2018年11月15日

木藤亮太+絓秀実『アナキスト民俗学』読書メモ集

木藤亮太+絓秀実『アナキスト民俗学――尊王の官僚・柳田国男』(筑摩書房、2017)の読書メモをまとめました。
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荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「今なお柳田を論じる際の決定版的な評伝として吃立している大冊『柳田国男伝』(一九八八年)の監修者である後藤総一郎(一九三三-二〇〇三年)は、六〇年安保では全学連(主流派)の明治大学の活動家であり、橋川の示唆を受けて柳田研究に向かった」(『アナキスト民俗学』)。へぇー。

2018-11-12 15:17:04
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「そもそも、『日本近代文学の起源』という著作にしてからが、日本の近代文学が「封建的」で特殊だとする旧来の史観に対して、「日本近代文学」なるものは存在しないと、主張するものだったはずである」(『アナキスト民俗学』)。ここは小谷野敦とは違う認識だね。

2018-11-13 13:11:12
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「「大逆」事件以前に幸徳の下を去ったこと、岡山に帰郷してクロポトキン流の「園芸」にたずさわっていたことは、その証明である。まさに、『田園・工場・仕事場』のラインにほかならない」(『アナキスト民俗学』)。園芸は本当にクロポトキン的か。あとで考えたい。

2018-11-13 13:47:22
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

やはり「園芸」という言葉がいつ発明され、当初どのような営みを指していたのかを調べる必要がある。

2018-11-13 13:49:42
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「クロポトキンの地理学上の発見が、シベリアというロシアの周縁地域でなされているということである。自伝の記述に即しても明らかだが、クロポトキンの地理学的・地質学的遠征は、ロシアが近代国家として創造されていく過程における「不死の身体」とその周縁の確定の試み」(『アナキスト民俗学』)。

2018-11-13 14:07:37
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「椎葉村という周縁における「社会主義の理想」の発見は、クロポトキンの読書によって、あらかじめ決定されていた出来事だということである」(『アナキスト民俗学』)。ここはとてもスリリングだね。

2018-11-13 14:09:40
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「柳田は、しばしば、自身を民俗学に導いた書物として、ハイネの『流刑の神々』(一八五三年)とアナトール・フランスの『白い石の上で』(一九〇五年)を挙げている(両書とも、柳田や当時の書名表記はさまざまだが、本書ではこれに統一)」(『アナキスト民俗学』)。へぇー。

2018-11-13 14:39:10
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

柳田においても、過去から未来へと連綿と続くがごとき、「日本」なるものは存在しないのである。by『アナキスト民俗学』

2018-11-14 16:45:34
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「創価学会の創設者・牧口常三郎は、その出発において地理学と民俗学を志向し、柳田とともに日本民俗学の創生期に活動した」(『アナキスト民俗学』)。へぇー。

2018-11-15 13:01:02
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

柳田神学における顕教と密教は、互いに対立しながらも、天皇制を蝶番にして相互補完的な関係にある。江藤淳と丸山真男がそうであったように、である。by『アナキスト民俗学』

2018-11-15 13:18:34
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「いわゆる熊楠曼荼羅に象徴される熊楠のアジア主義に対して柳田の相対的な一国主義、という側面を無視することはできないと思われる」(『アナキスト民俗学』)。なるほど。

2018-11-15 13:22:33
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「熊楠はそこで、相互扶助と見えるものが、実は優勝劣敗的なものであると指摘し、クロポトキンを批判している。熊楠は、その著述で何度も援用しているように、むしろスペンサー主義者(あるいは、スペンサー的に解されたダーウィン主義者)である」(『アナキスト民俗学』)。スペ批判文もあったよね?

2018-11-15 13:27:54
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

(なお、鶴見和子は、熊楠のクロポトキン批判を、欧米思想に無批判でないこととして称賛しているが、贔屓の引き倒しであろう)。by『アナキスト民俗学』

2018-11-15 13:29:29
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

「われわれの考えでは、「生活世界」と「客観的科学」との乖離を「止揚」するものとして、一九三〇年代の「危機」の時代にその相貌を顕在化しはじめた柳田の粗先崇拝神学は、一種の「超越論的」哲学として受容されたという意味で、相関主義と捉えることができる」(『アナキスト民俗学』)。へぇー。

2018-11-15 13:43:26
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

木藤亮太+絓秀実『アナキスト民俗学』読了。隠れクロポトキン主義者だった国家官僚・柳田國男の新たな全貌に迫る。合祀問題に拠らない熊楠との比較(アジア主義vs一国主義)、あと橋浦泰雄の記述が厚かったのが嬉しかった。とても面白い。

2018-11-15 14:04:32
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

アナ民のキー資料になる柳田「クロポトキンとツルゲーネフ」、ここで念頭におかれている、クロポトキン『田園・工場・仕事場』は、有島武郎がクロポトキンと直接会ったさい本人から献本された著作でもある。有島研究者としてもなにか応答したくなる一冊。

2018-11-15 14:09:27
荒木優太(新しい本が出たよ) @arishima_takeo

ところで、最終章で柳田最大の賭け金は「祖先」でそっからメイヤスーの相関主義批判&祖先以前性と比較されながら展開していくんだけど、これ、この説明のとおりなら、別に大したこといってないんじゃないの? レヴィナスのイリアとか埴谷雄高の『死霊』とか読んどきゃいいんじゃね。

2018-11-15 14:15:08

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