反LGBTの旗手は伏見典明が育てたといっても言い過ぎではないだろう

一つの見解としてまとめてみました。
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とし兄い🏳️‍🌈 @higetoshipon

北海道在住のアラカンゲイ。アート関係の仕事してます。165*78*ED凹、下駄顔専、メガネ専。ここではゲイコミュニティ向けに発信してます。顔なしさん&鍵垢はブロ解してます。

とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

松浦大悟氏、森奈津子氏、冨田格氏といった反LGBTの旗手がすべて「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」を拠点として排出されているのは、伏見典明氏が育てたといっても言い過ぎではないだろう。氏は第1回のクィア学会の挨拶でまずは「あなた方はおかしな人です!」と言っていた。ちょうど10年前である。

2018-11-01 17:09:22
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

伏見氏はそれ以前から反LGBTのへ考えを熟成させていた。週刊金曜日の謝罪に端を発した『おカマは差別語か』のシンポジウムや出版が2002年、「ひとは差別をなくすために生きるのではない」と銘打った『欲望問題』が2007年。日本最初のゲイ・アクティヴィストは徐々に反アクティビィストに進んでいく。

2018-11-01 17:24:04
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

どの出版もポッド出版。伏見氏が苦渋の時期にすくってくれたのは、LGBTではない。篤志家の異性愛者だ。以後、編集者や出版社は主に異性愛理解者、すなわちアライによって進められていく。名著『さびしさの授業』はちくまプリマー。同性愛者を含む十代に向けての著述になっている。

2018-11-01 17:33:20
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

「LGBTビジネスで成り立つのはパンツくらい」という発言もあった。ちょうどPROPAGANDAが好調だった頃。エロを含んだ雑誌G-Menですら「雑誌の発刊当初から経済的には苦しかった」そうだから、華やかに見えても、LGBTビジネスにはむずかしいものがあったらしい。伏見氏の文筆活動も危うい中で進められる

2018-11-01 17:38:18
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

2000代に入る少し前から筑摩書房から雑誌の掲載をとったムック本「クィア・ジャパン」が発刊される。第3号は魅惑のブスと題したマツコ・デラックスをフィーチャー。プロデューサーとしての能力を発揮する。 同時に砂川秀樹氏らと行った対談で、QUEERの意味を勘違いしていたことを明らかにしている。

2018-11-01 17:53:21
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

QueerはLGBT全体の連帯を図るだけの言葉ではなく、徹底した構築主義の上にたった言葉だ。そこでは、すべてのセックスはジェンダー(つまり文化的構築物)であり、性的指向もその上に成り立つため、あらゆる性的コードが相対化される。クィアリーディングはコードによって隠されていた欲望を読み解く。

2018-11-01 18:08:08
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

ところが伏見氏は、Queerはあらゆる性的少数派が連帯するだけの言葉であり、その構築主義的な意味合いには注意を払っていなかった。半ば勘違いしたまま「クィア・ジャパン」を創刊したのだ。そこから構築主義やLGBT連帯への疑問の芽が芽生えたと推測される。

2018-11-01 18:12:29
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

当時、伏見氏の「代表性」を疑うひとは少なくともゲイ当事者にはいなかったと思う。もっとも早く公的にカムアウトし、性的四元論をなし、イベントや執筆をこなす姿はゲイの代表にふさわしかったと記憶している。だからこそゲイバーを始めた伏見氏を意外に思ったのではなかったか。

2018-11-01 18:21:07
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

A day in the lifeに行ったことのないわたしは、そこを語る資格は持たない。ただ、いまは反LGBTの旗手となった方々が、かつてはLGBTの代表者であった事実は私でもよく知っている。メジャー志向の強い伏見氏は彼らによく声をかけ、店にも誘い、また文章をフォローしていた。

