ベルトラン・ジョルダン『人種は存在しない』読書メモ集

荒木優太 @arishima_takeo

「今日、「人種差別」という用語をいたるところで耳にする。若者に対する差別、肥満した人に対する差別、さらには、フランスの大手スーパーマーケットのキャッチ・フレーズに「スーパーに新たな人種が誕生」というものまであった」（ジョルダン『人種は存在しない』）。なんじゃそりゃ。

荒木優太 @arishima_takeo

「アメリカ独立宣言の起草者でもあるトーマス・ジェファーソンが「すべての人間は平等につくられた」とアメリカ独立宣言に記しても無駄だった。そのように語ったジェファーソン自身は、自分の農場で奴隷を所有し続けた」（ジョルダン『人種は存在しない』）。ミルかよ。

荒木優太 @arishima_takeo

「ゴビノーは、「地球に気候エネルギーが存在したために、人種が登場したのである」という、わけのわからない理屈を持ち出す羽目になった」（ジョルダン『人種は存在しない』）。ウケる。

荒木優太 @arishima_takeo

われわれ全員はアフリカ出身であるので、われわれの遠い祖先は肌の黒いアフリカ人だった。自然選択で色が白くなったのは、ヨーロッパ人であって、その逆ではない…‥。byジョルダン『人種は存在しない』

荒木優太 @arishima_takeo

「これとは逆にアフリカでは、ほとんどの大人は乳糖に耐えられない。よって、人道支援として彼らに粉ミルクを無償配布しても、期待した成果は必ずしも得られない」（ジョルダン『人種は存在しない』）。目から鱗じゃん？

荒木優太 @arishima_takeo

じゃあなんで粉ミルク配ってたんだろ。或いは、粉ミルクは修辞で、実際は違う支援品が選択されてたんだろうか。

荒木優太 @arishima_takeo

どうでもいいけど、ジョルダン本ってへんなとこで三点リーダー使いすぎだろ。ラノベかっ。

荒木優太 @arishima_takeo

「最も驚くのは、大昔に絶滅したオオツノシカと呼ばれるダマシカの仲間である。そのツノの差し渡しは、大きいものでは三メートルに達した。肩高二メートルほどの動物にとってさえ、これはかなり場所ふさぎで煩わしいものであったに違いない」（ジョルダン『人種は存在しない』）。ウケる。

荒木優太 @arishima_takeo

われわれの肌の色が、黒色、白色、黄色であっても、また、われわれの容姿が異なっていたとしても、われわれ人類はたった一つの種なのだ。われわれは、プードル犬とシェパード、あるいは二頭のゴリラ、二頭のチンパンジーよりも、はるかに遺伝的に近い存在なのである。byジョルダン『人種は存在しない』

荒木優太 @arishima_takeo

恐怖、憎悪、これまでに犯した罪がぎっしりと詰まっている人種という言葉に込められる意味は、実際にはなかなか変わらないだろう。したがって、人種という言葉は、誤解を避けるために使わないほうが無難である。だからこそ私は祖先という言葉を用いたのだ。byジョルダン『人種は存在しない』

荒木優太 @arishima_takeo

ジョルダン『人種は存在しない』読了。原題は「複数形の人類」。タイトルが出オチなので説明不要かとも思うが、生物学的人種概念の空疎さを現代遺伝学から学ぶ。他方、今日のDNA分析によって祖先集団は明確化できること、祖先によって能力差が出るかもしれない（が証明は難しい）ことは注意すべし。