1ランク下くらいで、格闘能力はジェノザウラーとかエレファンダーとかと同等のA-、運動性能もこのクラスだとティラノ系に次ぐ評価のAなんですよね。 遭遇したくねぇーー！！

極光 @yasen_kyokkou

さて、もう少し、そもそも「電子戦」とはなんぞや？という話を、まぁほぼ自分で見返すためなんですけどまとめておこうと思います。 電子戦とは元来、銃砲を撃ち合うのではなく「電磁波を使った戦い」という意味合いで、無線通信、無線傍受、電波妨害に始まります。

極光 @yasen_kyokkou

現代ではもっと「エレクトリック」に広い意味を持たされてるらしいですね。で、電波やら電子機器やらを使った「電子戦」はざっくり3つに分けられます。すなわち ・電子支援 ・電子攻撃 ・電子防護 です。 超ざっくり言えば電子支援がレーダーみたいな探査、索敵、情報共有でわかりやすいやつです。

極光 @yasen_kyokkou

電子攻撃はこの電子支援を逆手に取って欺瞞を行ったり、それ自体を妨害したり、はては電磁波によって直接相手にダメージを与えることを指します。 ダークスパイナーが得意とする電子戦はこっちなわけですね。索敵能力だけを見て電子戦能力がゴルドスやゲーター以下とかいう扱いはまっったく不当です。

極光 @yasen_kyokkou

電子防護はこれら電子攻撃から自分や味方を守るためのものです。 実際電磁波向けられて機体ぶっ壊すような電子攻撃に対する防護手段ってなんでしょうね。 逆位相の電磁波をぶつけて相殺する？ そういえばガンブラスターの超電磁シールドはグランチャーのジャミングを防いでたな。

極光 @yasen_kyokkou

さて時々「チート」扱いされるダークスパイナーですけど、ぶっちゃけその前兆はあったんですよね。 閃光師団がグランチャーのジャミングで動けなくなった時、「何か仕掛けてきた」くらいは気づいたと思います。 しかし共和国軍はそれに対する防護策を全く講じられないまま本土奇襲を受けてしまいます。

極光 @yasen_kyokkou

ちょっと時間軸を戻して西方大陸戦争。 前のツイートでも少し触れましたけど、この頃の電子戦の様相はどうだったのか？というのは当然描写されてませんが、共和国はゴルドスを、帝国はゲーターをそれぞれ配備。しかしその数には二桁の開きがありました。両者の性能差を考えても、帝国の優勢でしょう。

極光 @yasen_kyokkou

初戦の帝国快進撃の裏には、常に最前線から情報をもたらし、敵の通信や索敵を妨害し、欺瞞・撹乱を実施したゲーターの姿があったと思われます。レドームスペシャルなんて改造機も投入してる具合。 共和国はというと…プテラスにレドームのっけた電子支援機をウルトラの着弾観測に使いました。

極光 @yasen_kyokkou

一応、暗黒大陸戦では（どう見ても改造ベースに鉄竜騎兵団の機体を使ってる）スプラットなる電子戦機っていうか早期警戒機みたいなゾイドを投入したりはしてるんですが、共和国の電子戦の主力はずっとゴルドス1機種でした。その数、2100年9月時点のデータ（ファンブック2巻）で200機。

極光 @yasen_kyokkou

電子の戦いは、ぶっちゃけ帝国の大勝だったと思います。しかし幸か不幸か、いやぶっちゃけプロイツェンの策略なんで不幸なんですが、共和国は電子戦でガイロス帝国にボロ負けしながらも戦争には勝っちまったのです。

極光 @yasen_kyokkou

ガイロス帝国の主力電子戦機もゲーターという、ゴルドスよりは新しいけど、中身はアップデートしてるとはいえ、大概古い機体。 どっちも古い電子戦機をアップデートして、その後はちょっと改造機を投入するだけで後継機も用意しないまま戦ってたわけです。

極光 @yasen_kyokkou

ともすれば、共和国には「ゲーター相手だしゴルドスでなんとかなった」（実際はなんとかなってない）という驕りもあったのかもしれません。ただ脳筋が行き過ぎてただけかもしれません。あるいは、ガイロス帝国がゲーター以上の電子戦機を投入しなかったのは、プロイツェンの……

極光 @yasen_kyokkou

思えばゲーターしか用意しなかったのも、プロイツェンの策略だったのかもしれません。 両軍がこの程度の電子戦を繰り広げている裏で、鉄竜騎兵団向けに次々と次世代の電子戦機を開発させてたわけですので。

極光 @yasen_kyokkou

閃光師団がグランチャーの電子攻撃に遭遇した時点で、共和国軍全軍が応急的でも何らかの電子防護策を講じていれば…少しだけ違った結果になっていたかもしれません。 しかし誰もそんな事は考えず、そんな余力はどこにもなく、その後共和国が取り組んだのはガイロス帝国との全面会戦への対応でした。

極光 @yasen_kyokkou

まぁそんなこんなで、共和国は ・地中からジャミングフィールドを展開して電子機器に機能不全を起こすグランチャー ・ゲーターと同等の電子戦能力と、渡河揚陸能力と、火力と装甲を併せ持つキラードーム ・ジャミングウェーブで機体コントロールさえ奪う最強の電子攻撃機ダークスパイナー という布陣を

極光 @yasen_kyokkou

アップデートしてるとはいえ、基礎設計が70年も前の電子戦機であるゴルドスだけで迎え撃つことになってしまったのです。 悲惨！！

極光 @yasen_kyokkou

時代遅れの電子戦機をたった100桁台しか持たない（しかもその大半は暗黒大陸に投入されている！）共和国軍の本土守備隊に対し、鉄竜騎兵団=ネオゼネバス帝国軍の電子戦機は赤子の手をひねるように目を潰し、耳を塞ぎ、声を奪い、連携を絶ち、同士討ちを誘発させ、疑心暗鬼に陥らせたと思われます。悲惨

極光 @yasen_kyokkou

で、共和国がやっと取った防護策は、「古代チタニウム合金によりジャミングウェーブを遮断する」機体の開発でした。すなわちゴジュラスギガ。 いや、それ、その1機種しか動けないってことじゃ？