1988年11月18日（金）の旅日記（236日目・ブカレスト→ルーセ）

桃岩荘人 @namihei1224

11/18 0700起床、支度。0800宿の支払いOK。640Lei（3泊＋昨日の朝食1回35L）。今朝の飯は近くのⅡのホテルで。寒くてたまらん。冷えこんでる。シュラフふとん、ここ3日大活躍だった！ゆっくり食べ（しょっぱいハム、バターにティー）、少しパンもらい0930宿出る。Hotel Oltenia, Calea Grivitei 90. pic.twitter.com/YBVi5pt0Mc

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ザックを担ぎGrivitei通りを北駅に歩きながら、久々に口から出た歌。「二日歩記替え歌」 すみなれた部屋を今日限り引き払い、また次の・・・ 最後の荷物をザックに詰め込んだら・・・ 一人旅の僕に君はどんな時でも・・・ 写真はブカレスト北駅前の朝。 pic.twitter.com/z4XTZ2rLOs

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1030 座席券を入手。ブルガリア国境の街、ルーセまで８L。ないと乗れないと言われる。定刻11:30のソフィア行き。遅れているようだ。手紙書いたりして駅でひたすら待つ。1330ようやくブカレスト北駅を出発。2時間遅れ。ルーセをあきらめ、ソフィア直行することにする。ソフィアの駅で野宿できるだろう。 pic.twitter.com/3ug0Rp96ih

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乗り込んだのはキエフ始発の列車のようだ。まったく第二世界だといくら遅れてもかまわんようだ。遅れの表示、分数が3桁表示。日本じゃありえんど、ま、高いけど。ブカレスト止まりの車両から、どんどん荷が下ろされていく。大型テレビを家族で大事そうに梱包しなおしている。

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太陽はいい日差しをくれるのだが、寒い。車内はあったかい。冬（11月～？）は国際列車か急行は全車両暖房入っているようだ。ジョルジュ行きの車両でなくてよかった。俺はそれがポーランドの時からひかっかってたんだ。だってありえるぜ、ま、同室の人々、ソフィア行くってから安心だけど。

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席もなれたもんで、一番にいい席とっちゃった。番号関係なし。へへ～ さらば泥と屈折の国。さらば森の彼方の冬の街、さらば白き姫君よ。 いよいよ東方オリエント、めざすは憧れのイスタンブール！

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陽気なラテンの国は今、「泥と屈折の国だ」とブカレスト大学の日本語指導の先生はおっしゃった。かつて、いや今でさえ本当は豊かであるのに苦しい生活を強いられていることが第三世界とは別の意味で、大変不幸であると思う。

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と同時に彼の国の借金の一部は日本が貸し付けている（高利貸のように）のを忘れてはならない。

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翌1989年、チャウシェスク大統領は累積債務を繰上げ全額支払い完了すると発表した。冬の国トランシルヴァニアに春の陽が帰ってくる日は近いとそのとき感じた。

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来るときもそうだったが、このルーマニア平原、あちこちに平たい森がある。林というか、面白い。ここへ逃げ込んだのかな。まもなくTypicalと思われる東同士の国境越え。コントロールと称し、工員が天井裏、椅子の下を検査。まだドナウは見えない。 pic.twitter.com/Pe1nbdvQA2

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jルーマニア国境の駅、ジョルジュで出国審査。偽装工作（アラド民泊分をテミショアラとブラショフでホテル泊していたことにする）を試みるが、やはりビザに押された入国日からの滞在日数と、両替レシート上の金額でひっかかった。しかし英語ができるとなると堂々たる態度で押し切る。 pic.twitter.com/O3yKhS26bt

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この、10月19日にウイーンで取得したビザの滞在日数は、なぜか中途半端な19日間（入国後）だった。

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説明というか主張勝ち！少しびびったが解決する前に列車はジョルジュ北駅を走り出していた。冬草というのか青々と広々と綺麗だ。やはり景色みれるだけいいと思う。ほどなくドナウを跨ぐ国境の鉄橋。ここまで来るとドナウも大河、1954年に架けられた友好橋。両国間唯一の橋。 pic.twitter.com/8hyWqBaIIM

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ルーマニアとブルガリアの国境、ドナウ川を渡る。 pic.twitter.com/K18qeU2pk6

