東電処理2(倒産処理による資本リストラと特別法との関係)

今後、東電の偶発債務・原子炉処理コストが増加して今後債務超過となる場合、基本的に、債務の整理は倒産手続で事故前の調達資本(資金)(株、一般担保付社債、ローン)を減価処理(実質減資、債権カット)した上で、被害者救済上損害賠償請求権の全額支払いを確保するために倒産手続外で政府が全額立替払いを行い、政府の東電への求償権は倒産手続に加入(債権カット分が政府の実質負担)とする方法が適当ではないかと考えます。その際、電力の安定供給が必須であるため、発送電を含む電力事業(Good Co)は倒産手続の初期段階で会社分割・事業譲渡等により切り出す手法が適切と考えます(以上は、東電処理1(insolvencyと債務保証組み合わせ処理スキーム) http://togetter.com/li/127007続きを読む
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サウスモール @south_mall

駄文で恐縮ですが…文中「保証」「債務引受」はもとより、政府またはそれと同等のクレジットを有する主体による私法上の保証・債務引受の趣旨です。 http://togetter.com/li/127007 @DeficitGamble RT短縮リンクでないアドレス

2011-04-24 05:32:49
サウスモール @south_mall

原子力災害被災者の損害賠償債務だけ切り出して一般債務に優先して原則全額賠償できる仕組みであれば特別法に基づくものでも構わないかと思います(財源を電気料金への付加税で回収する場合、特別法の方が簡単で合理的な制度設計が可能かもしれません。)。@DeficitGamble

2011-04-24 05:33:54
サウスモール @south_mall

冒頭纏め文の末尾は、生活保護や、休耕田補助金同様の赤字CF垂れ流し装置として設計することは、所轄官庁が手を離したがらなくなり財政の深刻な負担原因になりかねない点が気になったため、被災者保護を達成しながら、自立のインセンティブが必要と考えたためです。 @DeficitGamble

2011-04-24 05:36:22
サウスモール @south_mall

このような複雑な要請を満たすためには、やはり特別法に基づく仕組みかつ事後政省令等での調整が可能となる仕組みにしておくことが柔軟性の点からも適切かもしれませんね(単純な私法上の保証・債務引受の場合、事後の事情変化等に応じた調整・融通も利きづらくなる)。 @DeficitGamble

2011-04-24 05:45:44
サウスモール @south_mall

それと原賠法の政府支援はあくまで原子力災害の被災者の困窮防止と電力事業体の保全による電力の安定供給目的であり、株主や社債権者ローン投資家の投資損失の公的負担による補填狙いで原賠法をことさらに援用するすり替え議論は、キチンと封殺しておく必要があります。 @DeficitGamble

2011-04-24 07:08:59
サウスモール @south_mall

事故後関係者に原賠法の立法経緯原典を教えてもらい(我妻栄博士が立法を主導)50年代の立法時の議論を見てみました。原賠法は歴史的経緯も面白い法律で、原子力事業者への責任集中もGEなど原子炉技術や燃料供給者など米国サイドの要求で規定されたということです。@DeficitGamble

2011-04-24 07:16:10
サウスモール @south_mall

その原賠法の立法議論を見ると確かに原子力事業者を倒産にまで追い込むことは想定していないとい記述があり、これを論拠に、投資者の投資損失も想定されていないと金商法等の自己責任原則の例外的解釈の論拠として主張する向きもあるようです。 @DeficitGamble

2011-04-24 07:19:57
サウスモール @south_mall

しかし50年代の「倒産手続きが想定されていない」という議論は倒産手続き中に事業を健全な状態で営業譲渡する処理手法(98年の大倉商事処理以降急速に普及した感あり)がまだ一般的でなかった当時の状況の下であくまで電力供給確保被害者救済を意図したもので(続 @DeficitGamble

2011-04-24 07:22:13
サウスモール @south_mall

続)原賠法で税を投入して国民負担で株主社債権者ローン付与者の投資損失を補填する趣旨まで含まれていたという議論は明らかに誤りで、国民経済に必須の電力事業の継続・原子力災害被害者の救済と投資損失補填を一緒くたにする議論は明確に撥ねつける必要があります。 @DeficitGamble

2011-04-24 07:27:52
サウスモール @south_mall

今回の東電処理で投資家の投資負担を原資にするかどうかはたかだか数兆円の違いかもしれませんが、これはもっと大きな課題である行財政全体の改革の一里塚のブレーク・スルーになりうる点で軽微ではない重要性を持つ転機となりうる事象ではないかと直感的に感じます。 @DeficitGamble

2011-04-24 07:33:50
サウスモール @south_mall

原子力災害ぐらいの特異異常な状況でも起こらない限り既得権に切り込むことが困難であることを過去30年、我々は学んできたのではないかと思います。 @DeficitGamble

2011-04-24 07:41:13
サウスモール @south_mall

今回の東電処理を巡る論争は、表面上は1つの事業体を巡る戦いですが、より広くは国民の財政負担で、所轄官庁の規制漬けで鈍った非効率な現行事業体を温存し併せて規制権益保持を図る動きとの戦いであり今後の日本の岐路になりうる重要性を持ちうると感じている次第です @DeficitGamble

