続・ニホンザルの近況:2年半後の続報
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本まとめはこちらのまとめの続報です(ちょっと長いのでご用とお急ぎでない方、ここに至るまでのいきさつをお知りになりたい方だけお読みください)
巻頭言
ニホンザルとかヤマトシジミチョウとか帰還困難区域での「野生生物」についての研究はやりがいがあるのでしょう。学術的にも価値のある研究なのでしょう。 でもね、それは研究分野の中で追求していって下さい。おどろおどろしい音楽付きのTV番組や新聞の記事にして何か良いことでもあるの?
2018-11-21 20:04:56震災後、福島が危険な場所、住んではいけない場所でないと困る人がいることがわかりました。 そんな人はいつになっても「危険なネタ」を探しています。 そんな人に食いつかれるようなネタをメディアが安直に提供してどうするの?
2018-11-21 20:21:54除染もまだされていない。そこに住む野生動物の研究の話を、「もしかしたらヒトにだって」と印象付けさせる。 その事を批判しています。 すでにそんな呟きも散見されています。 そして… その土地は誰かの故郷です。 それを忘れてはいませんか?
2018-11-21 20:37:52まとめ主が目にした第一報はこれでした
原発事故:福島の野生ニホンザルに放射性物質の影響か a.msn.com/01/ja-jp/BBPTt… 被曝量について全く触れていないから、片手落ちの記事と言わざるを得ないんじゃないかな。 #毎日新聞 #msnニュース
2018-11-20 15:40:47@megadeth0907 この人ですね。ここでは数字がわかんないですけど iss.ndl.go.jp/books/R0000000…
2018-11-20 19:15:16これは2016年8月3日-4日に京都大学原子炉実験所で開催された「福島第一原発事故による周辺生物への影響に関する専門研究会」
(プログラムこちらhttps://www.rri.kyoto-u.ac.jp/wp-content/uploads/Program20160727.pdf )
の演題番号9の発表抄録です。この研究会の2人の世話人の一人が東北大学を定年退官後東京医科大学に移られた福本学先生です。
この研究会の前身は2014年夏に開催された「福島原発事故による周辺生物への影響に関する勉強会」で、翌2015年8月10日-11日には「福島原発事故による周辺生物への影響に関する専門研究会」
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/FSEB/
となりました。
2017年には開催場所が京都大学原子炉実験所を離れ、名称も「第4回福島第一原発事故による周辺生物への影響に関する勉強会」となりました。
この研究会の第1回から第5回(2018年8月3日-4日)までのプログラムと抄録は、すべてこちらのページ
https://byouri.wixsite.com/manabufukumoto/blank
にリンクされています。
記事中で取り上げられている論文2報を探し出して読んでみました
原発事故:福島の野生ニホンザルに放射性物質の影響か a.msn.com/01/ja-jp/BBPTt… 福本論文こちら、掲載雑誌はScientific Reports (Natureではないぞよ)nature.com/articles/s4159… 羽山論文は2017年6月公表でこれも掲載雑誌はSci. Rep nature.com/articles/s4159…
2018-11-20 16:49:24(↑福本論文は2018年11月13日付けで公表されているのに対し、羽山論文は2017年6月14日公表。公表時期に1年半の開きがあります。
福本論文は2013年4月-2014年12月に捕殺された福島県内=南相馬市と飯舘村のサル72頭を宮城県南西部=七ヶ宿町と仙台市と川崎町のサル23頭を比較。福本グループが旧警戒区域の家畜から福島県内のニホンザルに研究対象を移したのは2013年4月以降ですので
http://www2.idac.tohoku.ac.jp/hisaidoubutsu/nisshi.html#nisshi2
最も初期の研究結果の論文公表ということになります。福本グループのニホンザル研究の成果が最初に発表されたのは2015年2月19日の環境省主催「平成26年度 野生動植物への放射線影響に関する意見交換会」で、要旨集
https://www.env.go.jp/jishin/monitoring/results_wl_d150219.pdf
の演題番号3としてみることができます。当時福島の地元紙、福島民友新聞でも報道されました。
福島、南相馬市で捕獲された野生の猿の骨格筋にセシウムの蓄積傾向。東北大が研究成果を発表 まぁ同じ様な生活してる人間は居ないけどね。他県の実験施設の猿との血液等の差はなかった。脳な人たちはこのニュースも改竄するんだろうね(^^ゞ pic.twitter.com/JEK8oNSMED
2015-02-20 10:16:42一方羽山論文は、2008-2016年に福島市内で捕殺された妊娠中の母ザルの胎仔を受胎時期(2011年以前と2011年またはそれ以降)で31頭ずつの2グループに分けて比較しています↓)
Scientific Reportsに掲載された論文の図2 nature.com/articles/s4159… pic.twitter.com/jEKNGPrks1
2018-11-20 17:19:42(↑福本論文の図2。グラフ上のデータの点のばらつきの大きさをご覧ください。とても直線に乗せられそうな代物ではありません。
2015年2月の環境省主催の「意見交換会」ではじめて発表された時は、地元紙に「奄美大島の実験施設で飼育されているサルと比較した結果、赤血球や白血球などの数に大きな差はなかった」と紹介されていたものでした。要旨集
https://www.env.go.jp/jishin/monitoring/results_wl_d150219.pdf
の演題番号3の記述でも「福島県、宮城県、奄美大島のニホンザルから採取した血液中各血球数について比較したが、有意差はみられなかった。また、福島県のニホンザルについて大腿筋放射能濃度と血球数の相関解析をおこなった。落合らは幼獣において筋肉中放射能濃度と白血球数との負の相関を報告しているが、我々の解析結果では顕著な相関はみられなかった。」となっていました)
1日当たりの内部被曝量の中央値は7.6 μGy (1.8 ~ 219 μGy)、1日当たりの外部被曝の中央値は13.9 μGy (6.7 ~ 35.1 μGy)。年間の総被曝量の中央値は約8mGy。 nature.com/articles/s4159…
2018-11-20 17:24:31@mo0210 福本先生の論文はさすがに線量計算はしっかりやってありますが、何分被曝群42例と非被曝群23例の比較。羽山論文の方は被曝線量の議論はほとんどないに等しく、福島市内の飯坂トンネルと大笹生の空間線量率の変化から累積線量を出しているもののnature.com/articles/s4159… それがどうした?と言いたくなる
2018-11-20 17:31:46(↑2014年1月1日-2016年6月28日までの日本放射線影響学会会長は福本先生でした
https://www.jrrs.org/about/formerofficer.html )