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20分ほど経った1550、突然国境上で意を翻し、やっぱソフィア直行をやめ1552ルーセ駅に降り立つ。下車したせいか、荷物検査なし。パスポートコントロールも楽勝。ツーリストと言うと少しは驚いてはいたが、ま、対岸ルーマニア程の食糧事情のひどさではないのだろう。 pic.twitter.com/0pK97st1HA

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ブルガリア国立銀行の支店で20＄現金を両替→49レバ（L）。１L≒50円。ここは親切だがドイツ語オンリー。一方駅のInfoは不親切。歩きつつ必死にPIRIN探す。なし。シリアの留学生（英語、ブルガリア語、エレクトロニクス）に世話になったりで街の中心にあるinfoへ。благодаря≒ベゴダリャ＝ありがとう pic.twitter.com/uPSPeJefSI

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こんなとこに非営利のもの作るの高くつかないのかと考えてしまう。日本人だね。英語OK、しかしYHはダメ、兵士の一種でいっぱいだと。紹介されたホテル☆☆もめちゃ高い68L（≒3400円）と言われ、ルーセでの泊まりはあきらめ、夜行でソフィア目指す作戦へ再変更。

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ザックかついだまま歩き回る。街中のチケット売り場は閉まっていてクシェット券得られず。久々に食い歩き。ジュース、チーズとたっぷりの生ハム、ピクルスのサンドイッチで1.5L、ピザ＝本場よりうまい！トマトに肉！0.5L。ピーナツ100g1.1L。 pic.twitter.com/tBandZnEOB

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セルフでビール、ライス甘ミルク、ポテト粉チーズ、チキン半羽！で2.5L。 甘い炭酸瓶250ml0.2L。シュウェップスもあるが、これで十分いける。ここは天国だ！ブルガリアの経済状態って、ハンガリーのように悪いのか、ポーランドのようにいいのか？ pic.twitter.com/NBpwTN1SZb

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ヤミ両替のかけ声は聞いたが、おそらく大したことなさそう。だってツーリストボーナスなのか、１L=130円予想が50円だぜ！そして川へ。ドナウ黒い流れの向こうにかすかに黒い森。ルーマニアよ、さらば！立小便。あの国から出てきたこと、半ば申し訳ない気さえする。 pic.twitter.com/iYCrxdvC1v

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駅へ。さすがに疲れた。1930着。6kmも歩いたろうか。駅のInfoで座席券なくても乗れることを確認し、2300の列車でソフィアへ行くことに。ただ時間がこれで本当にいいんだろうか？不安だ。とにかくモノがある。靴、服、日用品、そして肉、食料品。本通りは暗くなっても街灯が点り、賑わい続けていた。 pic.twitter.com/cA50Ha51Fe

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アラドと比べ、やはり少しは暖かいか。どうしてティミィはあんなとこに住んでいるのだろう？キリル文字ресторанがなつかしく感じる。考えてみればキリルに始まり、キリルに終わるヨーロッパの旅だった。（写真は6月のモスクワ） pic.twitter.com/dyHwlePYtY

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つばを飲み込むと喉がキリキリ痛む。まだ風邪が治ってないようだ。待合室は暖かい。でもみな上着着たまま脱がない。こらこら、そんなんじゃアラドに行けないぞ！あとは列車にぐっすり眠れる環境はあるのを祈るのみ！もう食糧を持ち歩く必要はない！やたら食い物が目立つのは気のせいか。

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服装、体格、顔はルーマニア人とさして変わらないのだが、でもなんとなく違うかな。女の子がアラブのような妖しい美しさの目をしている。あとは眉毛かな。クシェット車両がある2220発の列車にトライしてみんとホームに行けば、ベトナムたち。全く言葉通じんのに、まあ一人が親切にしてくれること！ pic.twitter.com/bvJvsdVm2P

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トライしてよかった。時間もないのにわざわざcasaまで降りてって切符（11Ｌ）買ってくれたり、俺を自分のとこにおしこんでおいて車掌と掛け合い（袖の下５Ｌ）、最後にはうろうろするだけの俺を空きベッドに案内してくれた。シュウェップスまでもらう次第。20カ国語会話帳、役立った！カムオンニョー！ pic.twitter.com/qj2z005UfP

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