アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、F-エフ-28話脚本:心と体のアンバランス
- makimogpfb
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高屋敷氏脚本F-エフ-28話まとめ2 高屋敷氏の出すテーマの一つに、「生きる=生き甲斐があること」があるのだが、生き甲斐を失う=死、または死よりも恐ろしい事、ということになる。 あしたのジョー2脚本、監督作の忍者マン一平の最終回、アカギ・カイジシリーズ構成/脚本にも、それは表れている。
2018-11-25 14:41:21高屋敷氏脚本F-エフ-28話まとめ3 あと、聖の精神世界については、アカギやカイジのシリーズ構成/脚本で出た世界と共通するものがあり、興味深い。 極限状態の境地だからと思うが、高屋敷氏の担当作には、とにかく熱く命を燃やすキャラが多い。もしくは、そこを強調しているということか。
2018-11-25 14:45:05高屋敷氏脚本F-エフ-28話まとめ4 また、アニオリ回にも関わらず、原作を予言するような箇所が結構ある。 黒井が軍馬に提案する渡英であるが、原作では、(アニメ放送後の展開になるが)軍馬が渡英し、(とある理由により)どん底からの再スタートを切る。構想を六田氏から得ていたのだろうか?
2018-11-25 14:45:55高屋敷氏脚本F-エフ-28話まとめ5 そして、「聖の奴に勝たなきゃ…オレは何処にも行けやしねえんだよ…」という軍馬の台詞は深い。アニオリの名台詞だと思う。 全体構成として、聖を追う軍馬という軸が置かれており、聖を抜かない限り、軍馬は自分を超えられない。この台詞は、それを如実に表している。
2018-11-25 14:48:20高屋敷氏脚本F-エフ-28話まとめ6 聖については、(高屋敷氏が脚本参加した)あしたのジョー(1、2両方)的な要素が強く、高屋敷氏の(当時の)経験を全力で使っている感じを受ける。 そのせいか、アニオリでも、聖の名言は多い。まるで原作にあるような感じすらある。それだけ、アニメと原作のリンクは深い。
2018-11-25 14:50:56高屋敷氏脚本F-エフ-28話まとめ7 「食」についても、食欲不振=メンタルが危険な方向に行っているサインであることを描いている。高屋敷氏は、じゃりン子チエにて、寒くて独りでひもじいと死にたくなるから、ごはんは食べよう…と、おバァはんが語る回の脚本を担当しており、そこをかなり強調している。
2018-11-25 14:53:18高屋敷氏脚本F-エフ-28話まとめ8 今回は、アイデンティティの喪失・食欲不振・対人コミュニケーション不良など、とにかく「メンタルの崩壊」が生々しく描かれており、高屋敷氏の、メンタルヘルスに対する鋭い切り口に改めて驚かされる。
2018-11-25 14:53:57高屋敷氏脚本F-エフ-28話まとめ9 身体は無事でも心の危機にある軍馬と、心は強くとも身体の危機にある聖の対比が色濃く描かれた今回は、今後の展開(最終回)を考えると感慨深いものがある。 最終盤を前に、構成の冴えが益々感じられる回だった。
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