2011-04-24 07:43:30
サウスモール @south_mall

使えるはずの土地が使えなくなったりCF生み出す地場企業が崩壊したり食べられる農産物を破棄したりは、明らかに国富の毀損だよ。 @kazu_fujisawa RT原発事故の莫大な損害賠償っていうけどそれは国全体から見たら誰かの金が別の誰かの金になるだけだから国富にとってはニュートラル

2011-04-26 08:14:21
サウスモール @south_mall

出口さん @p_halのダイヤモンド論文 http://bit.ly/fsnj0w 拝読。「私たちは市場経済を信じるべきであり、素直に価格メカニズムの活用を図」は正にその通りですが前回のエントリーhttp://bit.ly/i8vumSの③④との深刻な矛盾を感じます。

2011-04-26 09:32:30
サウスモール @south_mall

前回のhttp://bit.ly/i8vumS「政府は一刻も早く、「東電を民間企業として存続させる」という決断を下すべきだ」のうち、③④以外(①②⑤⑥)は全くその通り。国営化などナンセンスだし発電事業体そのものの安定確立は極めて重要です。@p_hal

2011-04-26 09:37:07
サウスモール @south_mall

しかし http://bit.ly/i8vumSの③④は、原発事業を抱えた東電事業のCFからリターンを得てきた株主社債権者ローン投資家の投資損失を、事件が起こるや、国民他産業の負担(増税電気料金値上げ)で損失補填するよう求めるスリカエ的議論だと感じました。 @p_hal

2011-04-26 09:41:16
サウスモール @south_mall

株社債ローン等の投資家は、経営がまずければその経済的損失をも負担することになるからこそ株主の経営監視、レバーの規律を発揮して事業の適切な遂行に意を払うのであり、経営が失敗しようが何が起ころうが国民負担で投資のフロアが確保されるならば、誰も面倒な経営監視などしません。 @p_hal

2011-04-26 09:45:50
サウスモール @south_mall

原賠法で状況により政府の支援が可能とされている趣旨は、国民経済に必須の発電事業の安定的継続確保、発電事業体の資力不足で原子力災害被災者が賠償を受けられず悲惨な状況に陥る事態防止のためであり、株社債ローン投資家の投資損失を税を投入して損失補填することが目的ではない。 @p_hal

2011-04-26 09:51:48
サウスモール @south_mall

「市場が混乱するから株社債ローンを税で支えて」というtoo big to fail的議論は余りに不公平で横柄な議論です(株であろうが社債ローンであろうが、投資は自己責任。被害者救済・電力安定供給のための法を盾に政府の投資損失補填を求めることなどあってはなりません) @p_hal

2011-04-26 09:59:46
サウスモール @south_mall

市場の混乱は預金保険制度等で対処すべき問題。投資家の投資損失の税金補填で対処すべき問題ではない。そのような処理が、必ず資本の規律弛緩、経営構造の問題先送り、非効率経営温存、国民負担の野放図な増大による大災厄をもたらすことをこの20年の失敗で多くの金融人が学んだはず。 @p_hal

2011-04-26 10:05:00
サウスモール @south_mall

現行倒産法制では事業体が健全なうちに事業体だけ取り出して温存した上で(切り出された健全な事業体のファイナンスは極めて容易)、資本サイド(株社債ローン)のカットを行う手法も、特に90年代末以降、試行錯誤を経て様々な事例の蓄積を見ているはずです。 @p_hal

2011-04-26 10:09:23
サウスモール @south_mall

東電は事実上カット不能の損害賠償債権の上位に一般担保付社債が横たわる債権構造上、工夫は必要と思いますが、資本リストラは必須だと考えます。 「東電処理(insolvencyと債務保証組み合わせ処理スキーム)」http://togetter.com/li/127007 @p_hal

2011-04-26 10:11:58
サウスモール @south_mall

東電処理で陥りやすい落とし穴として「値上げしようが逃げられない客は最後は黙って払う」という独占事業体の強みがありこれはlast resortになり得ますが、それへの依存は、結局国民・他産業の長期的疲弊を招く麻薬・茹で蛙的な誘惑であり、日本の将来に必ず禍根を残します。@p_hal

2011-04-26 10:28:41
サウスモール @south_mall

一般担保付社債が優位、次に一般債権(無担保のローン、損害賠償請求権)がpari passuというのが制度上の建前。 @night_in_tunisi RT債権の保全順位ってことになるのかしらね。被害者の賠償が最初の方に来るんだろうが、債権はどうなるのかな。

2011-04-26 15:23:19
サウスモール @south_mall

だからこそ資本リストラにも一定の工夫が必要になるかと。 @night_in_tunisi RTうーむ。RT @south_mall: 一般担保付社債が優位、次に一般債権(無担保のローン、損害賠償請求権)がpari passuというのが制度上の建前。@

2011-04-26 15:25:35