生田美和氏「RPGにおけるゲームシナリオライターの仕事」

自分はADVを専門で作っていきたいと思っているが、今後ADVのシナリオを書いたり企画したりしていく中で間違いなく勉強になると思うのでまとめた
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生田美和 @shodamiwa

私は打ち合わせの段階から、試し書きをよくします。未だ見ぬものをつくろうというとき、目標とする作品を、喋り言葉だけでお互い伝え合うのは難しいものです。なので、テストライティングは欠かせません。グラフィッカーさんが沢山のラフ画を描くように、私も時間内で出来る限りのラフ資料を作ります。

2011-04-28 18:52:42
生田美和 @shodamiwa

ゲームプランナーは自分が書いた資料が、製作過程を支える開発内部向け資料であり、一データに過ぎないことを自覚しています。自分が書いた文字がダイレクトにユーザーの眼に触れる部分、例えばセリフやシステムメッセージなどほんの一握りの業務です。イベントスクリプトの方が膨大な量です。

2011-04-28 18:57:14
生田美和 @shodamiwa

企画者としての経験がありますので、私自身は試し書きや内部資料制作にも抵抗はありません。新しいものを作ろうという時に、誰かが先行してイメージをまとめなくてはならないのですが、その足場となるのが絵と文章です。どんな世界なのか、どんなキャラなのか。そういうものを絵と文章で見せるのです。

2011-04-28 19:10:34
生田美和 @shodamiwa

誰よりも先にイメージをまとめていく、あるいはイメージをゼロから書き起こすわけですから、一発でオーケーが出る時もあれば、何度もイメージを摺りあわせる時もあります。私がシナリオを任される場合は、この段階でヒアリングを重ね、自らもアイデアを出して、色々なものを書き起こしていきます。

2011-04-28 19:14:26
生田美和 @shodamiwa

シナリオライターさんで無駄を書きたがらない人、全部自分の言うとおりじゃないと嫌だという人のお話を聞くと、色んなタイプの方がいるのだなあと思います。でもそれをシナリオライター志望の方々が誤解して、「シナリオライターは凄い権限がある」と思うと危険です。そういう権限を持つ人は特別です。

2011-04-28 19:18:05
生田美和 @shodamiwa

シナリオライターであってもゲームの原案に食い込んでいれば発言権は強いかもしれません。でも後から召喚される場合は「開発のオーダーに応えること」がなにより求められています。なので、自分が何が得意で、何が書けないのか、よく知っていないと、その開発を戦い抜けないことになります。

2011-04-28 19:19:51
生田美和 @shodamiwa

ゲームの開発者を目指している若い方々には「自分のゲームが作りたい!」というせっかくのお気持ちを、変な方向で歪めないで欲しいと思っています。RPGの場合は特にゲームを作るのに、お話から作ることはあまりありません。システムから作ることが多いのではないかと思います。

2011-04-28 19:24:22
生田美和 @shodamiwa

ゲームの物語にしか興味がない人は、ゲームの制作にどれほどお金と時間がかかっているのか理解しません。そういう人ほどシナリオを書き進めるうち後から後から最初にはないキャラやマップを追加オーダーしていくという、とんでもないことをしでかします。プランナーとして、あり得ない発想です。

2011-04-28 19:33:39
生田美和 @shodamiwa

シナリオを任された時、自分のやりたい放題にするのではなく、開発の方々の言いなりになるのでもない方法があります。開発の熱意を組み上げ、そこに応える挑戦をしながら、自分の枠を広げていく。そういうものの書き方があります。開発のオーダーに応える力をつけるには開発の思いを知るしかありません

2011-04-28 19:36:47
生田美和 @shodamiwa

ゲーム開発を活かすシナリオを書ける、そんなプランナーさんが増えればいいなあと思っています。その方が面白いゲームが作られると思うのです。以上は、私自身がRPGの出身なので、そこに偏った話としてお考えください。アドベンチャーはシナリオ専任の方が大勢おられますので、事情が違うと思います

2011-04-28 19:48:00