2018-11-01 19:55:20
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

ここでのポイントは「代表性」と「メジャー志向」「LGBTでは食えない」という3点であろう。LGBT活動家の大半はそれらを志向しているわけではなく法の下の平等を求めているだけだ。「代表性」と「LGBTで食う」ことを考えると、政府から助成金をもらう繁内幸治 氏らの「理解増進系団体」になる。

2018-11-01 20:11:33
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

「LGBTで食う」ことだけを考えると、博報堂などの広告代理店がつくった、企業や学校のアドバイザーとなる団体、虹色ダイバーシティ系団体となる。そして3つともへの志向が強いのが、A DAY系統の反LGBT活動家の「ライター」たちなのだ。それぞれが出版というものと深い関わりを持っている。

2018-11-01 20:16:57
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

この講座は中村うさぎ氏まで取り込まれているのかどうか。たしかに網の目のような権力関係を有する現代では、あるマイノリティに属していても、ある集団ではマジョリティというのはよくある話。そういう深い話なのか、単にもはやLGBTはマイノリティではないという話なのか…。 rikkyo.ac.jp/events/mknpps0…

2018-11-01 21:49:57
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

実際に、反LGBT活動旗手に中年ゲイが多いのは、人数の問題ばかりではなく、単にLGBTであっても「男だから」ということにしか過ぎない場合が多い。

2018-11-01 21:51:52
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

日本で、中高男性は権限なのである。ゲイは表向き隠れてさえいれば、ゲイバーに通おうが発展場に行こうが、ただの中高年男として機能する。しかも性的満足や政敵刺激の備給は「隠れてさえいれば」異性愛者以上に得られるのである。アイデンティティの問題さえなければ、LGBTリブは邪魔なだけであろう。

2018-11-01 23:13:51
とし兄い🏳️‍🌈「Queer?Art?」『この国(近代日本)の芸術』 @higetoshipon

ちなみに、ごくごく最近まで、ゲイのなかでは結婚しているゲイの方が評価が高く、女装やトランスには厳しかった。性的評価をすれば、既婚ゲイは男らしく見え、女装は当然女性的に見える。こうした性向は、三島由紀夫に顕著であるように、即座にホモソーシャルと結びつく。男社会である。

2018-11-02 00:06:18
北丸雄二💙💛❤️🖤🤍💚 @quitamarco

ジャーナリスト、作家、民主主義者。在NY25年を経て18年から東京。ラジオ及びネット番組などでニュース解説の他、政治や文学、ブロードウェイ翻訳も。2021年『愛と差別と友情とLGBTQ+』で紀伊國屋じんぶん大賞2022で2位。2022年は絵本『ぼくらのサブウェイベイビー』と上演戯曲『アナザー・カントリー』を翻訳したよ。

kitamaruyuji.com

北丸雄二💙💛 @quitamarco

うーん、伏見さんへの評価はちょっと違うような気がするな。伏見さんは反LGBTじゃないよ。巷間安売りされるその言葉には疑義を挟んでいるけど。 twitter.com/toshi9monsters…

2018-11-02 07:23:52
北丸雄二💙💛 @quitamarco

@toshi9monsters 伏見さんはLGBTが人口に膾炙するずっと以前から「反LGBT」というより「汎LGBT」だと思ってた。そこからは「反」も「脱」も生えてくる滋養に満ちた土壌だったと思ってる。一番初めに日本のゲイリブとアメリカのゲイリブは違うと言ってきたのも彼だし、ビアンやトランスに関しても彼が荒野を拓いたし。

2018-11-02 13:07:24
北丸雄二💙💛 @quitamarco

@toshi9monsters とし兄ぃさんの最近の極めて鋭い考察は感服してるけど、伏見さんに関しては見くびりすぎだと思う。あの人は、かなりの化け物。こないだの小倉さんとの鼎談での「某店」は「A Day」のことなんだけど、そういう思いがあって、私はそこは「そうなの?」と首を傾げたままでしたw。

2018-11-02 13:13:47