漉き手と描き手の意見交換 ~ 日本の手漉和紙
@hatanowataru 小津さんとの連携も雲肌麻紙一辺倒への反省と質への懸念からです。個人的には局地的にここの紙はいい紙だというのではなく、近くの和紙産地と連携してどんどん紙を使うのが大学の役目と思っとります。本紙、裏打ち紙、下貼り紙。ちゃんとすれば相当紙を使います。
2010-04-06 18:33:16@asukafujita ありがとうございます。そうやって大学がいろんな産地の紙を使っていけば、文化が継承されていくんでしょうね。黒谷和紙も使ってください。何か漉き手と描き手の意見交換の場所があれば・・・と思います。Twitter上でもいいのですかね?
2010-04-06 19:01:05@asukafujita 今のパネルはおそらくベニヤ板のパネルが主流。そこに和紙を貼る湿度でどうしてもアクを吸い上げるので、下地の影響を受けやすくなるのかも。そうなるときっちりとアクをとめることのできる紙を下貼りに使いたいものです。
2010-04-06 19:47:12版画とか染色の人も。RT @YINGUO 日本画描いてる人は必見! 「手漉和紙に必要な楮をつくる」 http://togetter.com/li/12933
2010-04-06 19:58:42栖鳳紙、大観紙など昔の画家は紙にこだわったね。大観は「生々流転」を紙に描きたかったけど、よい墨色を出す紙に出会えなかったので絹にしたと…紙に「生々流転」描いてたら、その後の日本画の歴史がかなり変っていたかも
2010-04-06 20:07:22楮紙のつづき。昔の紙は木で叩解して、製紙をしていました。大きな木のまな板の上で煮た原料を固い木で叩いて紙の素(紙素・カミソ、シソ)をつくっていました。今の紙はこの叩解作業をビーターと言う機械で行っているところがほとんどです。
2010-04-06 20:11:27@hatanowataru 需給のバランスで食ってかれないから独立出来ないだけで後継者、紙漉きやりたい若い人はいるとある抄紙家さんにうかがったことがあります。
2010-04-06 20:11:39僕はベニヤパネルを使わないようにしています。仮張りという襖と同じ様に下貼りをして柿渋を塗布したものに本紙を張込み描きます。紙が呼吸する感じが良くわかります。最後は襖と同じ様に骨に下貼りしたものに張り込みます。下貼りだけで相当の紙を使います。
2010-04-06 20:11:45ベニヤパネルも下貼りを袋張りで何層か重ねればよいのですが。全国の日本画の学生がこれを徹底すれば相当な消費量になると思います。学生以外ももちろん。
2010-04-06 20:12:56もともと繊維のかたまりなのでビーターで叩解(コウカイ)すれば短繊維は取り出せます。つまり、紙に漉く事ができます。でも、昔のように叩いていないので、短繊維に傷がついていない状態です。髪の毛を想像してください。ビーターだけなら一本の毛。叩けば枝毛だらけの毛。
2010-04-06 20:15:07打紙した薄めの本紙に見合った厚さの楮の裏打ち紙を貼り、それを本紙として絵を描き始めるのが、現代の岩絵具の絵にはいいのかもと思っている。打紙では適度に絵具が紙に食いつき、明礬による劣化の心配が減る。裏打ちにより紙の目止めになり、強度が増す。
2010-04-06 20:15:10@asukafujita そうなんです。後継者になりたい人はたくさんいます。でも問題なのは、かみを漉きたいのか?紙漉きのイメージを追いかけているのか?わからないです。紙漉きの姿にあこがれる人はイメージで紙を漉いていなさい!ちょっと厳しい言い方かもしれませんが、現実は厳しいのです。
2010-04-06 20:21:17@YINGUO 日本画の下地の構造について文献があればご紹介していただけませんか?にじみ止めの明礬って必要なんですか?以前、紙のことを知ろうと水墨画を学びに行っていました。みんな先生に習って麻紙にドーサ(膠+明礬)です。僕は生の楮紙で描くのが好きでした。(自分びいき?)
2010-04-06 20:29:14@hatanowataru 初めまして黒谷の紙漉きさんですよね。紙たたきのツィートがあったけどウチのHPの写真で見れますよ。htto://oguniwashi.jp/ 今は小国紙の板干しをしています。気張った紙ほど売れない、でもここで踏ん張んないといけないよね。
2010-04-06 20:31:29楮紙の話:繊維が枝毛状態になると、繊維の表面積が増えます。つまり、結合面積が増えることによって、紙の強度につながっていきます。今漉いている裏打ち用の紙は打解時間を倍にして(打解機を使っています)紙の強度を上げています。表具師の方々からの評価も頂いています。見た目は変わらないのです
2010-04-06 20:34:09雲肌麻紙のドーサ引きと生紙の差は約二割。打紙はまとめてできるにしても、これを機械化して3×6の紙に打紙するとどのくらい時間とコストがかかるのだろう…利益の出る価格でできるのかな…あと打紙に書かれた書跡で墨のところが脆くなってはがれるというのは、墨の膠かはたまた打紙の問題か…
2010-04-06 20:35:04京都と新潟の若い紙漉き職人がツイッターでファーストコンタクト。一人で感慨に浸る僕。今日、和紙が盛り上がったのは、高校2年の女の子の素朴な疑問が始まりだったと思う。
2010-04-06 20:41:36@YINGUO たぶん繊維の処理の問題では?苛性ソーダを使って処理された原料は繊維の表面がやけど状態です。固くこわばっています。それを切り刻んでも、繊維がからんでいるだけで、繊維同士の結合はきちんと出来ていないのでは。なので膠で固めているような・・・。でも、膠は水分に弱いですよね
2010-04-06 20:42:51以前、岩野市兵衛さんの奉書を手でちぎると、綿のように楮が広がって本当に驚きました.水戸の楮とのことでしたが、丁寧にちりとりをしてあって奇麗な紙でした. @hatanowataru 楮紙の話:
2010-04-06 20:45:05@asukafujita そんなに、若くないです・・・。高校2年生の質問にお答えすると、いい紙は強いので、湿気さえある程度防げば、大丈夫です(って、今頃。・・・)
2010-04-06 20:46:43@hatanowataru 油画の技法材料のように日本画の下地の構造について、クロスセクションを作るなどして、化学的に検証している文献は寡聞ながら見た事はないです。私の現在執筆中の修論は中国の紙を扱って熟紙について検証しています。中国の紙は墨を迎え入れて発色させますが…
2010-04-06 20:46:54@hatanowataru 門出の新人さんかな?年明けてからは会ってないけど頑張ってますよ。女性の方はきれいな酒ラベル漉いてたし、男性の方は秋から薪割りで体作りしてがっちりしてましたよ。紹介してくれた林さんは元気かな
2010-04-06 20:50:42@hojiwo 那須楮ですね。市兵衛さんはあの越前にいて自分を貫いている尊敬する漉き師です。しゃべるとおもろいおっちゃんでした。何でも教えてくれるところが素敵です。紙漉きを残したいのでしょうね。
2010-04-06 20:50:45