学ぶことは楽しいゲーム

「ひとまとまりの自動処理」にまで学習を成立させるには、「再現性への確信」が必要、再現性への確信は、膨大な体験的蓄積が必要、体験を蓄積するには、楽しむことが大切。
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shinshinohara @ShinShinohara

「人間ってナンだ?」という人工知能についての番組、子供が学習していく様子と同じなので面白い。というより、深層学習が、子どもの学んでいく様子を研究し、活かしているものだからなのかもしれない。深層学習のことを知ると、子どもはどうやって学ぶのかがよく分かる。

2018-11-04 06:57:50
shinshinohara @ShinShinohara

息子は長らく、3と4の和を、3つの点と4つの点を打って、それから全部数えるということをして求めていた。3と4の和が必ず7になるとは知らなかったからだ。しかし、何度も何度も計算するうちに、分厚い体験的蓄積が「3と4は、足すと必ず7になる」ということを教えてくれる。

2018-11-04 07:00:45
shinshinohara @ShinShinohara

そうすると、「3と4の和は7」というひとまとまりの自動処理が頭の中で成立するようになり、もはや3つの点と4つの点を打つ必要もなく、「7!」といきなり答えを出せるようになる。しかしここまでには、たくさんの試行錯誤を重ねて得てきた体験的蓄積が必要。

2018-11-04 07:03:12
shinshinohara @ShinShinohara

足して7になるものは、1と6、2と5、3と4、4と3、5と2、6と1がある、ということを知るには、1と6の和が必ず7になり…という「再現性への確信」が成り立つだけの体験的蓄積が必要。そして、これらの和は7になるパターンとして、ひとまとまりの自動処理として、ようやく頭脳内に成立する。

2018-11-04 07:07:15
shinshinohara @ShinShinohara

何度数え上げても7になる、という分厚い体験蓄積があって初めて「再現性への確信」が得られ、その確信があって初めて「1と6、2と5、3と4、4と3、5と2、6と1の和はすべて7になる」という「ひとまとまりの自動処理」が成立し、計算が速くなる。それまではひたすら、蓄積が必要。

2018-11-04 07:09:49
shinshinohara @ShinShinohara

体験的蓄積が、ひとまとまりの自動処理を生む、という「現象」は、深層学習とそっくり。深層学習も、失敗も含めた数多くの体験を蓄積し、その中から「成功に導いた処理」をひとまとまりの自動処理として成立させていき、効率よく動作するようになる。子どもが学習するのと同じ仕組み。

2018-11-04 07:12:26
shinshinohara @ShinShinohara

人工知能は「体験的蓄積をせずにはいられない」ようにプログラムするからそうするが、子どもの場合はどうか。「ひとまとまりの自動処理」として成立するには、膨大な体験的蓄積が必要。体験的蓄積をするには、楽しむことが大切。楽しければ繰り返しが苦にならない。

2018-11-04 07:14:41
shinshinohara @ShinShinohara

「楽しむ」ことこそが、子どもの学習で一番大切なこと。学ぶことは、ゲームの中でも特に楽しいものの一つ。しかしこれをノルマ化し、義務化すると、とたんに楽しくなくなる。楽しくないならやりたくない。やりたくないから体験が蓄積していかない。蓄積がないから「ひとまとまりの自動処理」もない。

2018-11-04 07:17:05
shinshinohara @ShinShinohara

学ぶことは楽しいゲーム。しかも生涯続けられる楽しいゲーム。ゲームとして楽しんでいればいいんじゃないかな、と思う。

2018-11-04 07:18:28